自由気ままな最強パーティ!

水無月空

六十五話 走れ

ミークside
魔王の間はもう目前だ。
既に魔王の間から戦闘の音が
聞こえ、時折祐くんの叫び声が聞こえる。
ん?あれはトリシラスとナラーンタカ。
気絶しているようだ。
後々邪魔にならないように
しっかり殺しておこう。
『『ブラッドスピア』』
1本ずつ血濡れた槍を心臓に刺し、
『『ライトニングスピア』』
1本ずつ雷槍を頭に刺す。
さすがに死んだようだ。
魔素となり私の体に吸収される。
Lvが190に到達したことを教えられる。
が、そんな場合ではない。
目の前にあるバカでかい扉を
開け放つ。
「待たせたわね、祐…く…ん?!」


嶽side
魔王の間の横壁にある窓から
俺は侵入する。
サイレントアサシンには
既に再装填済み。
魔王を奇襲しあわよくば殺す。
そんな、策をもう一度確認し
俺は窓を少し開けた。
「あっ・・・祐ぅ?!」


ルナside
「また私だけ遅れてる……」
はぁ、さっきも活躍できなかったし
今度も活躍するまもなく終わるのかなぁ。
魔王の間をめざして走る。
「あっ、ミークさんだ!」
魔王の間の扉の前で
ミークさんが崩れ落ちるのを、見た。


祐side
「うぉらぁぁぁぁ!」
やっといいのが入る!
魔法球を斬り魔王との距離を縮め
魔剣グラムの、間合いに入った。
あとは振るだけ。
いつもより少しだく手に力が入る。
右から大振りで横に薙ぐ。
触れれば斬れる魔剣だ。
こんだけ力を込め薙ぎ払えば
魔王とてただでは済まないだろう。


—ブンッ


意外にも手に伝わったのは
とても軽く、手応えのない感触。
ふと、目の前を見ると
「ふふふっ、抜かったな!英雄。」
とてもとても大きな、
銀色に輝く刃が迫っていた。
そして、後ろの扉が開く音がした。

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