自由気ままな最強パーティ!

水無月空

五十九話 ミークside 

「まったく!どんだけ敵残すの?!」
 佑くんや嶽さん、愛音ちゃんは先に城門を突破。
 しかし、私とルナちゃんは雑魚処理。
 面倒な仕事を押し付けられたのだ。
「ルナちゃん!先に行っちゃっていいわよ。」
「えぇ?!この数を一人でやるんですかぁ?」
「なんとかなるわよ。城門入ったら左に行って!」
 私には超高威力広範囲魔法があるが、
 味方のいる時は使いずらいのである。
 だが、単騎では最強なのだ。
『ファイア・バリア』
『ウォーター・レジスト』
 火炎系防御魔法と水系防御魔法。
『『ライトニング』』
 雷閃を右手、左手にキープ。
 後方にいたため、まだ近くに敵はいないが、
 敵前衛との距離200m。 
 衝突まで残り28秒・・・間に合うはず。
『オール・レジスト』
 全属性耐性。
『ショック・レジスト』
 衝撃耐性。
『エンチャント・ヒールブースト』
 ユグドラシルに一度きりの超回復魔法をエンチャント。
 ダメージを喰らった際に発動するように調整。
「我、神の巫女。嗚呼、神よ、我に力を与えたもう。
 何者にも負けぬ力を、打ち勝つ力を、与えよ。
 代償は、我が身の一部を捧げよう。」
 反響詠唱で2種類の魔法をチャージ。
 敵勢との距離約100m
『シヴァ・インパクト』
『ノア・フロート』
 魔力を大量に込め、同時に放つ。
 発動から命中までのタイムラグを利用し、
『パーフェクト・ディスペル』
 敵の魔力障壁を消す。
 ゴゴゴゴゴゴゴッと二つの天災が迫る。
 代償は髪。安いものだ。
 長さは30㎝ほど。まぁ修復魔法で治せばいいのだし。
 魔法が空気を揺らし、迫り、敵のド真ん中に命中。
 私へのダメージは覚悟のうえだ。
 魔力の籠った大洪水と隕石。
 ある者は溺死、ある者は窒息死。
 ある者はうねる水流によりぐちゃぐちゃにされ。
 ある者は隕石の衝撃波で吹き飛ばされ、
 ある者は熱により焼失する。
 ある者は・・・ある者は・・・。
 多種多様な死に方をしただろう。
 これぞまさしく地獄絵図だ。


 一筋の熱線が頬を焼く。
「フハハハハハッ、やってくれるわ!」
 あれは魔王軍幹部インドラジット。
 束縛魔法がどーのとかデータにあった気がする。
 右太ももに差しているコルト・パイソンに手をかける。
 杖を魔法で空中に浮かし、私に追従させる。
 コルト・パイソンの撃鉄を起こし、撃つ。
 3発を一気に撃つと右腕、左腕、心臓付近に命中。
 命中し、炸裂するが・・・損傷はなさそうだ。
 まじかぁ、ちょっと時間かかりそうな敵だなと思いつつも、
 全力で叩き潰すのだ。
『黙れ、雑魚』
 詠唱の改変。
 ファイア・ブレスを放つ。
 アスクレピオスの火力底上げにより
 サイズが通常の5倍ほどとなる。
『エンチャント・エクスプロ―ジョン』
 コルト・パイソンの弾丸に爆裂魔法をエンチャント。
 炸裂し、爆裂。頭に零距離であてれば確実に仕留められるはず。
 だが、念には念を入れて
『エンチャント・スルー』
 第一段階貫通。表皮は必ず貫通する。
 この一撃に賭ける。


 右から剛腕がくるが、上体を反らし避ける。
 そしたら、左脚の後ろ廻し蹴りが飛んでくる。
 後ろに手を付き腕の力で跳ねる。
 その力を利用し、顎を蹴る。
 痛ッ、どれだけ硬いのよ!
 右手のライトニングを発射。顔に命中。
 空振りをして体勢が崩れたところだったため、よろける。
 その隙を逃さず、もう一閃のライトニング。
 雷閃がもう一度命中し、倒れる速度を上げる。
『ブラッド・スピア』
 血の槍。というか、血を吸う槍。
 胸に突き刺す。
 これだけじゃ、足りない。血を減らし動かないようにする。
『『『ブラッド・スピア』』』
 詠唱なしの三重発動。
 突き刺す、突き刺す、突き刺す!!!
 仰向けに倒れるインドラジットの上に跨るようにし、
 頭に銃口を突き付ける。両手でグリップを持ち、
 弾丸を放つ。
 ズバンッ。命中。弾丸は回転に回転を重ね。
 顔の表面の肉を捻り切る。
 グリュリュリュッとめり込む。
 そして、炸裂。さすが魔王軍幹部炸裂するが顔が吹き飛ばない。
 しかし、次は爆裂魔法。顔が無くなる。
 反射障壁を敵の周囲に発動し、爆裂魔法を閉じ込める。
 これで、確実に消失するのだ。
 あぁ、やばい。遊びすぎた・・・(´・ω・`)
 目の前から敵が湧くわ、湧くわ。
 めんどくさいよぉぉぉ。
 ズドンッ。シュバッ、シュバッ。ズドンッ。
 この音が繰り返され、目の前の敵は殲滅される。
 さすが、リコとルシファーだ。
 ほんとに、あっという間だったわ。

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