幸せの鮮血

けん玉マスター

4話 E

「…え?ガインさん…もう居ないんですか?」

「ええ。ごめんなさいね。シャンザちゃん。あの人はこの街を出ていったわ。」

「ど、どうしてですか?」

「仕事よ。それから彼は言ってたわ…。白虎についてはもう調べない方がいいって。」

「そんな…何も言わずに行っちゃうなんて…。」

「…シャンザちゃん…彼の言葉には私も同感よ。」

「え?」

「あまり白虎のことについて探らない方がいいわ…。」

「フランさん…。」

「こういう裏の業界はそう言うのに敏感なのよ…。これは忠告よ…シャンザちゃん…長生きしたいでしょ?」

「!…分かり…ました…。」


それだけ言ってフランはギルドを後にした。
「…これで良かったんでしょ?サチト…。」

「ああ。ありがとな…姉さん。」

「いいのよ…。あなたも変な仕事受けたものね〜…。」

「どの口が言ってんだよ…この依頼持ってきたのは姉さんだろーが。」

「ふふ…そうだった。…それで?」

「なんだよ?」

「やめる?この依頼。」

「まさか…。白虎に失敗なんてありえない。」

「そう…。それでいいのね?」

「ああ…それに…








…ちったあ楽しめそうじゃねえか…。








タイアリア帝国国立学校
「おはよう…シャンザ。」

「あ、サチトくん…。お、おはよ。」

サチトとシャンザは隣同士である。
「シャンザ…昨日の宿題はちゃんとやってきたか?」

「え?あ、うん!もちろん!」

「ならいいけどな…。…何か…あった?」

「え?」

「いや、いつもより元気ないからさ。」

「そ、そうかな…。」

「…ま、無理には聞かないけどね…。」

「ご、ごめん…。」


「またノコノコと学校にやってきたのか?王家の恥さらしが…。」

「!」

そこにまたしても昨日のデジャブ。
「アレン…。」

「EはEとつるんでるわけか…。」

「!…今はサチトくんは関係ないでしょ?」

「ははは…これは失敬。低俗を前にすると言葉を選ぶのも面倒になってしまってな。」

その言葉と同時に取り巻きが笑い出す。
「サチトよ…昨日はうちの者がお世話になったな。」

「…そりゃどーも。それから気軽に呼び捨てしないでくんね?なんか鳥肌立つんだけど…。」

「てめっ…今はアレン様が…!」

取り巻きの一人がサチトに殴り掛かる。
「おっ…と…。」

危なげなく躱すサチト。

やれやれ…なんで俺がこんなめんどくさい事…。




日は遡り昨日。
「白虎…いや、サチトくん…君にはEランクとして優勝してもらう必要がある。」

「まあそうでしょうね。」

「それから君のクラスには特に差別意識の強い生徒が沢山いる。」

「なんでわざわざそんなめんどくさいことを…」

「それらを一蹴して欲しいんだよ。」

可愛くウインクを混じえて話す校長。
「可愛くねえからな?クソババア。」

「失礼だね…。まだ25だよ。」

「へいへい。それでクラスから差別意識をなくそうと?」

「そう言う事だよ。」






「…ねえ、アレンくんさ…今…楽しい?」

「…質問の意味がわからないな。」

「いや…俺らはEランクの言わば弱者だろ?強者の気持ちってどうなのかなって思ってさ…。」

「フハハハハッ!…面白い質問だな。」

「そうか?」

「楽しい?つまらない?答えは興味が無い…だ。」

「興味が無い?」

「ああ、今この世界は完全なる実力主義だろう?強者が弱者を見下すなど当然のことだ…それも呼吸をするのと同様にな…。貴様は呼吸をするのに楽しいもつまらないもあるのか?」

「…なーるほど…。」

「質問はそれだけか?」

「ああ、よく分かったよ。さ、ここからは忠告だ。」

「忠告?」

「慢心ってのは人の判断力を鈍らせる…。Bごときで玉座に座ったつもりでいるならそれは慢心だ。」

「!…Eごときが…思い上がるなよ?」

「思い上がっちゃいないさ…。お前も言っただろ?この世界は完全なる実力主義…なんだろう?」

「っ!」

「上には上がいるもんだろ?」

「貴様ごときが上を語るか…。いいだろう…星龍祭…そこで私の本当の力を見せてやる。」

「…星龍祭…ねぇ…。」

「なにか不満でもあるのか?」

「いやね…その時にはひっくり返るんだわ…。」

「ひっくり返る?何がだ?」

「全てだよ。」

「は…?」

「アレンくん…君はそれの糧になるんだ…。」

「貴様…何を言って…。」

「本当の強者は強さを隠すものだよ…アレンくん?」

「!」

後ろからの声に振り返るアレン。
「…貴様…いつの間に…?」

「シャンザ…行こう。次は移動教室だろ?」

「あ、うん。」





「サチト…か…。…面白い…。」






昨日は出せなくてサーセン┏○ペコ
忙しかったんです!

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コメント

  • ひよこ

    やっぱどっかでユウかミーシェ出して欲しいな〜

    1
  • イルネス

    サチトがヤバくなってここぞという時に両親が助けに来るっていうの見てみたいです!

    1
  • かつあん(とけい)

    サチト...殺し屋モードよりこっちの方がカッコイイ...っていうかこれがサチトの本当の性格?のような気もするんですよねー。それにしてもこの王女との関係はどうなっていくのか...

    1
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