幸せの鮮血

けん玉マスター

3話 白い死神

「でね、白虎は凄いんだよ?敵が何百人いようと1人で蹴散らしちゃうし!」

「へ、へぇ…。」

「絶対に正体を掴んでみせるんだから!」

「…大丈夫なのか?そんなに探り回って…そんなにすごい殺し屋ならシャンザが狙われたりするんじゃないか?」

「大丈夫だよ!依頼が無い限り私は狙われないからっ!」

「そう…。そう言う情報はどこで仕入れてるの?」

「闇ギルドに通ってるんだ。そこで知り合った情報屋のガインさんに教えて貰ってるんだ!」

「!…へぇ…。」

「今日も会いに行くんだよ?サチトくんも来る?」

「いや…いい。今日は少し用事があってね…。」

「用事?」

「色々片付けなくちゃいけないものがあってね…。」

「そっか…引っ越してきたばっかだもんね…。」

「ごめんよ。」

「あ、い、いいの。今度また遊びに行こうね。」

「…ああ。」




シャンザ…君は1つ勘違いをしている…。
虎が殺すように仕向けられた標的だけを狩ると思うか?
虎は獲物を狩る。
冷酷無情、情けなど一切なくその研ぎ続けた歯牙で息絶えるまで狩る。
虎の標的はそれだけじゃない…狩りの邪魔をするものも…。



その夜
闇ギルド
「よう…ガイン…。」

「サチト?どうした?」

「シャンザって子…知ってるか?」

「!…お前…なんでそれを?」

「俺の次の依頼先は学校なんだ。そこで会ったんだ。」

「そうか…。」

「どうやら…俺のことを嗅ぎまわってるらしい。」

「お前を?」

「ああ…そういえば言ってなかったな…ガイン…。俺の二つ名は白虎。」

「!」

「冷酷無情、音もなく忍び寄りその2つのナイフで獲物を確実に狩る。俺の2本のナイフが由来らしい。」

「…っ…」

「どうした?冷や汗が凄いぞ?相棒。」

サチトとガインは長い間情報交換しあった言わば相棒である。
「シャンザの正体…知ってるか?」

「…正体?」

「シャンザ・タイアリア。」

「!」

「お前の情報網にもなかったか…。ガイン…俺は別にただの子供に白虎の噂が流れるのは別にいいと思ってる…。だがな…シャンザは王族だ。そいつに情報を流したの…お前だよなぁ?相棒…。」

「ま、待てっ!し、知らなかったんだ!」

「そうだろうな。俺も知らなかった。」

「は、話そう。あの子にはもう何も言わねえ!」

「もう遅い。匙は投げられたんだよ…。最後に教えといてやる。今回の殺し…俺のターゲットは…クレイサンダー・タイアリア…」

「!…あ…あ、ああ…」

「タイアリア帝国国王だ。」

「この殺しと同時に時代は変わる。ガイン…お前は白虎を知りすぎた。それもそうだ…白虎の相棒の殺し屋として寄り添ってきたんだから…。」

「ま、待て!サチト!あ、相棒だろ?!これまで何年も仲良くやってきたじゃないか!これからやつに嘘の情報を流せば…!」

「シャンザが…王族が白虎に興味を抱く時点でもう終わりだ。流すような男が生きていることで俺の殺しの成功率は変わるかもしれない…。」

「っ…サチト!」

「冷酷無情…音もなく忍び寄り…その2つのナイフで確実に獲物を狩る…。」

サチトの袖から2本のナイフが現れる。
「俺の暗殺は百発百中。失敗なんて許されない。そのための懸念ならどんな手を使ってでも取り除く。ガイン…お前は白虎おれを知りすぎちまった。」

「く、来るなっ!」

「せめて安らかに…俺に出来る精一杯の手向けだ…。一瞬でいかせてやる…。」

「や、やめろ…!」

「おやすみ…相棒…。お前はよくやってくれた。それでも白虎の暗殺に…お前はもう必要ない…。」

「っ…ヒュ…」

ガインの首が宙に舞う。
その鮮血がサチトに飛び散り不気味に滴る。

「ごめんな…ガイン…。これが俺のやり方だ。…はっ…何が虎だよ…。虎の方がまだ心があるね…。」

サチトはガインの首を持ち上げる。
 「そうだ…言ってなかったな…。白虎のもう1つの由来。」

サチトが口を開けると鋭い八重歯が光り輝く。
「ガイン…せめても俺の糧に…。」

そのままガインの遺体を噛み砕いた。



これが白虎。
虎なんて生ぬるい。
たとえ同胞でも切り開き糧とする。
どんな鳥でもさえずる暇も与えずに。


「俺は白虎…。同胞ですら糧とする…白い死神…。」




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コメント

  • HARO

    面白いねー

    1
  • かつあん(とけい)

    oh......サチトは遺体も食うのか...それでパワーアップするとか?

    1
  • イルネス

    お?!これはあの大罪魔法も使えるのか?

    1
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