幸せの鮮血
2話 格差
「え〜というわけでだ…今日からこのクラスの新しい仲間になるサチトくんだ。」
「…サチトです。訳あってこの時期に転入してきました。魔法や勉学共に励みたいと思っています。…よろしく。」
…はぁ…なんだって俺がこんなこと…
…あのクソ姉貴…後で絶対後悔させてやる…。
「サチトくん、同じクラスだね!」
1人の女子生徒が話しかけてきた。
「確か…シャンザさん…だっけ?」
「良かった〜覚えててくれて!」
「さっきは案内してくれてありがとう。助かった。」
「ふふ…どーいたしまして。」
「まあ…あれだ…よろしく。」
「よろしく!」
「なんだシャンザ…今度は新入りに目をつけたのか?」
取り巻きを連れた金髪の男がサチトとシャンザの元にやってきた。
「アレン…。」
「そうやって誰かにすがろうとする癖をなくした方がいいんじゃないか?」
その言葉に取り巻きは一斉に笑い出す。
「そんなだから貴様はいつまでもEランクどまりなんだよ。」
「そんなの今は関係ないでしょ!」
「なんだ?Bランクである私に歯向かうのか?」
うわー…なんかベタなやつ来たな…。
「サチトと言ったな…付き合う人間は考えた方がいい。こんな容姿と体だけ1人前の女よりもっと地位や権力を見るべきだ。」
そう言ってサチトの肩に手を置く。
ナチュラルにセクハラ発言だろそれは…。
「それはどーも。」
サチトはアレンが手を置いた肩を払う。
「貴様…舐めてるのか?」
「別に…。ただ付き合う人間なんてこっちの勝手だろ?アレンくんだっけ?とにかくお前にとやかく言われる筋合いはないよ。」
「なんだとオラァ!」
取り巻きの1人がサチトの胸ぐらをつかみあげる。
「サチトくん!」
「…随分と無防備に俺の間合いに入ってくるんだな…。」
「あぁ?!何言ってやがる!」
「離せ。」
「あ?」
「2度も言わせんな…離せ。」
「ぷくく…離せだってよ。俺はCランクだぞ?」
「高いのか?それは。」
「てめぇ…。」
「ちなみにサチトくん。この学校にはランクがあってね。まあ実力主義の現れみたいなものさ…君はEランクってことになってる。」
先程の校長室での会話を思い出す。
「高そうに聞こえませんね…それは。」
「もちろんそれは表面上だよ…実際に測れば君のランクは…
…Sだよ。」
「…俺はEランクだ。よろしく。」
「っ…ブハハハハッ!Eランクがいきがってんじゃねえよ!」
「それはどーもっ!」
「は…」
サチトが腕をひねりあげると、男子生徒は一回転。
背中から地面に打ち付けられた。
「があっ!」
「俺は忠告したぞ?離せって。3度目は言わない。」
「てめぇ…。」
「この学校にはこんなのしかいないのか?」
「サ、サチトくん…。」
「言ったろ?俺はEだ。EランクはEランクらしくEランクとつるんでるさ…。シャンザ…大雑把でいいから学校を案内してくれないか?」
「え?あ、う、うん。」
「てめぇ…まだ話は終わって…」
サチトは殺気を放ち睨みつける。
「っ…」
男子生徒がこれ以上言ってくることは無かった。
「サチトくん…その…ありがとう。」
「別に…ああいうヤツらとはつるみたくないと思っただけだよ。」
「それでも…ありがとう。私…落ちこぼれだから…友達いなくて…。」
「そうなの?親しみやすくて友達になりたいと思ったけど…。」
「!…サチトくん…。」
「それに俺もEランクだし。…良ければ友達になってくれると嬉しいな。」
「うん…!」
「出来ればシャンザのこと…教えてくれよ。」
「うん!私はシャンザ。シャンザ・タイアリア。この国の第8王女なの。」
「…え?」
「えへへ…王家でも落ちこぼれ扱いで今は1人でひっそり暮らしてるんだけどね。」
「…こんなことってある?」
「え?どうしたの?」
「いや…別に。」
「それで今はね。この国で話題の白虎について調べてるの!」
「…は?え?なんて?」
「サチトくんは知らない?白虎。今この国を騒がせててね…世界最高の暗殺者って言われてるの。」
「へ、へぇ…。」
「サチトくんは外見的特徴が結構似てるからさっきはびっくりしちゃった。」
「それでさっき…。」
「うん…。ごめんね。白虎は凄いんだよ〜?1人で巨大組織を壊滅させたり、ものすごい数のボディーガードをすり抜けて資産家を暗殺したり…調べれば調べるほど分からないことだらけで…今年中には絶対に招待を掴んでみせるんだ。」
「へ、へぇ…。」
ヒクヒクと頬を動かし引き攣るサチト。
「そうだ!サチトくんも一緒にやろうよ!」
「…え?」
「ね?!」
「あ、うー…うん!頑張ろう!」
「わぁい!よろしくね!サチトくん!」
「よ、よろしく…。」
目の前でサチトの手を握り満面の笑みを浮かべるシャンザに心の中でため息が止まらないサチトだった。
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「…サチトです。訳あってこの時期に転入してきました。魔法や勉学共に励みたいと思っています。…よろしく。」
…はぁ…なんだって俺がこんなこと…
…あのクソ姉貴…後で絶対後悔させてやる…。
「サチトくん、同じクラスだね!」
1人の女子生徒が話しかけてきた。
「確か…シャンザさん…だっけ?」
「良かった〜覚えててくれて!」
「さっきは案内してくれてありがとう。助かった。」
「ふふ…どーいたしまして。」
「まあ…あれだ…よろしく。」
「よろしく!」
「なんだシャンザ…今度は新入りに目をつけたのか?」
取り巻きを連れた金髪の男がサチトとシャンザの元にやってきた。
「アレン…。」
「そうやって誰かにすがろうとする癖をなくした方がいいんじゃないか?」
その言葉に取り巻きは一斉に笑い出す。
「そんなだから貴様はいつまでもEランクどまりなんだよ。」
「そんなの今は関係ないでしょ!」
「なんだ?Bランクである私に歯向かうのか?」
うわー…なんかベタなやつ来たな…。
「サチトと言ったな…付き合う人間は考えた方がいい。こんな容姿と体だけ1人前の女よりもっと地位や権力を見るべきだ。」
そう言ってサチトの肩に手を置く。
ナチュラルにセクハラ発言だろそれは…。
「それはどーも。」
サチトはアレンが手を置いた肩を払う。
「貴様…舐めてるのか?」
「別に…。ただ付き合う人間なんてこっちの勝手だろ?アレンくんだっけ?とにかくお前にとやかく言われる筋合いはないよ。」
「なんだとオラァ!」
取り巻きの1人がサチトの胸ぐらをつかみあげる。
「サチトくん!」
「…随分と無防備に俺の間合いに入ってくるんだな…。」
「あぁ?!何言ってやがる!」
「離せ。」
「あ?」
「2度も言わせんな…離せ。」
「ぷくく…離せだってよ。俺はCランクだぞ?」
「高いのか?それは。」
「てめぇ…。」
「ちなみにサチトくん。この学校にはランクがあってね。まあ実力主義の現れみたいなものさ…君はEランクってことになってる。」
先程の校長室での会話を思い出す。
「高そうに聞こえませんね…それは。」
「もちろんそれは表面上だよ…実際に測れば君のランクは…
…Sだよ。」
「…俺はEランクだ。よろしく。」
「っ…ブハハハハッ!Eランクがいきがってんじゃねえよ!」
「それはどーもっ!」
「は…」
サチトが腕をひねりあげると、男子生徒は一回転。
背中から地面に打ち付けられた。
「があっ!」
「俺は忠告したぞ?離せって。3度目は言わない。」
「てめぇ…。」
「この学校にはこんなのしかいないのか?」
「サ、サチトくん…。」
「言ったろ?俺はEだ。EランクはEランクらしくEランクとつるんでるさ…。シャンザ…大雑把でいいから学校を案内してくれないか?」
「え?あ、う、うん。」
「てめぇ…まだ話は終わって…」
サチトは殺気を放ち睨みつける。
「っ…」
男子生徒がこれ以上言ってくることは無かった。
「サチトくん…その…ありがとう。」
「別に…ああいうヤツらとはつるみたくないと思っただけだよ。」
「それでも…ありがとう。私…落ちこぼれだから…友達いなくて…。」
「そうなの?親しみやすくて友達になりたいと思ったけど…。」
「!…サチトくん…。」
「それに俺もEランクだし。…良ければ友達になってくれると嬉しいな。」
「うん…!」
「出来ればシャンザのこと…教えてくれよ。」
「うん!私はシャンザ。シャンザ・タイアリア。この国の第8王女なの。」
「…え?」
「えへへ…王家でも落ちこぼれ扱いで今は1人でひっそり暮らしてるんだけどね。」
「…こんなことってある?」
「え?どうしたの?」
「いや…別に。」
「それで今はね。この国で話題の白虎について調べてるの!」
「…は?え?なんて?」
「サチトくんは知らない?白虎。今この国を騒がせててね…世界最高の暗殺者って言われてるの。」
「へ、へぇ…。」
「サチトくんは外見的特徴が結構似てるからさっきはびっくりしちゃった。」
「それでさっき…。」
「うん…。ごめんね。白虎は凄いんだよ〜?1人で巨大組織を壊滅させたり、ものすごい数のボディーガードをすり抜けて資産家を暗殺したり…調べれば調べるほど分からないことだらけで…今年中には絶対に招待を掴んでみせるんだ。」
「へ、へぇ…。」
ヒクヒクと頬を動かし引き攣るサチト。
「そうだ!サチトくんも一緒にやろうよ!」
「…え?」
「ね?!」
「あ、うー…うん!頑張ろう!」
「わぁい!よろしくね!サチトくん!」
「よ、よろしく…。」
目の前でサチトの手を握り満面の笑みを浮かべるシャンザに心の中でため息が止まらないサチトだった。
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コメント
LLENN_p
正体が招待になってますよー!
イルネス
サチトが最初の頃のユウにソックリ〜
ひよこ
私情が入って殺さないとかはやめてほしいな
かつあん
( >A<)マジカヨヨヨ!!!まさか、シャンザちゃんが王女だったなんて!こりゃー暗殺し辛くなるか?
ばけねこ
正体が招待になってますよー