異世界転移に間に合わなかったので、転生して最強になろうと思う!

八百森 舞人

面接で大切なのは、未来予測だろう! 前編

俺は現在Aクラス棟の前にいる。

 何故かと訊かれれば、助手を探すためと応えるだろう。


 昨日、解散した後、フェーン先生から正式にいろいろ許可が出た。

 同盟や互いの往き来や合同の訓練、授業が主に決まった事である。


 ん? 王子はどうしたかって? そりゃ放置よ。別にあいつが反対したところでこの学園内での権限の有無も先生に確認し、この学園にいる限り、他の一般生徒と同じであるとお墨付きももらったし。


 え? Aクラスに来て王子その他から文句をつけられたかって? 文句をつけられる前に吹っ飛ばしたよ。文字通り。

 それより誰よりも先に俺に気付いたのが王子だった事に驚きだった。まあ吹っ飛ばしたよ。うん。


 閑話休題。


 そう、ここに来たのは助手をスカウトするためだ。助手と言っても別にモルモッ……実験だ……治験とかを強制するつもりはない。と、言っても別に向こうから協力してくれるのなら、やぶさかではない。


 Sクラスとは違いAには普通に授業があるので、俺は募集だけ掛けて昼頃にまた来ようと思っていたのだが、その必要はない模様。


 教室から生徒が溢れだして来たのだ。


 「うぉう」


 思わず変な声が出た。


 だって俺はクラス棟の前に居るわけで。

 溢れて来るのは窓側で。

 窓からわき出た人達で。

 気絶するのは当然で――。


 っと、危ない危ない。危うく変なテンションと共に意識が飛びそうになった。


 俺は何故か整列し始める生徒へとりあえずここへ来た理由と勧誘の説明をする事にした。


 「えー……昨日も言ったけど助手を募集します。男女問わず、ポーションの調合が出来る人、大量にあった屋台のポーションの製作者は是非お願いします」


 何人で作ったかは分からないが、及第点に一歩及ばない効力ではあるが、市販レベルのポーションをあれだけ用意出来る事と、効力に大きな差が無い事は評価出来るだろう。


 そういえば、煽って判断力鈍くするぜ作戦で書いた採点の紙はどうなったのだろうか……? 製作者に渡る前に破り捨てられていそうだな。エルルト王子殿辺りに。あ、丁度エルルト王子が戻って来た。


 「レ、レト・アルトレアァ! はぁ……き、貴様ぁ……俺に……はぁはぁ、無礼だぞ!」


 「エルルト王子、大丈夫ですか? まあ水でも飲んで落ち着きましょう」


 俺は特大の『ウォーター・ボール』で、エルルト王子を潤してやる。俺ってば優しい! 百メートル程そのまま吹っ飛んだが、寛大な王子なら許してくれるだろう。いや、むしろクラスの女子から白い目で見られる事態を回避させてやったのだから感謝して欲しい。


 そして、募集の方だが、ポーションの製作が出来ない者は肩を落として帰って行き、代わりにちゃんと階段で降りて来た男子三人が合流する。男子の方はちゃんと話を聞いてから行動したようで、おそらく候補となり得る者だけ降りて来たのだろう。


 「んじゃ選考を始める」


 俺はそう言って、残った十名にも足らない生徒を見る。


 「先ずは、俺から質問だ。昨日、Sに攻めてきた時に後方支援の魔力回復ポーションを作ったのは誰だ?」


 俺が質問すると、男子の内一人が手を挙げた。


 「はい、自分です。自分はトリン・コリットと言います」


 「成る程。全部君一人で?」


 「はい。一応ですが、一週間の期間があったのであれだけ作れましたが、あれを三日で作れと言われても流石に無理です」


 これは採用だな。あれだけ作るには時間はともかく集中力が必要だし、謙虚な所も好印象だ。少し知識を増やせば化けるだろう。


 「うん、トリン君は採用。これからよろしく」


 「は、はい! よろしくお願いします」


 と、九十度のお辞儀をするトリン君。今更かもしれないが、Aクラスの生徒はほとんど敬語だ。いや、別に理由ははっきりしているのだが、同学年に敬称で呼ばれるのは気恥ずかしい所がある。嫌では無いのだが。


 


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コメント

  • ノベルバユーザー334451

    読ませていただきました、転移しそびれてからの転生がなんとも不思議ですね笑笑
    少し変換ミスがありましたが基本的に抵抗なく読むことが出来たので楽しんで読めました、続き待ってます、頑張ってください(b・ω・)b

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