異世界転移に間に合わなかったので、転生して最強になろうと思う!
学校に行ったら、クラスが異世界転移してた!
ピピピピピピピピピピ
部屋に電子音が鳴り響く。
ピ――ガシャ……ガシャン!!!
部屋の主は起きたくないからか、無意識のうちに、ベットの横にある机の上に置かれた目覚まし時計を床に落とし、床に単三電池が散らばった。まだ、意識は朦朧としている。
すると、ドタドタと階段を上がってくる誰か。 その音を聞き、部屋の主――つまり俺は、急いでベットから出て、着替え始める。
少し静かになった後、急にドアが開いて人が入ってきた。
母さんだ。
「もう、修君、なにやってるの! 寝ぼけて何か壊したの? もう中学2年なんだから、自分で起きるって言ってたよね!」
 「ごめん目覚まし落としちゃっただけだから」
 「あ。お母さん、もう時間だから行くわね……行ってきます!」
朝ごはんは自分で食べてと言い残して、早々と部屋から出ていく母さん。
「はぁ」
母さんも、俺と一緒でストレスやらをため込むタイプだからなぁ。ありゃあ、結構ため込んでるなぁ。
と、母親の気性にしみじみと共感しつつ、俺も部屋を出て、一人で朝ごはんを食べる。
今日は、嫌な日だ。なんせ学校に行かなきゃいけないのだから。
そう。俺は、不登校というやつだ。
理由は……まぁ、いじめと家の快適さだ。
中学に入ったばかりのころ。部活で俺は、一人の先輩から、嫌がらせをされるようになっていた。
その先輩は、声が大きい、思い込みが激しい、変に正義感がある、という感じなので、周りから距離を置かれていた。そこで、その頃気が弱かった俺が目をつけられ、八つ当たりされるようになった。
そして俺は、その先輩からのストレスをため込んで、限界まで耐えて、耐えて、耐えて……やがて過剰なストレスから体調を崩し、それ以降、学校に興味がなくなった。
まぁ、嫌なのはその先輩だけなんだけどさ。でも……。
ある日のこと。勇気を出して学校に行ってみれば、
「体調とか大丈夫?」とか
「しんどそうだね……」とか
「無理しちゃだめだぜ、気楽にな!」
とか、心配して気を使うのは分かるのだが、対応するこっちの気持ちを考えてないというか、あまり目立ちたくない俺としては逆に疲れる。そして、俺がそんな風に、余計疲れてるのに気づいてないやつがほとんどだ。
さらに言えば、学校という閉鎖環境では、学年が違っても、会いたくない人に高確率で会ってしまうからな。
担任も、いじめがあったことすら、分かってないと思う。
そんな訳で、学校には行きたくないのだが……今日は行かないと……。
「はぁ……行きたくないなぁ」
どうしようもない事に対して愚痴をこぼしているが、しっかりと制服に着替えつつある所をみるに、根は真面目なことが分かる。流石は俺だ。
それでも、愚痴をこぼしながらなのだが……行くだけで良いんだろ?
「どうせ、一度顔を出せば、後は保健室で本でも読んでいればいいからな」
と、カバンにいれる教科書は、適当だ。
俺の家は、校区の端にあるため、自転車登校だ。
自転車で行くためには、当然ながら自転車の鍵が必要なのだが、さっきから見当たらない。
鍵置き、玄関の棚、自分の部屋、ダイニングテーブル。
俺が鍵を置くと思われる所は、もう探しつくした。だが無かったので、しぶしぶ歩いて行くことにした。
――――――――――
場所は変わり、学校。
現在このクラスは、まだ授業が始まってる訳でもないのに、静まり返っていた。
理由は、一つ。「我が国をお助けくだされ」と、よくある? 展開から、威厳のある声が頭の中で『異世界に召喚しても宜しいか?』と響いていたからだ。
そこの事に、殆どの者が驚いているのだ。 中には、心の中でガッツポーズを取ったり、感極まって涙目になってる者もいるが。
『では、始めたいと思う……もう一度聞くが、現在の魔法技術及び、古代遺産などあらゆる方法にて、呼び寄せるのは、容易だ。しかし、同じ世界に戻せる確証は、ないが……それでもいいというのか? 嫌ならよい、この部屋から出れば、巻き込まれずに済むぞ……』
ひそひそと、小さな話し声があちらこちらてから聞こえてくる。
しかし、誰も出ていかない。 その様子を見て、声の主がなにかを唱え始めた。
それと同時に、床が光って円が書かれていく。
――――――――――
「暑い。ただただ暑い」
まるで、クーラーがないと生きていけないような声を出したのは、もちろん学校へと頑張って向かっている真っ只中の俺だ。
暦は9月下旬に差し掛かり、風が吹けば涼しく感じる者がほとんどだろう。しかし、暑がりな俺には、堪えるものがある。
「はー、やっと着いた。やっぱり自転車無いと、つらいな~」
上靴に履き替え、教室に向かおうとする。
その時に掛かっている時計を見ると、ちょうど八時半になろうとしていた。 そうしている間に、軽快な音楽が流れてきた。予鈴だ。
「うわっ! もう、出欠確認が始まるじゃねーか!」
授業ではなく『出欠確認』と言っている時点で、やる気ゼロな感じなのは俺自身分かっている。
いそいで階段を上り、教室に向かう。
ぎりぎりだが、間に合いそうだ。
教室の前に到着すると、前のドアからだと目立つため、後ろのドアから入るために、こそっと歩き出そうとして。
ふと教室のほうを見た、その瞬間だった。……あれ? おかしいな、なんか教室からまばゆい光があふれてる。床に魔方陣っぽいのもあるし。
あれ? と、この暑さにやられたのかと、何度も目をこする。
あ、あははははははははははは、なんか、パーティーでもしてんのかな~。
……んなわけあるかー!!
やばい、やっぱりこれって……異世界に召喚される奴だよね?
ついに、俺は異世界に、あこがれの世界に行けるのか? そう思ったら、急に緊張してきた。
不登校の暇つぶしとして、ネット小説やラノベを読んでるだけあって、どうしてもあこがれは募る。
教室のドアを開ける。それと同時に、キンコンカンコーンと、ベルが鳴る。
まるで、俺にエールを送ってるようだ……。
俺は、教室へ足を入れる。……よし、あとは魔方陣の中に居ればいい。そう本能がうったえかける。
さあ、異世界転移だ!
次の瞬間、窓側の奴から透明になっていく。
よし、間に合う。
……ポン!!
そんな音がした瞬間、全員が飛ばされた。
この教室には、俺以外、誰も居なくなっていた。
……え?
俺は、唖然とする。一人づつ飛ばされると、思ってたからだ。
そして、全員とは、魔方陣の中にいた全員であり、俺は含まれていない……。
つまり、俺は、置いて行かれたのだ。
「うっそぉーーー!! ……いやいやいやいや……ええ……なんで……?」
とてつもない絶望感が襲う。
次の瞬間、目の前が真っ暗になってゆく。
貧血かと思い座り込むが、頭痛がしてきて吐き気を覚え。
平衡感覚を失いその場に倒れた……。
ふわりとした、謎の感覚と、共に……。
部屋に電子音が鳴り響く。
ピ――ガシャ……ガシャン!!!
部屋の主は起きたくないからか、無意識のうちに、ベットの横にある机の上に置かれた目覚まし時計を床に落とし、床に単三電池が散らばった。まだ、意識は朦朧としている。
すると、ドタドタと階段を上がってくる誰か。 その音を聞き、部屋の主――つまり俺は、急いでベットから出て、着替え始める。
少し静かになった後、急にドアが開いて人が入ってきた。
母さんだ。
「もう、修君、なにやってるの! 寝ぼけて何か壊したの? もう中学2年なんだから、自分で起きるって言ってたよね!」
 「ごめん目覚まし落としちゃっただけだから」
 「あ。お母さん、もう時間だから行くわね……行ってきます!」
朝ごはんは自分で食べてと言い残して、早々と部屋から出ていく母さん。
「はぁ」
母さんも、俺と一緒でストレスやらをため込むタイプだからなぁ。ありゃあ、結構ため込んでるなぁ。
と、母親の気性にしみじみと共感しつつ、俺も部屋を出て、一人で朝ごはんを食べる。
今日は、嫌な日だ。なんせ学校に行かなきゃいけないのだから。
そう。俺は、不登校というやつだ。
理由は……まぁ、いじめと家の快適さだ。
中学に入ったばかりのころ。部活で俺は、一人の先輩から、嫌がらせをされるようになっていた。
その先輩は、声が大きい、思い込みが激しい、変に正義感がある、という感じなので、周りから距離を置かれていた。そこで、その頃気が弱かった俺が目をつけられ、八つ当たりされるようになった。
そして俺は、その先輩からのストレスをため込んで、限界まで耐えて、耐えて、耐えて……やがて過剰なストレスから体調を崩し、それ以降、学校に興味がなくなった。
まぁ、嫌なのはその先輩だけなんだけどさ。でも……。
ある日のこと。勇気を出して学校に行ってみれば、
「体調とか大丈夫?」とか
「しんどそうだね……」とか
「無理しちゃだめだぜ、気楽にな!」
とか、心配して気を使うのは分かるのだが、対応するこっちの気持ちを考えてないというか、あまり目立ちたくない俺としては逆に疲れる。そして、俺がそんな風に、余計疲れてるのに気づいてないやつがほとんどだ。
さらに言えば、学校という閉鎖環境では、学年が違っても、会いたくない人に高確率で会ってしまうからな。
担任も、いじめがあったことすら、分かってないと思う。
そんな訳で、学校には行きたくないのだが……今日は行かないと……。
「はぁ……行きたくないなぁ」
どうしようもない事に対して愚痴をこぼしているが、しっかりと制服に着替えつつある所をみるに、根は真面目なことが分かる。流石は俺だ。
それでも、愚痴をこぼしながらなのだが……行くだけで良いんだろ?
「どうせ、一度顔を出せば、後は保健室で本でも読んでいればいいからな」
と、カバンにいれる教科書は、適当だ。
俺の家は、校区の端にあるため、自転車登校だ。
自転車で行くためには、当然ながら自転車の鍵が必要なのだが、さっきから見当たらない。
鍵置き、玄関の棚、自分の部屋、ダイニングテーブル。
俺が鍵を置くと思われる所は、もう探しつくした。だが無かったので、しぶしぶ歩いて行くことにした。
――――――――――
場所は変わり、学校。
現在このクラスは、まだ授業が始まってる訳でもないのに、静まり返っていた。
理由は、一つ。「我が国をお助けくだされ」と、よくある? 展開から、威厳のある声が頭の中で『異世界に召喚しても宜しいか?』と響いていたからだ。
そこの事に、殆どの者が驚いているのだ。 中には、心の中でガッツポーズを取ったり、感極まって涙目になってる者もいるが。
『では、始めたいと思う……もう一度聞くが、現在の魔法技術及び、古代遺産などあらゆる方法にて、呼び寄せるのは、容易だ。しかし、同じ世界に戻せる確証は、ないが……それでもいいというのか? 嫌ならよい、この部屋から出れば、巻き込まれずに済むぞ……』
ひそひそと、小さな話し声があちらこちらてから聞こえてくる。
しかし、誰も出ていかない。 その様子を見て、声の主がなにかを唱え始めた。
それと同時に、床が光って円が書かれていく。
――――――――――
「暑い。ただただ暑い」
まるで、クーラーがないと生きていけないような声を出したのは、もちろん学校へと頑張って向かっている真っ只中の俺だ。
暦は9月下旬に差し掛かり、風が吹けば涼しく感じる者がほとんどだろう。しかし、暑がりな俺には、堪えるものがある。
「はー、やっと着いた。やっぱり自転車無いと、つらいな~」
上靴に履き替え、教室に向かおうとする。
その時に掛かっている時計を見ると、ちょうど八時半になろうとしていた。 そうしている間に、軽快な音楽が流れてきた。予鈴だ。
「うわっ! もう、出欠確認が始まるじゃねーか!」
授業ではなく『出欠確認』と言っている時点で、やる気ゼロな感じなのは俺自身分かっている。
いそいで階段を上り、教室に向かう。
ぎりぎりだが、間に合いそうだ。
教室の前に到着すると、前のドアからだと目立つため、後ろのドアから入るために、こそっと歩き出そうとして。
ふと教室のほうを見た、その瞬間だった。……あれ? おかしいな、なんか教室からまばゆい光があふれてる。床に魔方陣っぽいのもあるし。
あれ? と、この暑さにやられたのかと、何度も目をこする。
あ、あははははははははははは、なんか、パーティーでもしてんのかな~。
……んなわけあるかー!!
やばい、やっぱりこれって……異世界に召喚される奴だよね?
ついに、俺は異世界に、あこがれの世界に行けるのか? そう思ったら、急に緊張してきた。
不登校の暇つぶしとして、ネット小説やラノベを読んでるだけあって、どうしてもあこがれは募る。
教室のドアを開ける。それと同時に、キンコンカンコーンと、ベルが鳴る。
まるで、俺にエールを送ってるようだ……。
俺は、教室へ足を入れる。……よし、あとは魔方陣の中に居ればいい。そう本能がうったえかける。
さあ、異世界転移だ!
次の瞬間、窓側の奴から透明になっていく。
よし、間に合う。
……ポン!!
そんな音がした瞬間、全員が飛ばされた。
この教室には、俺以外、誰も居なくなっていた。
……え?
俺は、唖然とする。一人づつ飛ばされると、思ってたからだ。
そして、全員とは、魔方陣の中にいた全員であり、俺は含まれていない……。
つまり、俺は、置いて行かれたのだ。
「うっそぉーーー!! ……いやいやいやいや……ええ……なんで……?」
とてつもない絶望感が襲う。
次の瞬間、目の前が真っ暗になってゆく。
貧血かと思い座り込むが、頭痛がしてきて吐き気を覚え。
平衡感覚を失いその場に倒れた……。
ふわりとした、謎の感覚と、共に……。
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