コネクト  創造する世界

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創造する世界 幸運の男3

「おぎゃぁぁ」


と喚き散らす、なぜ出したのかと。どうしてこんな痛みを味わなければいけないのかと。


暗かった世界が焼けるほど眩しい。思わず痛みで泣いてしまうほどだ。


静穏だった世界は雑音が混じり不快である。


なによりこの感触。【あの包み込まれていた感触が無くなるのが辛かった】だから僕は同じような・・・そう同じような暖かさのものをものめた。


そうして数十分間泣き、疲れて寝て。そしておきた時にやっと・・・


自分の状況を思い出す。何回も体験しているが何回も引っかかっている。それくらいあのOPは強烈だ。ここだけで開発者の本気が伺える。


さてこれからは一応ゲームスタートなんだが。このゲーム【ボードゲームでありながらボードはない】それは最後の振り返りでわかるわけで、今はまったくわからない。ただ合図はわかる。


カラカラカラ


と回る音が聞こえれば、進んでいることになる。


本来は親決めに入るのだが、どうやら相手がまだ生まれてないため追加イベントが発生したみたいだ。


「はーい、トアちゃーん」


どうやら今回はトアという名前らしい。自分の体を見れば男だとわかるが男でトアなのかと少しショックを受ける。


どうやら小学校以降のイベントでからかわれること間違いないな。


そうして先行きを不安しつつも、おばあさんから贈り物を貰う。


どうやら、あの上でからからと回る奴をくれるらしい。


「トアはオルゴールメリーを手に入れた」


あぁ、そんな名前なのか、まぁ物をもらえるなんて幸先が良い。


「トアは幸せカードを手に入れた」


・・・本当に幸先がいいなもう幸せを認識したなんて。不意に笑みがこぼれる。


「トアは幸せカードを手に入れた」


幸せカードは文字通り【PCが幸せを感じた時に手に入るものだ】勿論その逆で不幸を感じれば不幸カードがたまる。


要注意なのはたまに【反転することだ】逆転の要素でもある。これがゲーム性に関わってくるらしいけど。実際ゲーム最中では反転とかは逃げられないんだよなぁ。


まぁそれでも【今回は勝ちは揺るがないが】


カラカラと音がなる。どうやらまだ難産らしい。さて次は何が出る。


「ちょっとなんですか」


あっ、やばい。かなりのマイナス目かもしれない。


「ちょっと、誰か警察を」


あっ、俺じゃなくてあいつか。少し焦った。


感覚が鈍ってるとはいえあれはなぁ。まぁあいつだったら同情するよ。


そうして、ベッドから抜け出し【親探しが始まる】


そうここで、親の状態、つまり【大人までの難易度の選択にもなる】


親の職はかなり響く、例えば金がないから中学卒業で仕事とか。まぁそっちは何とかなる。問題は・・・


「あの子は?あの子は何処に」


金持ちの親を選んで【誘拐】とか、嫉妬深い女に盗まれるとかたまに発生する。今回は倍率100倍だから相手が誘拐発生かな。正直かなり怖い。


このゲームなんと言ってもやばいのは、【VR初期の記憶の転送】をまだやってることだ。周りからは見えないが、実際はこのゲームのイベントは【誰かの追体験を行っている】


ようは誘拐は、本当に誘拐された人の記憶を使っている。


また当然暗いイベントもある、女性の強姦や、殺人、はたまた人食に至るまで、何処から手に入れたか知らないがそういうデータも入っている。当然精神異常者の記憶も幾つか入ってる。


だからこのゲームは【最初と最後にリセット機能が入っている】最初のあれもそうだ、あれは演じているのではない【記憶にないんだ】だからゲームの感覚もないので素の感情になる。


しかし、記憶を消しても残るものもある。それに消えるからこそ【やり直すやつ等がでてくる】


そうして、人生を間違えた奴もいる。まぁハイハイしながら親を探している自分が言えるセリフじゃないが。


さて、この親決めだがルーレットを回すごとに、何人かの候補が出てくる。そしてその候補を自分が選ぶ。選ばない場合は次のルーレットへ・・・そうして、全て選ばなかった・・・ようは吟味しすぎた場合。孤児ようは、みなしご扱いとなる。


またさっきみたいに誘拐されると、親の来歴が優遇されるが・・・それを幸せととるかは人それぞれだ。


おまけに【このゲームにパトロンがいることを忘れてはいけない 】ようは、最初の方は媚びとかないと、後がきつくなる。最初が響くこともあるが最後でとちるよりそうとうましだ。


カラカラと音がなる。最初の候補の登場する。


出てくるのは父親か母親のどちらかでどちらかの職業とステータスが出てくる。ちなみにこのステータスによって自分のステータスも上乗せされるからそれなりには重要である。まぁそれなりだが。


今回は、サラリーマン、主婦、乞食である。恐らく乞食がみてる連中が選んだやつだろう。


確か上にカメラがあったはずなのでとりあえずカメラ目線にする。


そうして、乞食を向き。再度カメラ目線。


そして乞食の方に行き。途中で変更する。流石に乞食は難しい。


次に出てきたのは。


ナース、サラリーマン、それと・・・


最後の一人を見て、カメラの方を見る。目の前の女性の職業が悪の大魔王になってる。たしかにこのボードゲーム会社にそんなやつがいたが今までは見たことなかった。


とりあえずもう一度見てみる。格好はまんまSM嬢だボンテージを来て、鞭を持っている。


恐らく現実世界なら絶対。・・・絶対嫌だろうが。これはゲーム、おまけに酒も入ってる。


もう一度カメラを見る。そして無視すると見せかけて・・・


全力のハイハイで悪の大魔王の所にいく。


恐らく現実は大盛り上がりだろう。そして、就職先の候補が正義のヒーローか悪の大魔王に自分の中で決まった。


そうして、僕の親は母は悪の大魔王、父はTV局のプロデューサー出会った。写真を撮った際の職業服が仮想さを出していた。


親が決まれば次は家だ。それなりの部屋が次のステージになる。ようはステージ移動だ。


ここで、次の学校ステージまで待機となる。別にやるのとはないのでルーレットが回るまでハイハイダッシュを繰り返すことにした。意味は特にない。


カラカラと音がなる。どうやらイベントらしい。


ピンポーンと音がなり誰かが来る演出みたいだ。だいたい三割でマイナスが入っている。


ドアから出てきたのは・・・誰だ?全くわからない新キャラであった。


「姉御、次のターゲットが決まりやした」


あぁ、職業マスか。子供時代は親の職業だけどどうなるんだろう。


「姉御、こいつが次代の・・・」


あれもう俺の職業決まってる。


「さぁ姉御、次代の王にこれを」


構成員からある物が届けられる。


だ、だっせぇ


流石に蝶メガネはないわぁ。女性ならともかく男性にも同じのはないわぁ。


せめてモノアイだろう。・・・まぁ


貰うけどな。当然。そしてかけるけどな。赤ん坊で蝶メガネを。


こうして、蝶メガネで上半身裸のたまにダッシュにする赤ん坊の誕生だ。うん、俺はあったらちら見して早足でその場から立ち去るな。


そうして、僕の幼児期はカオスな職業マスの餌食になった。おかげでモラルを削ってその他を上げる事ができた。


このゲームにおいて、ステータスは重要ではあるが重要ではない。そこは人それぞれだ。


だから、問題なのは【自分がどうやって幸せを感じるかだ】


そして自分が選んだ解決策は、初めからそういった幸せを感じやすい状態を作った。


ステータスで希望の職種に入るとか。


アイテム等で幸せを感じるとか。


そんなの可能性の話を賭け試合でやれる奴は相当な馬鹿か度胸があるかだ。


無論自分にはない。負ける気はあるが、むざむざとやられるつもりはない。


だからこそ、マイナーどころで自分が有利になるように調整する。


この格好や選択もその為、【外部からの操作がある以上】ある程度は媚を売っておかないと、最後の最後で痛い目を見る可能性がある。


まぁ、その選択のせいでもう殆ど職は決定してしまったがな。


はぁこういうゲームだと基本パイロットなんだけどな。


「不幸カードを獲得しました」


あぁ、こんなものでアウトか、まぁいいや。


どうせ相手のほうがやばくなるだろうし・・・

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