コネクト  創造する世界

AAA

番外編 スカイアースの実験室 料理教室

自分は広告において、良く掲示板を使っている。よく便所の落書きと呼ばれている物だ。


自分のゲームの方向性なんてこれぐらいで決まった方が面白い、所詮他人の金だし、無制限で使いたい放題なんだから、どうせなら色々な開発をした方が良い。


なので自分はコネクトでやりたいことや、復活して欲しいものを求め、それを開発者に伝令し復刻ないし開発、修正を行っていた。


そして今回、コネクトから脅しがあった、現実のシミュレーションについて攻めて見ることにした。ようは提携を結んでいなさそうな所をピックアップして、コネクトに投げて権利を獲得しついでに特許もごり押してしまおうと目論んでる。


「おー盆栽か高いし、いい所だな。こっちは菜園か、これは・・・ギリギリ通らないか」


そんな中、一際切実にかいてある1つのコメントがあった。




6123 名前:できたらいいなコネクト:****/++/^^(○) **:**:**.++ ID:+`+><`~?


仮想の世界で飯屋ってできないのか?仮想でぐらいうまい飯が食いたいんだよ


6124 名前:できたらいいなコネクト:****/++/^^(○) **:**:**.++ ID:+`+ohhua


ブワ(´;ω;`)


6125 名前:できたらいいなコネクト:****/++/^^(○) **:**:**.++ ID:+hushoua


>>6123 強く・・・生きろ








んー、食品は怪しんだよな・・・。いや修正するほうなら






6184 名前:できたらいいなコネクト:****/++/^^(○) **:**:**.++ ID:SkyEarth


>>6123 ひょっとしたら何とかなると思いますので、アドレスをコネクト宛に投げといてください。IDとか掲示板の名前とか書いてあったら拾いますので。






さて、交渉に行ってみるか。












・・・コネクト本社 会議室


「これ、できそうですかね」


「・・・」


絶対に提携を組んでないであろう、部分を提出したから恐らく大丈夫だと思うが。


「ふぅ、参ったな。何処でこんな企画思いつくんだい?」


まぁそりゃあ、盆栽育成ゲームとか、お料理作成ゲームとかを【親子向けゲーム】というていで出す人間はまだ出てこないであろう。ちゃんとゲームとして機能するにはかなりの労力が必要だし、きっと【開発者の無制限開発提供】がなければ自分も作らないと思う。


「では」


「あぁ、これは何処とも被っていない。いやこんなマイナー所を提携結んでいるところはこの後もなさそうだね」


よし第一段階はうまくいった。次は・・・


「それで、次の開発資金の追加なのですが」


「あぁ、何処かに特化したいのかい。幾ら位使うんだい?」


「えーと、盆栽に3億」


あっ、林さんが絶句した。


「菜園関係に3億?」


「いや盆栽に3億」


林さんが頭を抱える。


「えっとなんで」


「盆栽だけ、クオリティを高くしたいんで、あっ勿論盆栽のデザインは専門家の人に頼みますので、デザインに使う方は優秀な方にしてください。ついでにその人は給料も上げてください。まぁ2.5倍でお願いします」


「うん、あぁわかった。それで他には」


さて次のはかなりの予算を割かないといけないからな。


「ところで幾らぐらい予算ありましたっけ」


「あぁ、100億とか行っても余裕なので、上限として30億で設定させてもらうよ」


30億か。


「流石に多いですね」


「そうだよね、多いよね。けど盆栽に3億もとんでもだと思うけど」


「高い盆栽三つしか買えないのでそれはないです」


「そう、そっか。3つか」


黄昏てる林さんをよそに、金額を算定する。


うーん、家庭用とプロ用に栄養士と医者の目を追加して、後主要な料理は欲しいから・・・


「とりあえず・・・」


「とりあえず5000万位?」


「とりあえず25億で」


あー、また頭を抱えてる。


「内訳は?」


「栄養士3億、医者10億、料理一種類、家庭用、プロ用1セットで4億。とりあえず3種類で」


「・・・君はもう少し、経営者の視点にたったほうがいいと思うよ」


それは、間違いだな。


「これには研究開発費用や特許費用も含んでいるのですよ、勿論盆栽もです」


「うん、どういうことだい?」


「この内容を【独占】しようとした場合、細かい設定や何を特許にするかなど詳しい情報が必要です。それに味覚関係はいまだ解明されておらず、脳科学や内科等と合わせて病気に対応等もしなければいけません。デザインも同様です、盆栽なんてコピーして転載すれば労力は徒労に終わります。そのため特許やセキュリティには最善をつくさなければいけません」


「なるほど、セキュリティ等が高いのかと、いやぁ僕はてっきりデザインする人の値段が高いものだと」


それもある。


「当然それもありますよ。【値段は高めにしなければいけません】」


「それはなんで?」


「1回こっきりだからですよ。【普通だと価値なんてでません】なのでやるなら有名どころを高い金でやるから価値があるのです。採算は度外視が普通です。私が欲しいのは毎日のモーションではなく、もう二度できないと思われる1回が欲しいんです」


「なるほど。うんわかった」


よし、二段階目もできた。


「くれぐれも内密でお願いします。後料理教室の値段は30億で5億をコネクトの交渉代でお願いします」


「・・・わかった、こちらも本気で当たらせて貰う」


「後、ちゃんとしてるか明細と契約金は見せて貰いますよ」


「わかってる、迅速に対応させてもらう、ちなみに最初の3種類の料理って」


「親しみやすい、和洋中でお願いします」


そうして、交渉は終わった・・・あぁ。


「そっちに変なメール来ませんでしたか?掲示板がどうこうって内容のものですが」


「ちょっとまってね」


電話をかけて確認してもらう。


「あぁ、僕だ・・・うん・・・うん・・・わかった、ありがとう」


電話を切り。若干呆れ顔で、


「ひょっとして、これが理由?」


ニコッと笑い。


「さぁ、どうでしょうね。返信は被検体第1号なので、よろしくお願いします。勿論謝礼金も出してください。後コネクトのお食事券も追加で」


「はは、了解」


こうして、コネクトでやることは全てやった。後は出来上がりを待つか。








・・・某日、スカイアースの実験室にて。


「かなり早めに決まったな」


正式版から2月、この時点である程度ものができたらしいので、方針確認がてら、中身を覗きにいく。


いかにもな包丁とまな板が看板の店になってる。【この時点で赤点なのがわかる】


中に入れば。何人かの料理人が料理をし後ろの人間が様子を見ているといった感じか。


「火加減をちゃんとせんか」


「切りが甘い」


「量が多すぎ」


多様なダメ出しが出ている。


「あぁ、スカイアース君。よく来てくれた。おーい一旦終了して集まってくれ」


その声を合図に料理をした人物、見てた人物が来る。


「それより、まずは料理を」


「あぁ、わかった。料理を持ってきてくれ」


さて、果たして【期待以下の物はどれ程あるか】・・・


料理が運ばれてくる。どの料理もうまく、美味しそうに出来上がってる。


「この、料理はどのように・・・」


「この料理は私の自慢の一品でして・・・」


説明を始める。やれだしがどうだとか、やれ隠し味がどうだとか。


一口食べてみれば、あぁ期待以上の物が出てくる。


「良くわかった。それでほかのは」


「他のでしたら、例えば・・・」


これまた代々店に伝わるとか話し出している。


「・・・となっておりますが」


「・・・、担当読んでこい、ちょっと契約書の内容を確認したくなった」


「何か問題が・・・」


「趣旨を理解してない人間が説明をしてたかもしれないので再度説明が必要となりました」


担当はすぐに駆けつけた。


「何か問題はごさいましたでしょうか」


「自分が思ってる、企画の内容とりあえず言ってみろ」


怒り口調で言ったのが問題だったのか、やや萎縮気味に。


「今回の企画はお料理教室を行うと言うことになっておりまして」


「おりまして・・・それで」


「それで、料理の至宝と呼ばれるような、人に来てもらいまして・・・」


「もらいまして・・・」


「秘伝の技を利用させて頂けないかなと」


よしわかった。


「趣旨理解してないじゃねぇか」


大声で怒鳴る。


「馬鹿かてめぇは、秘伝とかそこら辺まで提供するなら100倍は必要だわ、てめぇ料理舐めてんのか」


「ひぃ」


「いいかぁ、三流。お前が思ってる以上にこの企画って言うのはヤバイ橋わたってるんだぞ、理解してるか・・えぇ」


それはもう、どすの聞いた声でやくざみたいに脅しをかける。


「ですがそれだとあの金額が・・・」


「てめぇ、【その店の秘伝を家庭化】まで格落として貰っておいて、まさか店が潰れないとでも思ってんじゃねぇだろうな」


「それはプロ【ざけたこといってんじゃねぇ】」


全く履き違えてやがる。


「数万する料理を数百円まで落としといて、プロの力でどうにかなる?なるわけねぇだろ。そもそもてめぇは【何処までくることを想定してる】」


「それは、親子ずれ『それはてめぇがバカやらなきゃの話だ』」


「ひぃ」


「いいか、秘伝とかそういうの使うんならな。公表なんてできねぇんだよ。間違いなく【プロの料理かや食品メーカーが盗むに来るじゃねぇか】」


「あっ」


「あっじゃねぇよ、盗まれた方はどうすんだよ、それにこっちの計画も頓挫だよこの5流営業マンが」


はぁはぁ、少し熱くなってしまった。


「はぁ、いいか、5流今すぐてめぇの企画でゴー出した、馬鹿の上の奴に【無能と告げてこい】ついでにてめぇらは企画から除外だ馬鹿たれ」


「い『それとも・・・』」


「今ここに社長呼んできて、経営会議と洒落こみたいのか貴様は」


「ひぃ」


担当が消えていく。


「まぁそういうことだ、あまり秘伝とかは使わないのがいい。ここに来るのが【業者】になっちまう」


「えぇ、わかりました。それで私はどのような物を」


「極めて一般的なものだよ、そもそもプロと家庭で色々な違いがあるんだ。普通にいつも出す料理のモーションが取れればそれでいい。まぁ追加でいいできのものも貰えれば最適だけどな」


そもそも、この環境も間違ってるしな。


どこも家庭用の物が置いてなく、いい包丁にいい鍋、業務用の厨房となってる。


「しいていうなら、設備を家庭用にして貰って作って貰っていいですかね、これあくまで大衆教室なので」


「あぁ、そうだよね・・・うん。こんな設備普通の家にはないよね」


さて、他のやつらにも促していく。


「他の皆さま方も同様にお願いします。あくまで【お料理教室ですからね】我々は料理人育成学校を作りたいのではないことをお忘れなく」


各担当の設備を落としていく。専門の包丁は消え一般の台所包丁へ。秘伝の味は家庭の調味料に、火力は落ち時間がかかるようになる。特にきついのが中華か、火力が命の中華で、火力をなくされたらそれ相応の対策が必要となってしまう。


「悪いが暫くここに籠らせて貰う。依頼を・・・それも面白そうなことなのでな、修行もかねてこちらで活動させてもらう」


どうやら、中華のプロが一番本気みたいだ。


「どうぞ、ご自由に。さて他の皆さんは大丈夫ですか。はっきり言えば、私の求めている要求は別次元で高いですよ」


「そういえば、あなたオーダーの依頼が最低条件でありましたっけ。たしか・・・【食べれるものを作らせる】でしたっけ」


「はい、時期にわかりますよ・・・」


そして、公開することになるだろう。まぁこっちは楽しませて貰うが。








・・・そうして半月を経った頃調整が終わり。ついに目標に移るのだった。




スカイアースの実験室、料理室にて。


「さてお集まり頂いて有難うございます」


「こちらこそ興味深い実験をやらしてもらうことに感謝してるよ」


スーツの男が話してくる。この人は斉藤住吉准教授である。専攻は脳科学。医学部の方はこの方以外にも内科、精神科も呼んでる。


他にも栄養学3名、モーションを作成した料理人15名。計20名近くがここに集まっている。


「さて今回の実験ですが、かなりの危険を及ぼすため特に料理人の方は余りのめりこまないようにお願いします」


「私は知らないがそこまで酷いのか、その人物は」


「そうですね、血管が切れる程度ですめばいいのすが・・・来ましたね」


被験者がきた。来てしまった。あれから墓場と呼ばれていた掲示板を見たが到底食えるものが載っているとは思わなかった。


「ようこそ、おいでなさいました【ガッツカレー】さん奥様の方もこの度はよく」


「もう、奥様だなんてターちゃんに言われてきたけど悪い場所ではなさそうね、てっきり素行の悪い人の集まりだと思っていたから」


俗に言う、触れられなくてゲーム全体をブーブーとかピコピコとかいっている世代だ、初期から悪印象なのは知っていた。


その点色々なものを作っていたのは良いカモフラージュになった。特に盆栽は普段高くて手が出せない人が親子揃ってやっている(予定である)とかいっておけば、老後の遊びとかで良い印象を持たれた。まぁていのいい監獄なんだけどな実際は。


「それで、今回なんですけど」


「わかってるわ、ターちゃんからお願いされることはなかったから、今回は腕によりをかけるわ」


「お手やわらかにお願いします」


さてそうして、厨房に入り彼女の料理が始まった。


ガッツカレーさんと一緒に料理風景を見る。


「気立て良くいい奥さんではないか」


「えぇ、そうですね。あれ以外は僕に似合わないほど素敵な人ですよ」


「主催からもきい『なにやってるんじゃー』」


怒号が起きる。どうやら最初からやらかしたらしい。


「あぁ、ガッツ飯ですが」


「馬鹿か?【米を栄養ドリンクで炊く】なんて何処の家庭にあるんだ」


「うちの家庭では僕の体調が悪い時は頻繁に・・・」


若干青ざめている彼を見て、VR上で、医者が検診を始める。


「ガッツカレーさん、今から聞く内容に答えてくださいね」


「はぃ」


その後も阿鼻叫喚だったのは言うまでもないだろう。水洗いした生のレバー、丸ごとのニンニク、濃厚な青汁。栄養がありそうだからと入れられる虫達・・・


そうして、出来上がった一品が、【ガッツカレー】たる所以の、ガッツカレーであった。


「さて、ではいきましょうか」


「まさか・・・食べるのか?あれを」


「当然です。食べないと始まりせんから」


青ざめてたメンバーと一緒に会食の場所へと向かう。


「あぁ、斎藤さん達は待機してください、モニタリングの必要があるので」


「そうか、そうだな。それがあった」


胸を撫で下ろしてるのがわかる。


「良かったら、一人くらい『いや、こちらでモニタリングさせて貰う』」


「そうですが、それではまた」


「私達『あなた方には拒否権はありません』」


涙ぐむ彼らには少し悪いことをしたと思うがしょうがない。これははじめからそうなると決めていたことだ。つまり金額にはいってる部分だ。そういいきかし決戦の場へと行く。


ドアを開ける前にやらなくちゃいけないことは、【声を出せなくすること】じゃないと、最初から罵詈雑言を浴びせることになってしまう。


ドアを開けて、まず感じたのは、理科室を彷彿とさせる臭いだった。薬品臭く鼻につくにおい。またその薬品の臭い以外にも生臭さや原っぱのような草の臭い、到底その臭いが料理から出ているとは思えなかった。


「あーターくん」


料理を作った元凶者は屈託のない笑顔で彼女を迎え入れる。


その彼女を見て、何人かの料理家が口を開けて何か言ってるが声はでないので口をパクパクとさせてるだけにしか見えない。


「ターくん、あの人達は、怒ってパクパクさせているんだけど」


「彼らは、彼女の料理を早く食べたいと催促してるんですよ」


実際は小娘に説教してると思うが、そんなことしてたら話が先に進まないので。無理やり話を進める。


料理人がこちらを睨み付けてくるが、気にせず食卓に座らせる。


「ささ、料理を運んできてください」


「はーい」


そうして、料理が運ばれてくる。


久しぶりに嗅覚があることを後悔した。ついでに恐らく明日からカレーを頼む日はなくなるだろうと思う。ついでにターメリックライスも。


「お待たせしました。どうぞ召し上がれ」


ドアを開けて、まず感じたのは、理科室を彷彿とさせる臭いだった。薬品臭く鼻につくにおい。またその薬品の臭い以外にも動物がそこにいるかのような生臭さや、原っぱのような草の臭い、到底その臭いが料理から出ているとは思えなかった。ヘドロみたいなカレーの中にいくつかの昆虫の顔がこちらを見ている。


虫を避けて一口、あぁ一口食べる。


それははじめての感覚だった。この味を証言するなら。【食べるものがなくて死兵を食べた】とでも言うのだろうか。草の臭い、生の味、噛みきれない中でシャリシャリとする食感。もし一人ならその場で破棄だしおう吐する自信がある。


「うっ」


「おぇっ」


他の人達も同様でまともに食べているのは、ガッツカレー、いやガッツカレー様のみだった。


料理を食べるだけで素直に尊敬できる人物にはじめて出会った。今日ははじめての連続だな、ここに送れてくる中華の料理人は凄く羨ましい。


さて、みんな涙混じりでもう一口も食えない状態が続いたので、そろそろ例のあれを始めるか。


料理人の声を戻し、壮大な侮辱タイムが始まる。


「どう、おいしかった?ターくん」


「うまいわけないだろばかたれ」


「はじめて料理に憎しみを抱きましたよ」


「食べる人が可愛そうだと思わないのですが貴方は?」


3種3様の罵詈雑言を吐き出す。それは普段の彼らなら言い出しもしないことで、当然言われる方は。


「なに、いったいどう言うこと?ターくん。私の料理が食べたい人がいたから来たんじゃないの?」


それは正解で、彼女の料理を食べてはみたかった。食べたい理由は真逆だが。


まぁ、不味いもう一杯って言えるほどの胆力を持ってればよかったが、実際は言葉にしたくもないと言う、あぁ思い出すだけで吐き気が。


「酷い、ワタシのことだましたのね」


「何が騙しただ。寧ろわれわれは彼の緊急信号を聞いたのだよ、このままだといつ倒れてもおかしくないからね」


うん、それは正しいと思うしかしだ。しかし、しかしだ。それを決めるのは俺たちじゃなくて・・・


「ターくん」


「ガッツカレー」


決めるのは、彼であり自分らではない。まぁ、修正は強制なんだが。


「ボ・・・僕は」


「まぁ、そこら辺にしといてください」


席に戻り、皿を渡す。


「食べます」


「食べるわよ、なによ」


彼女は目の前に渡された、皿を躊躇無く食べる。


ガツガツと食べるその姿に、自分含め周囲の人物は唖然とする。


「お前、それ食えるのか」


「はぁ、当たり前じゃない」


当然のように返してくる。まぁ当たり前だ、【彼女は試食を行っている】・・・行ってあれだ。


まぁ、つまり・・おかしいのは彼女の舌なのだ。自分が問題と感じているなら、修正の仕様がない・・・【現実なら】


「さて、ではちょっと失礼」


彼女の舌を、彼と共有させる。


「はい、すみませんでした。続きをどうぞ」


「なによ、まった・・・ブーーーー」


食べたものを吐き出す。当然だ今の彼女の舌は彼と同様の舌になっている。当然彼のしたなら自分同様あぁなる。


「それが世間一般のあなたの味です」


「はぁ?そんなわけないじゃない」


「では、こちらにサインを」


このタイミングで悪魔の契約書を出す。


「なによこれ?」


「自分が正しいのか、周りが正しいのか決めるために。こちらの料理を使わせて頂きたいと言う契約書です」


「私の料理を」


「えぇ」


【罰ゲーム用】にだけどな。


「ふん、まぁいいわ。それならそれで決めて貰おうじゃない」


さてこれで、一応一段階目は終わったが。


「はい、ありがとうございます。ではここから続きを」


「続き?料理以外にも何かあったの?」


むしろここからが本番だ。


「いまから、我々が貴方に料理をお教えします」


「はぁ?こいつらが」


まぁ、料理人なんてそんな認識だよな。料理人にとっては怒り心頭だけど。


「えぇ、彼らが教えます」


「覚悟しろよ」


「覚悟って何よ・・・いいわそこまで言うなら料理教えて貰おうじゃない」


これで、二段階目は終了。さてこの後が最も難しい難所だ。








・・・実験室 調理コーナー


さて、実際に作ってもらうわけだが、当然【うまく作れるはずはない】煮物やカレーを作ろうと思えば


「なんで、こんなに入れた」


「こんな水、美味しいわけないでしょ」


焼き魚やオムレツを作ろうとすれば。


「そんなに入れたら、味が壊れる」


「それぐらい入れないと、美味しくならないのよ」


単純に【彼女の味覚と合わないのだ】後、これでわかるのは煮物やカレーといった待ち時間は【アレンジ】の機会をあげるだけなのでやってはいけない。となるとやはり期待できるのは・・・


「遅れたね」


最後の1人である、中華担当プロが戻ってくる。他の家庭用やプロの人たちは匙を投げ始め、彼女ももう苛立ち、帰る寸前となっている。


「何とかなりそうですか?」


とりあえず、現状の彼女を料理を見せて感想を聞かせてもらう。


「まぁ、やるだけやってみる」


持ってきたのは、油と、肉と米?


「それじゃあ作ろうか」


「なによ、まだやるの?」


「なに、これで最後だ、できたら終わりだから」


料理を行う。動作に無駄はなく・・・というか無駄になるところがない。【油で炒めるだけで何処に要素を挟めようか】


ゴマのいい香りが広がる。


そうして数分後にはいい臭いのチャーハンが出来上がる。


「できたぞ」


2人に料理を食べさせる。


「まぁ程ほどにおいしいわね」


「僕も同じ」


「なら、問題ないな。では指導を開始する」


「はぁ?こんなもの作れるわよ」


「じゃあ、作ってもらおうか」


そうして彼女が料理を始める。


ここから長い料理指導が始まった。


「駄目だ、それだと満遍なく油で米がコーティングされない」


「アレンジを加えるな」


「遅い、そんなんじゃ一部だけギトギトになるだけだ」


たかが、チャーハン、油でご飯と具材を炒めるだけ、具材も切ったやつを使えば、炒めるだけになる。


その炒める動作を繰り返す、数分の動作を数回、数十回とこなしていく。


たかが数分、しかしその数分には意味が合った。


「余計なものを入れるな、そんなことをしてる暇はない」


「よそ見するな、たかが数分だその時ぐらいそれだけ見ていろ」


「常におたまか、鍋のどちらかを動かすようにしろ」


【他の事を考えられない用、料理を教えている】徹底的に項目を削除した料理だ。【調味料をふる操作すらさせていない】


後はこの方法を染み付ければ、ひょっとしたら・・・


動作を反復する。たった数時間のうちに何十いや、百は越えているだろう。


「よし、ここまでだ」


「なによ、もっとやれるわよ」


「これからVR流の【慣らしに入る】」


あぁ、そう言えばまだモーションは使ってなかったのか。


「慣らし?なによそれ」


「単純に言えば、【型を刻み込ませる】疲れていようが、辛かろうが一切終わらないが?それでもいいか?」


「ここまで、きたならやってるやるわよ」


うーん、素はこんな感じなのだろうが・・・


「なんというか憎めない存在ですね」


「うん、自分にはもったいないと思ってるよ」


「ター君、そっちみてないで私のこと見てて、ていうか応援して」


「はいはい、じゃあよろしくお願いします」


メシマズ以外問題ないなら・・・と、感覚戻さないと。


「スタミナ戻しますよ」


「疲弊度も必要だ。それとモーションは固定、回数はこちらに任せてもらう」


無茶な注文つけてくる。


「それは無理なので、彼女も操作はできますが何とか解除させないように頑張ってください」


「できんのか」


「犯罪に使われてしまいますので、自分の体のっとられて彼女に料理を任すと言えばいいでしょうか」


「あぁ、良くわかった。聞いたか?解除するならそこまでだ、まぁそこまでの存在だった」


「やってやるわよ」


そうして、モーションでの作業が始まる。これ以降は退室したのでよくはわからない。しかし後日、


2901 名前:できたらいいなコネクト:****/++/^^(○) **:**:**.++ ID:+`+><`~?


前スレの6123だが、嫁が食える飯を作ってくれるようになった件。まさか、仮想ではなく現実で食えるようになるとは・・・




2904 名前:できたらいいなコネクト:****/++/^^(○) **:**:**.++ ID:SkyEarth


>>2901 他の板に宣伝もとい、広告もお願いします。ある程度の数がでるまでは安くするので








・・・さてこれで、料理教室も稼動できる状態に至ったが。


「さてこのうち何個が軌道にのるのか」

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