コネクト 創造する世界
仮想と現実 器
ゲームである以上、死は余程温いゲームでなければ訪れる。問題は、死の受け止め方だ。
心理実験で人が死んでしまう用に、VRにおいても心理的に死んでしまう事は少なくない。デスゲームと偽って友人を殺したものがいたり、現実だと思って死ぬ人間もいる。ようは【気の持ちようだ】例え現実で死ぬような致命傷を受けても、生きると思ってる人間は生き残る可能性が高い。ようは【自分は死なないと思っていれば存外死なないものだ】
目を開ける。久方ぶりに見る。ベテランの看護師。
「アァ、オキタカイ」
聴覚がやられているのか、変な声で聞こえてくる。思えば視界もへんだ。まるで、カメラを見ているように見える。
「シタヲムキナ」
言われた通り下を向けば、【自分の体が映る】
「オドロイタカイ」
「まず、調整を行ってくれませんか。聞き取りずらくてしょうがない」
「アイカワラズ、カワイゲガナイネ」
……
「調子はどうだい」
「さっきよりも良好だそれで……、これはなんの真似だ」
自分の体を見ながらそう答える。今自分の状態は【別の器に入れられた状態だ】まるで、重度のVR疾患者のように。
「なんの真似って、デスペナだよ、デスペナ。【死んだら、負傷を体にいく。ちゃんと契約書を見なかったのかい?】」
「見てないな」
「あっそ、じゃあ自己責任だよ。ちゃんと見なかった自分を恨みな」
まぁ、そこは仕方ないか……、最も信用するには無理があるが。
「ちなみに、負傷しないで死んだらどうなるんだ?毒による自殺とか」
「こんな感じになる」
と、看護婦は血の吹き出してる体を映し出す。
「私は止めたんだよ。だけど信用しないでそのまま毒殺されたのさ、正式には毒自殺だけどね」
タバコを吸いながら飄々と回答する。
「エグいね」
「どうだい?少しは怖くなったかい?」
「いや別に、所でさ?これって【肩代わりは出来ないの?】」
「【はぁ?】」
何をいってるんだこいつは、という感じで看護婦は俺を睨む。
「無理に決まってるだろう?」
「どうして?」
「そりゃあお前……」
そこで詰まってしまう。そりゃあそうだ。
「だって、後からやるんだろう……これ。負傷の傷見てさ」
なんで、【後からつけるものが別の人間にできないんだ】
「残念だがそりゃあ無理な話だ、何て言ったって、【傷はポットで作ってるんだ】リアルタイムで傷情報を、更新してんだ。他の情報なんてとってないから無理だね」
「ポットで……てことは、ゲーム上で情報の交換ができれば行けるよね、傷情報なんて簡単に伝達できるもんじゃないの?」
「……」
暫しの沈黙の後、タバコを吸い。
「プハァー、……仮にできたとして、あんたは変わりに受けるとそれになんの意味があるっていうんだい」
意味ねぇ、そんなもの。
「情に訴えて、仲間を勧誘することですができます」
「はっ、自分の体を傷つけて仲間を得るなんて、なんて打算的な行動だ。親がなくよ」
「ご心配なく。【私はこの状況を一切信じてないので】自分の人形が切られたところで何とも思いませんから」
「……」
再び、沈黙。何かを考えているようだが。デスペナルティの時点でこの状況は破綻してる。なんせ……、自分はちゃんと【クリア】したのだから。
一本、吸い終わり二本、また吸い終わりもう一本。計15本近く吸い終わった後。
「営業妨害はよそでやってくれよ」
「呼ばれて来たのですが?」
「じゃあ、次回から出禁だね。はぁー、全くやってられない。いいかい坊やよくお聞き」
タバコを吸いながら看護婦は答える。
「今回はね、テストなんだ。それも最初期の、つまりはね分母が集まってないのよ。そんななかね、異常値だしてクリアしたものがいたらね。【再実験になるわけさ】わかるかい、私達の一月がまるで無駄になるの」
「安心してください、再実験でも【たぶん同等のが出てきますので】」
鼻から煙を吹き出し。
「早川呼んでこい。見てんだろ。とっととこいつの相手を変われ、私はこいつの相手は放棄する。ついでに始末書も書いとけ。【実験はこいつのせいで失敗したとな】」
「逆に考えるんだ」
「あぁ?」
「逆に考えるんだ。【今までの実験はなかったことにして】この特異点がどれ程の物なのか見る実験に変えるんだ。それならちゃんと実験がとれるんだろう?」
「はぁ、『ふざけたこといってんじゃないよ、クソガキ』」
モニター越しに強烈な一撃が入る。しかし【こちらには痛みが伴い】相手にはなにも起こっていない。
「やっぱり、仮想空間状でしたか」
「あっ」
「まぁ、9分9厘わかっていましたが、確証が得られると信頼感が違いますね」
「あぁぁぁあぁ」
看護師の叫び声が聞こえるが、まぁ仕方がない。恐らく【結論ありきで試験を行っているのだから】
……、さて何処までが【演技】か。
演技じみているのが途中から始まったとすれば、【それで納得して先に進ませたい】ということだろう。
【私はこの状況を一切信じてないので】多分これが、原因だろう。まぁ本当に信じてないからしかたがないが。
まぁ、ようは一切信じないと言われて、【ならば信じさせてやろう】という相手がいるのだろう。話の流れを考えれば。
「神様がここを監視してるのかな」
「……」
「まぁ、何も言わなくていい。あってる前提で話すから」
思考を巡らせる、仮説は、あの時間で終わってる。
「多分、【クリアしたないし、真相にたどり着いたものが次のステージに行く】かな。多分そこで止まっているのだろう。その他大勢は普通に返されるから周りにはクリア者がいない……報告がないって話かな」
じゃないと中盤にもなってクリア者が出ないのはおかしい。
「クリア者とは、この先の何かのクリア者がいないって話かな。ならこの先にはその何かがあるはずだ。止めに入る事を考慮して……【クリアするまで帰れないのかな】つまり、死んだら最初に戻り、また最初から繰り返す。もしくは【電子空間で拘束されたか】」
「そこらへんでいいよ、さすが最速でクリアしただけあるね」
看護婦以外にもう一人召還される。
「確かあんたは」
誰だっけ、見たことがあるきはするが。
「あれ、僕と君はあった事ないはずだから、他人の空似もしくは【このアバターにあった事があるか】一応神様だからね、何処かで見たことあるかも」
まぁ、そんなものか。
「そうかもしれないな、それで次には進めるのかい」
「ちょっとまってくれ、こいつはまだ神に出会って死んだだけだよ」
「いいや、彼は【ちゃんと僕に捧げられたよ】」
今度は最近見た顔にある。
「あー、あなたは」
「確か名前は名乗ってなかったね、まぁ別に名前なんてここでは重要じゃないからどうでもいいね」
「情報与えると、なにかわかっちゃうかもしれないし、まぁ贄になった時点でもう遅いけど」
贄、贄。あぁ確かに何かに捧げたな。
「よく耐えられたよね彼、普通は脳がパンクしたり精神が崩壊したりするのに」
「そりゃあどうして?」
「普段の四倍の感覚から更に、数千倍に遅らせたんだよ。むしろ今普通に話してるのが凄いと思うけどね」
「数千倍ねぇ」
確かに、なんか不味そうだな。脳に負荷かけすぎている気がする。
「そりゃあ、幻術扱いになったみたいだね」
「幻術?」
「そう幻術。急速に遅くなる場合。サーバーの扱いを考慮して、【感覚をむりやり動かして幻覚とするんだよ】まぁ、あんたらの場合なら二人で共有感覚に陥ってなおかつ、限界まで反応速度まであげた場合かねぇ。だから【こっちからは何をしてるかはさっぱりわからない】終わった時点で気づくけどね。処理が入るから」
「つまり、お互いは【別のものを見てたと】」
「まず間違いないね。処理だけは都度やってた形かな、しかしそれも事後処理だから何か不都合があるかもしれないが」
「あぁ、あれはそうだったのか」
どうやら、何か納得する理由があるらしい。
「いや、あきらかに過剰量入れたのに、普通に消化しきってたからさ。あれは後から来てたからすぐにはのらなかったってことか」
「おかげで暫くは気持ち悪かったよね。初めて体験したよ。あれが胃もたれって奴かな」
お腹をさすりながら、男はそう答える。
「それで、受けるでいいんだよね。言っておくけど【ここからは運営管轄外だから】先に言っておかないと問題になるからね……確か……【自己責任ってやつかな】」
「ここから先は【あんたらが自由に振舞うと】」
「そ、【悪魔とか、殺人鬼だといおうが約束は約束だから】話を聞いた時点で参加になるけどどうする?」
「個人的には受けて欲しいね」
「クリアできそうだしね、ふぁ~あ」
あくびをし、男はそう答えた。
受ける一択なんだが、看護婦の顔は青ざめている。
「一応看護婦さんにも聞いておこう」
「私からは一言、【行くなら遺書書いていきな】そいつらが言うとおリ、以降は【管轄外】で。私達は何もできないよ」
まぁ、つまりそういう事なんだろう。
「何人行きました」
「500人は行ったわ」
つまり、500人は殆ど全滅と。
「生き残りは?」
「それは話を聞かないとね。それでそろそろきめてくれないか。こちらはマンネリを打破して欲しいから、さっさと来てもらいたいんだが」
「もう少しゆっくりしたかったのですが」
まぁ仕方ない……か。
「しょうがない、そろそろ行きましょうか。参加でお願いします」
「わかっていたけど、躊躇無いね。怖くないの【本気だって事はわかってると思うけど】」
「まぁ、【なんとかなりそう】ですので」
「へぇ」
ニヤリと彼は笑い。
「本当に何とかなりそうだから怖いね。さてそれじゃあ行こうか」
視界が歪み、背景が赤黒く変わる。周囲からは悲鳴に近い言葉が聞こえてくる。
「「「助けてくれ」」」
ただそれだけだった。その言葉だけが移行している間、聞こえてくる。
歪みが直れば、目の前に巨大な壁のような物が見え、そこに【人がオブジェのように挟まっている】
「やぁ、初めまして。おやヤーヌスもいるのか。久しぶりに見た気がするね」
「まぁ、僕はうろちょろしてるだけだからね」
「もう、うろちょろしないけど」
「助けてくれー」「出してくれー」「帰してー」
野次馬がうるさいな。
「あっ、君もそう思う」
話している男が腕を上げると。
「ごめんなさい」「許して」「俺が悪かった」
一斉に謝罪が始まった。
それを気にすることなく
パチン
と音をならす。
その後は静かなものだった。まるで時が止まったかのように。
「さて、お待たせしたね。それじゃあ、説明を始めようか」
こうして、二度目のループが始まった。
心理実験で人が死んでしまう用に、VRにおいても心理的に死んでしまう事は少なくない。デスゲームと偽って友人を殺したものがいたり、現実だと思って死ぬ人間もいる。ようは【気の持ちようだ】例え現実で死ぬような致命傷を受けても、生きると思ってる人間は生き残る可能性が高い。ようは【自分は死なないと思っていれば存外死なないものだ】
目を開ける。久方ぶりに見る。ベテランの看護師。
「アァ、オキタカイ」
聴覚がやられているのか、変な声で聞こえてくる。思えば視界もへんだ。まるで、カメラを見ているように見える。
「シタヲムキナ」
言われた通り下を向けば、【自分の体が映る】
「オドロイタカイ」
「まず、調整を行ってくれませんか。聞き取りずらくてしょうがない」
「アイカワラズ、カワイゲガナイネ」
……
「調子はどうだい」
「さっきよりも良好だそれで……、これはなんの真似だ」
自分の体を見ながらそう答える。今自分の状態は【別の器に入れられた状態だ】まるで、重度のVR疾患者のように。
「なんの真似って、デスペナだよ、デスペナ。【死んだら、負傷を体にいく。ちゃんと契約書を見なかったのかい?】」
「見てないな」
「あっそ、じゃあ自己責任だよ。ちゃんと見なかった自分を恨みな」
まぁ、そこは仕方ないか……、最も信用するには無理があるが。
「ちなみに、負傷しないで死んだらどうなるんだ?毒による自殺とか」
「こんな感じになる」
と、看護婦は血の吹き出してる体を映し出す。
「私は止めたんだよ。だけど信用しないでそのまま毒殺されたのさ、正式には毒自殺だけどね」
タバコを吸いながら飄々と回答する。
「エグいね」
「どうだい?少しは怖くなったかい?」
「いや別に、所でさ?これって【肩代わりは出来ないの?】」
「【はぁ?】」
何をいってるんだこいつは、という感じで看護婦は俺を睨む。
「無理に決まってるだろう?」
「どうして?」
「そりゃあお前……」
そこで詰まってしまう。そりゃあそうだ。
「だって、後からやるんだろう……これ。負傷の傷見てさ」
なんで、【後からつけるものが別の人間にできないんだ】
「残念だがそりゃあ無理な話だ、何て言ったって、【傷はポットで作ってるんだ】リアルタイムで傷情報を、更新してんだ。他の情報なんてとってないから無理だね」
「ポットで……てことは、ゲーム上で情報の交換ができれば行けるよね、傷情報なんて簡単に伝達できるもんじゃないの?」
「……」
暫しの沈黙の後、タバコを吸い。
「プハァー、……仮にできたとして、あんたは変わりに受けるとそれになんの意味があるっていうんだい」
意味ねぇ、そんなもの。
「情に訴えて、仲間を勧誘することですができます」
「はっ、自分の体を傷つけて仲間を得るなんて、なんて打算的な行動だ。親がなくよ」
「ご心配なく。【私はこの状況を一切信じてないので】自分の人形が切られたところで何とも思いませんから」
「……」
再び、沈黙。何かを考えているようだが。デスペナルティの時点でこの状況は破綻してる。なんせ……、自分はちゃんと【クリア】したのだから。
一本、吸い終わり二本、また吸い終わりもう一本。計15本近く吸い終わった後。
「営業妨害はよそでやってくれよ」
「呼ばれて来たのですが?」
「じゃあ、次回から出禁だね。はぁー、全くやってられない。いいかい坊やよくお聞き」
タバコを吸いながら看護婦は答える。
「今回はね、テストなんだ。それも最初期の、つまりはね分母が集まってないのよ。そんななかね、異常値だしてクリアしたものがいたらね。【再実験になるわけさ】わかるかい、私達の一月がまるで無駄になるの」
「安心してください、再実験でも【たぶん同等のが出てきますので】」
鼻から煙を吹き出し。
「早川呼んでこい。見てんだろ。とっととこいつの相手を変われ、私はこいつの相手は放棄する。ついでに始末書も書いとけ。【実験はこいつのせいで失敗したとな】」
「逆に考えるんだ」
「あぁ?」
「逆に考えるんだ。【今までの実験はなかったことにして】この特異点がどれ程の物なのか見る実験に変えるんだ。それならちゃんと実験がとれるんだろう?」
「はぁ、『ふざけたこといってんじゃないよ、クソガキ』」
モニター越しに強烈な一撃が入る。しかし【こちらには痛みが伴い】相手にはなにも起こっていない。
「やっぱり、仮想空間状でしたか」
「あっ」
「まぁ、9分9厘わかっていましたが、確証が得られると信頼感が違いますね」
「あぁぁぁあぁ」
看護師の叫び声が聞こえるが、まぁ仕方がない。恐らく【結論ありきで試験を行っているのだから】
……、さて何処までが【演技】か。
演技じみているのが途中から始まったとすれば、【それで納得して先に進ませたい】ということだろう。
【私はこの状況を一切信じてないので】多分これが、原因だろう。まぁ本当に信じてないからしかたがないが。
まぁ、ようは一切信じないと言われて、【ならば信じさせてやろう】という相手がいるのだろう。話の流れを考えれば。
「神様がここを監視してるのかな」
「……」
「まぁ、何も言わなくていい。あってる前提で話すから」
思考を巡らせる、仮説は、あの時間で終わってる。
「多分、【クリアしたないし、真相にたどり着いたものが次のステージに行く】かな。多分そこで止まっているのだろう。その他大勢は普通に返されるから周りにはクリア者がいない……報告がないって話かな」
じゃないと中盤にもなってクリア者が出ないのはおかしい。
「クリア者とは、この先の何かのクリア者がいないって話かな。ならこの先にはその何かがあるはずだ。止めに入る事を考慮して……【クリアするまで帰れないのかな】つまり、死んだら最初に戻り、また最初から繰り返す。もしくは【電子空間で拘束されたか】」
「そこらへんでいいよ、さすが最速でクリアしただけあるね」
看護婦以外にもう一人召還される。
「確かあんたは」
誰だっけ、見たことがあるきはするが。
「あれ、僕と君はあった事ないはずだから、他人の空似もしくは【このアバターにあった事があるか】一応神様だからね、何処かで見たことあるかも」
まぁ、そんなものか。
「そうかもしれないな、それで次には進めるのかい」
「ちょっとまってくれ、こいつはまだ神に出会って死んだだけだよ」
「いいや、彼は【ちゃんと僕に捧げられたよ】」
今度は最近見た顔にある。
「あー、あなたは」
「確か名前は名乗ってなかったね、まぁ別に名前なんてここでは重要じゃないからどうでもいいね」
「情報与えると、なにかわかっちゃうかもしれないし、まぁ贄になった時点でもう遅いけど」
贄、贄。あぁ確かに何かに捧げたな。
「よく耐えられたよね彼、普通は脳がパンクしたり精神が崩壊したりするのに」
「そりゃあどうして?」
「普段の四倍の感覚から更に、数千倍に遅らせたんだよ。むしろ今普通に話してるのが凄いと思うけどね」
「数千倍ねぇ」
確かに、なんか不味そうだな。脳に負荷かけすぎている気がする。
「そりゃあ、幻術扱いになったみたいだね」
「幻術?」
「そう幻術。急速に遅くなる場合。サーバーの扱いを考慮して、【感覚をむりやり動かして幻覚とするんだよ】まぁ、あんたらの場合なら二人で共有感覚に陥ってなおかつ、限界まで反応速度まであげた場合かねぇ。だから【こっちからは何をしてるかはさっぱりわからない】終わった時点で気づくけどね。処理が入るから」
「つまり、お互いは【別のものを見てたと】」
「まず間違いないね。処理だけは都度やってた形かな、しかしそれも事後処理だから何か不都合があるかもしれないが」
「あぁ、あれはそうだったのか」
どうやら、何か納得する理由があるらしい。
「いや、あきらかに過剰量入れたのに、普通に消化しきってたからさ。あれは後から来てたからすぐにはのらなかったってことか」
「おかげで暫くは気持ち悪かったよね。初めて体験したよ。あれが胃もたれって奴かな」
お腹をさすりながら、男はそう答える。
「それで、受けるでいいんだよね。言っておくけど【ここからは運営管轄外だから】先に言っておかないと問題になるからね……確か……【自己責任ってやつかな】」
「ここから先は【あんたらが自由に振舞うと】」
「そ、【悪魔とか、殺人鬼だといおうが約束は約束だから】話を聞いた時点で参加になるけどどうする?」
「個人的には受けて欲しいね」
「クリアできそうだしね、ふぁ~あ」
あくびをし、男はそう答えた。
受ける一択なんだが、看護婦の顔は青ざめている。
「一応看護婦さんにも聞いておこう」
「私からは一言、【行くなら遺書書いていきな】そいつらが言うとおリ、以降は【管轄外】で。私達は何もできないよ」
まぁ、つまりそういう事なんだろう。
「何人行きました」
「500人は行ったわ」
つまり、500人は殆ど全滅と。
「生き残りは?」
「それは話を聞かないとね。それでそろそろきめてくれないか。こちらはマンネリを打破して欲しいから、さっさと来てもらいたいんだが」
「もう少しゆっくりしたかったのですが」
まぁ仕方ない……か。
「しょうがない、そろそろ行きましょうか。参加でお願いします」
「わかっていたけど、躊躇無いね。怖くないの【本気だって事はわかってると思うけど】」
「まぁ、【なんとかなりそう】ですので」
「へぇ」
ニヤリと彼は笑い。
「本当に何とかなりそうだから怖いね。さてそれじゃあ行こうか」
視界が歪み、背景が赤黒く変わる。周囲からは悲鳴に近い言葉が聞こえてくる。
「「「助けてくれ」」」
ただそれだけだった。その言葉だけが移行している間、聞こえてくる。
歪みが直れば、目の前に巨大な壁のような物が見え、そこに【人がオブジェのように挟まっている】
「やぁ、初めまして。おやヤーヌスもいるのか。久しぶりに見た気がするね」
「まぁ、僕はうろちょろしてるだけだからね」
「もう、うろちょろしないけど」
「助けてくれー」「出してくれー」「帰してー」
野次馬がうるさいな。
「あっ、君もそう思う」
話している男が腕を上げると。
「ごめんなさい」「許して」「俺が悪かった」
一斉に謝罪が始まった。
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