[悲報]異世界行かされて、ひどい目にあったと思ったら心の友が物語の主人公過ぎて泣いた~まっ俺の方が強いけどね!!~

ハイパーニート

7、新しい生活

「おい、ピーさん アジャラダコンダ釣れたぞ」

「おお!さすがいっちゃんやるではないか!!!」

「だろぉぉぉぉーー?俺ももう一人前よ!」

「さすがだな!いっちゃんは呑み込みが早い!」

俺はここでの生活に慣れ始めていた、、、。

今はピーさんに連れられ島から少し離れた海?いや、おそらく地下の泉でピーさんと釣りをしている。
ここではたくさんのアジャラダコンダがとれるからピーさんと一緒によく来る。
え?アジャラダコンダが何かだって?
それは、、、、一言でいうとウツボみたいなこの世界にしかいない魚らしい。
食べてみたけどめちゃめちゃおいしかった。
今じゃ好物の一つだ。

「なぁ、ピーさん今日は大漁だな!!」

「そうだね!今日はたくさんの御馳走が食べれそうだ。」

ここモンスターの村では人間と同じようにモンスター間のものの売買が行われていた。
時には、物々交換をすることもあるが、貝殻を貨幣の代わりにして物の売買をしている。
村の中心にいけば市場が開かれており、様々なものを貝殻で買うことができた。
貝殻は大きさによって価値が決まっていて、一番大きな貝殻はダイヤモンドぐらいの価値がある。
だけど、みんなそんな大きな貝殻は持ち歩かず、大切に宝物としてしまっていることが多い。

「じゃあ、そろそろ島に戻ろうか?」

「そうだね、ピーさんもう結構いい時間のはずだよ。」

「今日はパーティだ!!トーリも呼んで大騒ぎしよう!」

おれは大きくうなずくと島に向けて船を動かした。
ここでは日が昇ることはないから光がない。だから松明が命といっても過言ではなかった。
俺は松明の火が消えないよう、しっかり船灯用の穴に差した。
ここからモンスターの村がある島までは30分くらいかかる。
最初は船酔いがきつかったけっど、今じゃもう慣れきってしまった。
ここにきて早、二週間。
最初は戸惑うことも多かったが、みな優しくて、居心地がよかった。

「なぁピーさん、ピーさんはいつからここにいるんだ?」

「そうだねぇ、もう二十年とかかなぁ、、、」

「そっか、ピーさんはここから出たいとか思わないの?」

「うーーん、外がどうなっているかわからないけど、外は怖い奴らがたくさんいるんだろ?」

「え、そうなの?」

「うん、外ではひっきりなしに戦争ばっかしているって聞くし、僕の父さん母さんは外に出たっきり帰ってこなかった、、、。」

「あ、、、、」

「いや多分死んではないと思うよ、、?ただ、ただ外の環境のほうが良すぎて帰ってきてないだけだと思うんだ。
だから父さんと母さんは生きているって僕は信じてる。」

そういうとピーさんはもうこれ以上喋りたくないのか嘴を下に向け、悲しげに鳴いた。

「そっか、、、、」

「ううん、気にしないで。今日は御馳走だからね!気分上げてかないと!」

「そうだね!!」

そうこうしているうちに船は島の港に着いた。

「とりあえず、市場にでも行って、色々買おうか」

「そうだね、そういえば今日サラさんのとこやすくなってるらしいよ、ピーさん」

「えぇぇなんだってぇ!それは行くしかないね、いっちゃん」

俺は首を縦に振ると港から市場のほうに足を運んだ。
歩く途中、様々な建物、木の小屋、レンガの家、商店、ホテルですらあった。
ここの島は割と大きく様々なものが発展している、港には商店街が併設されており、それを抜けると農耕地帯が発達している。その先には繁華街、島から離れる橋、と縦長の形をしていて、大きな一本道を中心に栄えている感じだ。
だから少し一本道から外れると閑静な住宅街が広がっている。
人口は大体300人?いや匹らしい。

「いらっしやい!イシハラとピーさん!こいょうは安いぜぇ!大特価ってやつだ。」

この方はサラマンダーのサラさん、農耕地帯に併設されてる、牧場の所有者、兼、肉屋の店主。

「いっちゃん、見てみてチキリータが10小貝殻になってる!!安すぎ!!!!」

「うわまじだ、やばすぎでしょ!さすがサラさん!!」

「やろぉ、そろそろ松明祭が近いからなぁ!!安くいくぜぇーー」

「うおおおおお!!!!サラさんまじ神!!!ネに申すって書いてかみだぁぁぁ!!!!」

「そうだねいっちゃんまさしく農耕の神だ!!!」

「おうよ!!あんがとなぁ!!で、何が欲しいんだ?」

「あーいっちゃんは何がいい?」

「うーんチキリータの足2つと、ビビリーフ300g三枚!」

「おお、気前いいじゃねぇかなんかあったんかい?」

「ああ、今日は大漁でね魚屋さんにこれから売りに行くんだ。」

「そうかい、そうかい、それは大層なこった、だけど気ィつけろよ。最近よくない話を聞くからな。」

「ん、なにそれ?」

「ピーさん知らないのかい?あれだよ、あれ、人間ってやつらが外からわざわざここを攻めてきそうなんだってよ!」

え、、、、、




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