[悲報]異世界行かされて、ひどい目にあったと思ったら心の友が物語の主人公過ぎて泣いた~まっ俺の方が強いけどね!!~

ハイパーニート

2.異世界転移は突然に、、、

10分読書をすると人間は集中力を切らしてしまう。
俺はふと疲れを感じたので、いったん本から目を離し肩の力を抜いた。
集中していたため気づかなかったが、もうすでにクラスの全員は登校し終えており、
クラスはそれぞれの仲良しグループとともに雑談に花を咲かせていた。

前の席の勇一は勉強に集中しているらしく、必死にペンを動かしていた。
仕方がないので机に突っ伏し、うつぶせの態勢をとった。
かといって別に眠かったわけではないので、自然と暇になってしまう。
ふとあたりの雑談に耳をやるがクラスの雑談が耳に入ってきた。

「ねぇ あそこのタピオカ屋さん、チョーおいしかったくない?また飲みにいこ!」

「いいね!いこいこ!」

「もう今日行っちゃう?」

「いやさすがに金ないわ」 「私も(笑)」 「私も!」

こいつらはクラスの権力者である。三月 宗次 と仲のいいギャルたちだ
このタピタピ言ってる姫川 心を中心としたグループですごい活発的なグループだ。
しかし俺らモブに対しての風当たりは強く特にリーダー様に関してはしゃべりかけた時点できもがられる。
姫川は見た目については髪は金髪で、肩まで髪がかかるのがめんどくさいらしく、ポニーテールにして一つにくくっている。発育もよく、身長は普通の女子より若干高く、165センチくらいある。胸からしまりのいい腰へのラインは並みの女子を凌駕するものがあり、顔は端正な顔立ちで、鼻は高く、目は少しきつめに吊り上がっているが、まつげは長く、肌は褐色味を帯びている。
思わずぎゅっと抱きたくなるぐらい顔も体もよい。
まあ性格さえよければかなりの美女といえるだろう。

性格さえよければだが、、、

そしてこいつらの隣でしゃべっているのは三月 宗次 を中心としたグループだ。
こいつらはまさしくこのクラスのリーダーといった感じである。
この三月宗次に関して言えば二年にしてサッカー部の部長を務めあげており。
学力はこの学校のトップクラス、さらに学級委員を務めあげる。まさしく俺と真逆な
非凡な少年だ。
顔は俳優のような顔で、髪は割と長く茶髪に染めている。
目つきは若干鋭く、人を寄せ付けないような雰囲気とたくましさがある。
しかしその非凡さゆえか、かなり後ろ暗いこともしているようで。
いじめへの加担は当たり前、中には先生と組んで気に食わない生徒を、日々粛清しているらしい。
将来が末恐ろしい男だな。
俺もあの時牛坂に反抗していたらこいつらの粛清対象になっていたかもしれない。
恐ぇ~

朝の時間は主にこいつらがずっと話している感じだ。
うちのクラスは全部で40人、その中の15人ぐらい、喋っているわけだから、そりゃあうるさくなるわけだな。

他にもうちのクラスには個性豊かなやつがたくさんいる。
例えば、一番窓側の席にいる。白鳥 水葉 こいつは女のクラス委員を務めあげるやつで。
成績は毎回学年一位。色白美人で女子からも男子からも人気が高く。毎日誰かに告られている。
といううわさも聞くぐらいだ。孤高の美女であり、その滑らかな腰まで伸びた黒髪は息をのむほど美しい。
目つきは優しく、目の近くにあるほくろがチャームポイントだ。
鼻は小さく高く、笑った時の笑顔は花が咲くかのようにかわいい。
身長はすらっと長く伸びており、足は細くモデル体型をしている。
さらに誰にでも優しく等しく接するさまはまるで聖女様のようで、他学年からの人気も高い。

まあ全員俺とはほとんど関わったことはなく、俺からも関わるつもりはない。
なんか、もう生きてる世界が違うしな、、、
やべぇ悲しくなってきた。

俺は気を取り直して本に手を伸ばした。
しかし本を手に取ることはできなかったなぜなら、こいつの手の中に俺の本があるからだ。
ああ、めんどくさい奴が来た。

「本ばかり読んでいては成績が上がりませんよ、兄上。」

「お前だって先学期先学期末1位じゃなかっただろ。夏帆。」

「そんなことはどうでもいいのです。兄上は私より低い成績をどうにかするべきなのです。」

「はい、はい、わかったから返してくれないかな?僕の本」

「兄上が勉強をし始めたらお返しします。」

「はぁ、、、」

俺は黙って机に教科書を広げ始めた。

こいつは僕の妹、西原夏帆である。
なぜ妹なのに名前が違うかというと、西原というのは母親の旧姓なのだ。
そう、うちの父と母は離婚している。
俺が中学に上がったころに教育方針の違いだとか、何とかで別れたらしい。
まあ実際はうちの親同士が仲良くなかっただけのことだ。
そんな教育方針の違いとかは建前に過ぎない。
親は離婚したとき俺は父親に妹は母親に引き取られた。
俺は、男女チームに分かれてるなーとしか思わず。悲しさとか、何とかを感じることができなかった。
そしてこいつは双子の妹で俺は兄、ようするに世にも珍しい男女のペアーの双子だ。
医者が言うには天文学的確率らしい。
小学校、中学は別々だったが、高校はたまたま同じところに入り、去年までは違うクラスだったのだが、今年は不運にも同じクラスになってしまい。今に至る。
妹は同じ親から生まれた子供なのか?と疑いたくなるような整った顔立ちをしている。
髪は高校生らしく茶髪に染めておりショートカットにしており、身長は少し低く150センチくらいだ。
目は少し垂れていて、下から見つめられると普通の男子なら一コロらしい。
ちなみに俺は兄だから何にも思わない。
妹に発情するとか末期だしな。人間として。

いやいやながら、机に教科書を広げ、シャーペンをとり、勉強を始めると、妹は本を机の上に
載せて自分の机に帰っていった。

「マジで何なんだあいつ、、、」

「なんか言いました?」
後ろから不穏な何かを感じる。

「あははぁ、勉強たァのしぃなぁ―――、、、」

後ろを恐る恐る見るともう誰もいなかった。
ふぅ 危機は去ったようだ。
俺はクラスの右端の後ろの席で、あいつは一番前の真ん中の席だ。
宿地法でも使わない限り一瞬で届かない距離のはずなんだがな、、、。

そして五分ばかり勉強すると担任の石川先生が入ってきた。
「おはようございますー。ではホームルームを始めます。」

彼は去年入ってきた40歳ぐらいの先生だ。
担当教科は数学で、体は細いが、背は高い、まるでもやしのような先生だ。
顔は優しそうで、親しみやすい。
話してみるホントに親しみやすく、質問などは嫌な顔一つせず答えてくれるいい先生だ。

「あ、その前に皆さんに一つ言わないといけないことがあります。」

「なんだよ―先生」 「長くしないでくれよー(笑)」

「はい、もちろんすぐ終わります。ですので静かにしてください。」

有無を言わせぬ、その姿勢にただならぬ何かクラス全員が感じた。
普段おとなしい先生が突然発するその雰囲気に、一種の恐怖を感じ、クラスは水を打ったように静かになった。

「はぁ、ようやく静かになりましたね。ではあなたたちに教師として最後のアドバイスをします。

          ”人間死んだらおしまいです。 醜く貪欲に生きなさい。”   」

そういうと先生はどこからか取り出した杖を地面にぶつけた。
その瞬間俺たちの教室は真っ白に包まれた。
俺たちは先生の言葉の意味を理解することもなく、なすすべもないままその光の奔流にのまれた。


















































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