僕の道

あい

13話

「ん〜、もう朝か。」

僕はベッドから出て下へ向かう。下へ下りるとスバルさん達が朝食をとっていた。

「スバルさん!おはようございます。どうしてここに?」

「あぁ、あの後ね、遠くの街まで行ってしまってそのまま旅でもしようと思ったんだけど、君に謝りたくてね、転移で戻って来たんだ。」

「謝るなんてとんでもない…。無事で良かったです。」

「それはそうと、あのミノタウロスを倒したそうじゃないか!やっぱり君は強かったんだね。」

「リノさんがいなかったら僕なんてどうなっていたか…。」

   僕達はたくさん話した。もちろんBランクになったことも。その後、一緒に冒険者ギルドへ行き、依頼を受け共に戦った。サイバルタンの皆は息が合っており、戦闘はすぐに終わってしまった。

「今日はありがとうございました。勉強になりました。」

「いや、こちらこそありがとう。」

「うん、楽しかった。」

   サイバルタンの皆に別れを告げ部屋へと戻る。今日の戦闘は本当に勉強になった。特に3人以上の団体戦は初めてだったのでとてもためになった。

   僕はステータスを確認しながらこれからの事を考える。先ずは大きな街に行ってみたい。それから1からチームを作るのもいいだろう。そんな事を考えているとどうしてもキエルの事が頭をよぎる。初めての仲間であり、命の恩人のキエル。そんな彼を失った事は悔やんでも悔やみきれない。

   また彼のように仲間を失ってしまったら。そんな事を考えてしまう。だから仲間を守るためにも強くなろう。そう強く誓った。

「ふぅ、考えすぎも良くないな。」

   その後昼食をとり、村の中を探索する。すると、1軒の武器屋が目に止まった。中では若い男性が忙しそうに武器を並べていた。

「こんにちは。」

「こんにちは、トレドミ武具店へようこそ。」

   中へ入り並んでいる武器を見る。と言ってもどの武器が良いかなんて分からないので、鑑定を使って1つ1つ調べていく。

   結局ほとんどの武器を鑑定し、比較的斬れ味の高い扱いやすい剣を買った。そしてついでと言ってはなんだが、その隣の防具屋で防具1式を揃えて買った。

「今日は良い買い物をしたな〜、でも使いすぎには注意しないと。」

   そろそろ夕食の時間だ。今日のメニューを予想しながら宿屋へ帰る。

「おや、おかえり。夕食出来てるよ。」

「ただいま帰りました。荷物を置いたら食べに来ますね。」

   そう言って2階へ行き、荷物を置いて戻る。サイバルタンの皆と食事をとり、部屋へ戻る。明日、大きな街に向け旅に出よう。そう思いながら眠りにつくのであった。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品