東方 没義道録 紅魔郷編

クレイ G

謎の本

「そこまでだ」
ペストマスクの男がリクの腕を掴み止める。
「あの男いつの間に」
「あああ!!」リクは男に向かって殴りかかる。
男はそれを受け流し手に持っていたナイフでリクの腹部を刺した。
ぽたぽたと血が落ちる。
「あ、あ、うあああ!!」
リクは神社から持ってきていたナイフを取り出し男に突き立てる。
男は1歩下がり回避する。
「う、あ、あ、」リクはしばらく苦しみながら倒れた。
「君はまだ早い。今は眠っていてくれ」男はリクに刺さったナイフを抜く。
ナイフに付着した血をハンカチで拭い懐にしまう。
「後は君たちに任せた」
男が言った途端男の周りから黒い煙が男を包む。
煙に包まれた男は姿を消してしまった。
「終わったの?」
「そのようね。フラン!」レミリアは急いでフランの元へ向かう。
フランの顔は全て再生し、元どうりに回復している。
隣にはリクが倒れている。
そして男がいた場所に【Necronomicon】が落ちている。
「これは、」レミリアは【Necronomicon】を恐る恐る触り持つ。
「フラン、貴方は罪を犯し過ぎた。屋敷のメイドを大量虐殺した。この償いは払ってもらうわよ」レミリアはフランを抱える。
「終わったよ。魔理沙」霊夢は魔理沙を見る。
「う、霊夢?」魔理沙は目を覚ました。
「魔理沙、よかった」
「そうだ、あいつはどうした?」
「全て終わっわよ」
「そうか、霊夢が退治したのか?」
「いいえ、リクがあの子を倒したわ」
「リクが?!あいつそんなに強かったのか」
「いや、あれはリクと言えるのか」
「どういう事だ?」
「私達が図書館に入る前のリクを覚えてる?」
「覚えてるぜ」
「あの時のリクもおかしかった、いつもは優しいリクは人を殴れる人じゃない」
「まぁ、そうだな【あの時】もリクは殴ろうとしなかったもんな」
「少しいいかしら?」レミリアが霊夢達の前に立つ。
「今回の事件について貴方達を巻き込んでしまい申し訳なかったわ。私も貴方達に怪我をさせてしまったわ」
「何故その子を地下に閉じ込める必要があったの?」
「この子は私の妹よ。でも、【あの本】に触れてからこの子は変わってしまった。吸血鬼の私が言うのも変かもしれないけど、【悪魔】に取り憑かれてるようだったわ」
「【悪魔】?」
「そう、【悪魔】よ」
「その本て私が持ってた本か?」
「そうよ。その本はパチュリーが保管していたのだけれど貴方が持ち出した。でも、貴方は何ともなかった。あの本は謎だらけ」
「その本、さっきあの男の人が持っていったわ」
「そんな、これじゃ事件解決にならないぞ。あの本を研究する必要がある」
「それなら問題ないわ」レミリアは【Necronomicon】を取り出し見せる。

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