東方 没義道録 紅魔郷編

クレイ G

魔理沙の夢

 魔理沙は部屋の中心にある箱に近ずく。
これは、いったい何なんだ?!
箱に近ずくと【Necronomicon】が震えだす。
あれを拒んでるのか。
魔理沙が1歩下がる。
すると震えは止まった。
すると部屋が崩れる。
「なんだ?!」魔理沙は目を閉じる。
目を開けると見知らぬ場所に立っていた。
「ここは何処だ?」魔理沙は周りを見る。
どうやら森の中にいるようだ。
「なんで森に?本当に私は死んじまったのか?」
「死んでないわよ」女の声がした。
「誰だ?」
「ここよ」
魔理沙は声の方を見る。
そこには、屋敷に突然現れたあの【黒い女】が立っていた。
以前と同様黒のワンピースに黒い帽子、
「お前はあのときの」
「また会ったわね」
「なんでお前がいるんだよ」
「貴方はその本に気に入られたのね」女は【Necronomicon】を指さす。
「あんたこれを知っているのか?」
「ええ、知っているわ」
「この本は何なんだ?普通の魔導書とは違うだろ」
「その本はね持ち主を自分で選ぶの」
「選ぶ?生きてるとでも言いたいのか?」
「そう、その本は生きているも同然」女が笑みを浮かべた様に見えたが帽子を被っているためよく見えなかった。
「そろそろ時間が来たみたいね」
「時間?」
女が言うとまた世界が崩れていく。
パズルのピースが1枚1枚剥がれていくように。
その中で魔理沙は気を失ってしまった。
「貴方も【あれ】を引き寄せるものがあるようね」世界が崩れていく中女は言った。
しかし魔理沙に届くことは無い。
 気がつくと魔理沙はさっきの廊下に倒れていた。
「私は気を失っていたのか。さっきのは夢?」
魔理沙はさっき見ていたものを思い返そうとする。
しかし記憶に靄がかかっているようでなかなか思い出せない。
「ダメだ全然思い出せない」魔理沙は手を見る。
手は血に染まっていた。
「そうだ!あいつは」魔理沙は周りを見るがあの少女の姿はなかった。
「私を殺さなかったのか?」
「霊夢が危ない」魔理沙は霊夢と別れた場所に向かう。
廊下を抜ける途中壁に大きな穴が空いており、どうやら奥に繋がっている。
魔理沙はそれを見て鳥肌がたった。
なんの根拠もないが少女が霊夢の元へ向かったのではないかと考える。
「霊夢!」魔理沙は走った。
廊下を抜け霊夢の行った方へ向かう。

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