幸せに暮らしたいだけなのに

ヒロ

鍛冶屋に行こう

俺と陽太は食堂で少し早めの夕食を済ませてから部屋に戻って寝ることにした。
次の日、部屋にミリアさんが来て
「おはようございます。キサラギ様は今日は朝食後、私が鍛冶屋に案内致します。迎えに行くので、朝食を食べ終わったら部屋に戻って準備をしていて下さい。」
と言って部屋から出ていった。言ってる間、目を合わせてくれなかった・・・。
食堂に行った俺と陽太は朝食を済ませた。そして俺は部屋に戻って準備をしようと思ったが、特に準備することがなかったので、そのまま部屋でのんびりしていた。しばらくするとミリアさんが迎えに来てくれて鍛冶屋に向かう事にした。フォルカー王国は中心に王城があり、その周辺に主に貴族やフォルカー王国の重要人物が住み、壁で遮られた外側に平民などが住んでおり、そのエリアを壁が覆っている。平民が住んでいるエリアの中でも、北側には職人が、東側には兵士や戦士が、西側には商人が、南側には普通の平民が多く居る。俺とミリアさんは北側の職人が多く住むエリアの、外側の壁のすぐ近くの工房に来ていた。工房からは金属を叩く音が聞こえる。
「キサラギ様、今日はとても長い話になるので気をつけて下さいね。」
えっ?職人とかって普通口下手とかじゃないの?とか言う疑問を声に出す前にミリアさんは工房の入口を開けていた。すると入口が開いたのに気付いたのか奥から若い男性が来た。茶髪で目が見えてるのかと言いたくなるほど細い目をしたいつも笑顔を浮かべていそうな人だ。
「はいはい。あれ?メイド服?という事は貴族の人の使いかい?何かお使い?それとも発注?」
「アルティ様、今回はこんな用です」
ミリアさんは言葉を言い終わると、どこからがなにか手紙を渡した。すると
「この紋様は、騎士団か!あれ?でも後ろの人は騎士団のカッコをしてないけど」
アルティさんは、俺の方に顔を向けて言ったが、手紙を見た方が早いと思ったのか手紙を読み始めた。
「団長さんか、ふむふむ」
そして読み終わると、
「こういうことなら自分が説明した方が早いや。じゃあこっちにどうぞ。」
と言って店の奥の座れる所に案内してくれた。
「それじゃ、自分はアルティ。これから鉱石とかの説明をするよ。よろしくね!」
「あ、ああよろしく」
「それでは、キサラギ様。後ほどまた来ます。」
「はい。分かりました。」
「では、アルティ様よろしくお願い致します。」
「はいはい。任されました。」
そんな会話をしてミリアさんは工房の外に出ていった。それからアルティさんは
「それじゃ、ちょっと待っててね。準備が必要だからね。」
と言い残して、工房の奥に消えて行った。少しして戻ってきた時には、金色や銀色をした様々な色の11種類のインゴットを手にしていた。

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