魂狩りのダンジョンマスター ~慈悲も容赦も持ち合わせておりません!~

カルディ

第12話 異世界の常識

 
 さて、再び街に出る前に昨日得たこの世界の常識をまとめようと思う。
 昨日会話をした人間はせいぜい門番、受付嬢、服屋の店員ぐらいのものだったが、今回の外出では長時間の会話をする予定なのでボロが出ないようにしなければならない。
 何せ表向き僕は生まれたときからこの世界の住人なのだから。

 まずは魔法についてだ。
 以前、魔法の属性は火、水、地、風、無、闇、光属性があるというのを教えてもらったが、それは間違いなかった。
 問題は、普通の人の魔力属性がどのように決められているのかなのだが、どうやら生まれつきどの属性が使えるかランダムに決まっているようだ。
 特に血筋で決まるだとか珍しい属性とかはないらしい。
 普通の人は1種類の属性しか使えないようだが、時々2種類以上の属性が使える人が出てくるようだ。
 まあ2種類以上の属性が使えるからといって強いとは限らないが。

 特筆すべき属性があるとするならば光属性で、教会の神官に勧誘されるらしい。
 だからなのか当たり属性として認識されているようだ。
 まあ神官がどんな職業なのか知らないので何とも言えないが。
 そういえば僕のやってる事ってこの世界の神様への明確な敵対行為なんだよね。
 そして教会は神様を崇めてるわけだよね。
 ‥‥‥教会の調査と光属性対策を行ったほうがいいかもしれない。

 自分の属性である無属性についても言及すると、他の無属性使いの人も身体強化はするのだが、基本的には筋力のみの強化のようだ。
 一応視力強化や聴力強化も出来るようなのだが、僕のように全身身体強化をしようとすると、魔力のコントロールに集中力のリソースが割かれて、他の作業どころではなくなるらしい。
 魂の質万歳。

 次にダンジョンについての話だ。
 一般的にダンジョンとは、魔物が住み着いていて、トラップが仕掛けてあり、攻略を進めればお宝が眠っている場所‥‥‥らしい。
 あの頭の中に響く声は『この世界に元々あったシステムを利用した』と言っていたが‥‥‥元々はどんなシステムだったんだろうか。
 冒険者にとってもダンジョンは謎の多い場所らしく、その位置や内部の情報は価値のあるもののようだ。
 自分がダンジョン経営をしているということで他のダンジョンの様子はちょっと気になる。
 余裕が出来たらダンジョン攻略をして金と装備を充実させるのもありかもしれない。
 余裕なんていつできるか分かったものではないが。

 最後に歴史についての話。
 当然かのように今いるこの王国には勇者伝説なるものが複数あるのだが‥‥‥どれも勇者の名前がガッツリ日本名であった。
 どうやら王国は数多くの日本人を勇者として召喚した実績があるらしい。
 ざっくりと伝説の内容を説明すると、帝国に戦争を仕掛けられ、劣勢の王国が、召喚した勇者の力によって逆転し、侵略を退け勝利を収めるといったものである。
 伝説となって美化され、大活躍をしている勇者さんだが、そんな理由で召喚されては自分だったらたまったものではないと思う。
 まあ今の僕よりかは数段ましな扱いだとは思うが。

 まあそれはさておき問題がある。
 伝説によると勇者はなんと全員行方不明となっている。
 遺体があれば墓泥棒でもして魂の残骸を搾り取ってやろうと思っていたのだがそれすらもできない。
 とりあえずは噂話に挙がっている帝国の勇者を調べるのが先になりそうである。

 まあ復習はこんなものだろうか。
 改めて確認するとやっぱり中々のハードモードである。
 が、弱音を吐く時間すら惜しい。
 色々とやりたい事はあるが、今はとにかく戦力増強である。
 今出来る事をひたすらやるのだ‥‥‥
 地味に地球世界の神にキレたくなった僕であった。


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