廃課金ゲーマーの異世界ライフ〜何処へ行っても課金は追ってくる〜

こう7

街の情報




打算込み込みに助けた手前、純真にお礼を告げていくコロックさん一行に申し訳なさが積み重なっていく。
あまつさえ謝礼金も精一杯渡したいだなんてもう止めて。

俺は耐えられないのでいくつかの情報で終わらせようと思う。

「あの、謝礼金なんて要らないです。それよりも色々と教えて欲しいんですが…。」

「そんな遠慮は要りません。命の恩人に報いらなければ商会の長として面目が立ちません。」

「いえ本当お金はいいです。胃がキリキリするんで…。それよりも俺は遠い所からやって来たのでここら辺の常識を知りません。例えばそのシュトールに入るにはお金がいるのかとか。教えて貰えませんか?」

異世界から来ましたなんて言えない。危ない痛い子扱いそれそうだもん。

「むむ、ユウ殿がそう言うのであればとりあえず謝礼金については置いておきましょう。ユウ殿は遠くから来たと仰いましたが身分証はお持ちですかな?」

身分証?
セーフティアには無いシステム。
当然持っている訳が無い。

「いえ身一つで旅をしているので身分証はありません。」

「むむ、そうですか。身分証が無いのであれば街へ入る為にはお金が必要となります。大体相場は5,000z、この銀貨5枚分です。」

セーフティアとお金の単位は一緒だけどその銀貨は見た事が無い。

「すみません、俺の住んでいた所ではそんな銀貨使った事がありません。出来ればこの国?での通貨を教えて貰えませんか?」

「もちろんです。今手持ちには大銀貨までしか無いので足りない分は口頭で説明しますね。」

そう言って丁寧に解説してくれるコロックさん。

お金については以下の通り。
銅貨=10z
大銅貨=100z
銀貨=1,000z
大銀貨=10,000z
金貨=100,000z
大金貨=1000,000z
白金貨=10000,000z

普通に生活していたらお目に掛かるのはせいぜい金貨までそれ以上ともなると貴族や大商会くらいでしか出回らないらしい。

お金の説明はこのくらい。
問題は一文無しの俺に街へ入る手立てが潰えた事。

どうしよう。

「むむ、お困りのようですな。察するに少々お金に困っているご様子。宜しければこのお金を貰って下さいませ。」

そこまで顔に出ていたのかな。
コロックさんは鞄の中をガサゴソさせて取り出したのは大銀貨10枚と銀貨5枚。
合計55,000z。

相場以上に渡そうとしてくる。

「うぅ…すみませんありがとうございます。正直助かります。でも、こんなには申し訳ないです。入る分だけで十分です。」

「いえいえ、本来ならもっとお渡ししたいのです。あのデススコープ数十匹から命を救われたのですから。なので、受け取って下さい。受け取らないなら更にお渡ししますよ。」

あのサソリもどきはデススコープというらしい。スコーピオンじゃないんだ。
あと、ここではモンスターではなく魔物というそうだ。モンスターって言ったらきょとんとされた。
ジンさん曰く、一匹でも厄介な魔物が集団で攻め来たからほぼ絶望に近かったらしい。
その代わり危険だけど素材はかなりのお値段で買い取ってもらえるみたい。

これ以上の押し問答は不毛。
もう一度ちゃんとお礼を言って恭しく受け取る。

「ひとまずその銀貨5枚支払えば一週間の滞在許可証が出ます。その間で身分証を作れば問題無いですが作らなかったらまた支払わないと滞在を延長出来ません。なので、街に着いたらユウ殿のお強さですと冒険者になるのが良いかと。ただ…」

「ただ?」

苦々しいというか渋い顔をするコロックさん。

「実はシュトールの街にある冒険者ギルドはその…なんといいますか…。」

「なんですか?」

「トップを務めるギルドマスターが少々厄介な者でして、ユウ殿がそこで冒険者登録するのはあまりおすすめ出来ないです。かといって、ここから別の街でとなると反対方向へ一週間近く掛けて歩まねばなりません。」

ギルドマスターに問題ありって…。
普通そんな外から見て問題ありって人がトップになれるものなのだろうか。

「そのギルドマスターが問題あるならどうして今まで放置されているんですか?」

「むむ、それが貴族と繋がっている方でしてなかなか強く出れる者が居ないのですよ。以前、ギルドマスターの横暴さに異議を申し立てた冒険者が居ました。ですが、その後行方知らずです。色々きな臭いながらも何の証拠も無し。媚を売る者には優しく、敵対するなら容赦の無い人間です。名前はサイモンと言います。」

うん、最低野郎だね。
でも他の街は近くて一週間掛かる。俺が本気で走れば一晩で着けるかな。

「そんな人が上に居るならそこのギルドに冒険者の方々は誰も寄り付かないのではないですか?」

「いえ、シュトールには迷宮があります。あれがある限り冒険者達は幾らでもやって来ます。」

「迷宮?」

「ご存知ないですか?迷宮とは沢山の階層が連なる金のなる木もとい穴です。シュトールの迷宮は特に深く現時点で到達出来ている階層は48層です。その層で手に入れた素材だけでもかなりの価値があります更に深く行ければより大金が待っているでしょう。冒険者は大金を求めて迷宮に潜り続けます。ですから、シュトールの冒険者ギルドは撤廃される事がないのです。ましてや楯突かずに下手で接すればギルドマスターは面倒ではありませんからね。」

なるほど面倒臭い街だけど金儲けは出来るか。
だったら、俺はそこに行くしかない。
早く全配下に天空城と全てを解放したい。

コロックさんの忠告を聞いた上で俺はシュトールに行く事を決めた。

なら、善は急げ。
さっさと迷宮へ潜りに行こう。


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