電気使いは今日もノリで生きる
番犬退治
???
「グルルルル」
「はいはい、『創造』」
砂鉄の剣を構えてケルベロスと対峙する。やっぱりこういう神話クラスの敵と戦うとしたら剣だよねという謎のこだわりを見せてみる。さあ、やってみるか。後ろで怖がっている他の囚人たちはこの際無視しよう
「ま、剣は囮だけどね」
とりあえず相手の俊敏を見たいので振り下ろしてみる。ケルベロスはその両足で高く飛ぶ。どうやら跳躍力も完備しているみたいだ。そのまま手首をひねるように動かす。螺旋を描きながら砂鉄はケルベロスに迫っていく。回転する砂鉄を避けることができずに前足に傷を負った
「ギャン!」
「じゃ、『解除』そして『爆発』」
爆発させる。ここが密閉空間とかなら色々と危険だと思うけど幸いそれなりの空間がある。だから安心して僕は爆発させることができる
「おいおいあいつ…まじかよ」
「あのケロベロスを圧倒している」
「うるさい」
本来なら後ろでギャーギャーわめいているような奴らに電撃を与えてやりたかったけどここはぐっと堪える。余計な魔力を消費したくない。そしてケルベロスの方をみれば、あいつはどこも怪我した様子がなくこちらに向かってくる。ちっ、反射神経がいいからそれで避け切ったみたいだな
「あいつ…走ってきてるぞ」
「ダメじゃねえか」
「余力を残そうって考えはやめた方がいいな『電気の世界』」
「ギャン!!?」
驚いたようで一旦止まる。『神鳴』はこの広さならば打つことはできない。だから必要なのは
「『針金』」
地面から砂鉄の槍を出してケルベロスを仕留めようとする。しかしその攻撃はすべて…かわされてしまう。ちっ、あの犬…本当に俊敏性が高いな。そのままこちらに突っ込んでくる。どうやらさっき止まったのは僕の『世界』に驚いてしまったからだろう。そのまま僕を咬み殺そうとしてくる。顔を避けながら砂鉄の剣を突き刺す。狙いは的中して顔に突き刺さり、そのまま呻き苦しんだ
「よしっ」
しかし顔を潰せたのは真ん中だけでその横の顔は避けることができなかった。そのまま腕に噛みつかれる。
「くそっ『変化』」
すぐに体を電気に変換して腕を引き抜く。引き抜くというか無理矢理躱す感じだ。…この魔法を使ったのはこれで二回目。三回以上使うのはさすがに厳しいことを考えると使えるのはあと一回。
「『電気鎧・第五形態』」
地面を強く蹴って距離を取る。自分の腕をよく見たら地味に再生が終わりきっていない?いや、多分大丈夫だと思う。すぐに元に戻ったから。
「グルルルル」
「え?今、あいつ腕、噛まれて」
「動きが早すぎる」
避けたはずなのにすぐに追いつかれて…いや、残りの頭で頭突きを当てられる。結果としてはそれなりに距離を取ることはできたけれど、かなりダメージを負ってしまった。見た目からして分かりきっていたけどかなりの質量がある。それに、
「三つの頭それぞれに自我があるのか」
おそらく痛みとかは共有しているのだろうけど、それぞれが別々に動くんじゃあ真正面から戦うのは厳しいな。ん?なんで上を見上げてっ
「遠距離もできるんかよ」
そしてこちらに火を吐いてきた。このまま円を描くように回っていけばそのうち裏側から出られるのでは?と思ったけど多分入ってきたドアと反対側にあるがけを登らないといけないから結局意味ないか。こいつの跳躍力はやばいことはわかっているし。
「どうする…考えろ」
もう一度飛びかかってくる。今度は三つの頭すべてに気をつけながら行動を決める。そういえばさっき棒の腕を食べようとしたよな
「『誘導』…きかない。それじゃあ『遠隔起動』」
『誘導』で相手の動きを制限しようとしたけどそれをしようとしたら抵抗を受けてしまった。他の二つの頭がそれぞれ考えることで効果を失ってしまったようだ。仕方がないので爆発させる。でもその反対側の頭は全く無事なので突っ込んでくる
「ちぃ」
他の囚人はなぜ助けに来ないのかと思ったらあいつらゆっくりと崖の方向に進んでやがる。どうやら僕を囮にして自分たちは逃げ出す算段のようだ。…もう今更そんな行動に驚きはしないよ。まあお前らがいるからクレアがあんなことをしたと思えば怒りを覚えるけどな。でもここでこいつらを殺す意味はない。それよりも
「ひとまず動きを止める『麻』…?」
『麻痺』を発動して機動力を割こうとした。しかし僕が魔法を放つ直前にケルベロスは飛び上がった。?、もしかしてこいつ…僕の動きを読んでいるのか?俊敏が高いのもあるのだろうけど…野生の感的なもので避けてもいるのか?
なら、『神鳴』を撃てないのが痛すぎる。天井があるせいで思うように使えないんだよな。…思考能力を奪うタイミングで麻痺らせればいけるか?いや、これもきっと無駄だろうな。
何も思いつかないのでとりあえず砂鉄の剣を構えて対する。んー、せめてこちらも動きが読めればまだ互角に戦え…あ、
「『感知』」
感知魔法を使う。でも普段とは異なる使い方だ。敵がどこにいるのかではなくて…敵そのものを見るようにしよう。これぞまさしく考えるな感じろ理論。自分でも何を言っているのかわからねえなこりゃ
突っ込んでくる!
そう思った直後にケルベロスは突っ込んでくる。まだイメージがつかめていないけど…あ、これで飛び上がるのか。やっぱり犬だと違うな。むこうにいるやつらはただ走るとかすぐにわかるんだけど…これが人間と犬との違いか。もう少しデータを集めるか
僕は剣を振り回しながら、襲ってくる三つの口をかわしながら観察を続ける。確かに三つ同時に意識をしなければいけないのは難しいけれども防御に重点をおけばまだなんとかなる。あと一回しか使うことができない『変化』も使って、なんとか大体のパターンを絞ることができるようになった。
「『世界』が切れても魔法を発動中は効果が続くんだな…」
その分魔力の消費が激しいし、やっぱり『世界』がないと精度は落ちる。余計な時間がかかってしまったのもそのせいだ。
「さて、お前は待ってはないだろうが…礼儀として言わせてもらう。待たせたな」
「グルルルル」
吠えてくるが、まあもういいよ。厄介な敵ではあったけれども…そこまで強くなかったな。僕と同じで遠距離が苦手で突っ込んでくることばっかり。砂鉄の剣で突き刺せば他の2匹はちょっとだけひるむ。その隙に思いっきり後ろにバックステップすれば余裕で避けることができる。『電気鎧・第三形態』で強化された肉体を使えばそれくらい造作もない
「さあ、決着をつけようか『電気の世界』」
僕はもう一度『世界』を貼る。これで…終わりだ。
「グルルルル」
「はいはい、『創造』」
砂鉄の剣を構えてケルベロスと対峙する。やっぱりこういう神話クラスの敵と戦うとしたら剣だよねという謎のこだわりを見せてみる。さあ、やってみるか。後ろで怖がっている他の囚人たちはこの際無視しよう
「ま、剣は囮だけどね」
とりあえず相手の俊敏を見たいので振り下ろしてみる。ケルベロスはその両足で高く飛ぶ。どうやら跳躍力も完備しているみたいだ。そのまま手首をひねるように動かす。螺旋を描きながら砂鉄はケルベロスに迫っていく。回転する砂鉄を避けることができずに前足に傷を負った
「ギャン!」
「じゃ、『解除』そして『爆発』」
爆発させる。ここが密閉空間とかなら色々と危険だと思うけど幸いそれなりの空間がある。だから安心して僕は爆発させることができる
「おいおいあいつ…まじかよ」
「あのケロベロスを圧倒している」
「うるさい」
本来なら後ろでギャーギャーわめいているような奴らに電撃を与えてやりたかったけどここはぐっと堪える。余計な魔力を消費したくない。そしてケルベロスの方をみれば、あいつはどこも怪我した様子がなくこちらに向かってくる。ちっ、反射神経がいいからそれで避け切ったみたいだな
「あいつ…走ってきてるぞ」
「ダメじゃねえか」
「余力を残そうって考えはやめた方がいいな『電気の世界』」
「ギャン!!?」
驚いたようで一旦止まる。『神鳴』はこの広さならば打つことはできない。だから必要なのは
「『針金』」
地面から砂鉄の槍を出してケルベロスを仕留めようとする。しかしその攻撃はすべて…かわされてしまう。ちっ、あの犬…本当に俊敏性が高いな。そのままこちらに突っ込んでくる。どうやらさっき止まったのは僕の『世界』に驚いてしまったからだろう。そのまま僕を咬み殺そうとしてくる。顔を避けながら砂鉄の剣を突き刺す。狙いは的中して顔に突き刺さり、そのまま呻き苦しんだ
「よしっ」
しかし顔を潰せたのは真ん中だけでその横の顔は避けることができなかった。そのまま腕に噛みつかれる。
「くそっ『変化』」
すぐに体を電気に変換して腕を引き抜く。引き抜くというか無理矢理躱す感じだ。…この魔法を使ったのはこれで二回目。三回以上使うのはさすがに厳しいことを考えると使えるのはあと一回。
「『電気鎧・第五形態』」
地面を強く蹴って距離を取る。自分の腕をよく見たら地味に再生が終わりきっていない?いや、多分大丈夫だと思う。すぐに元に戻ったから。
「グルルルル」
「え?今、あいつ腕、噛まれて」
「動きが早すぎる」
避けたはずなのにすぐに追いつかれて…いや、残りの頭で頭突きを当てられる。結果としてはそれなりに距離を取ることはできたけれど、かなりダメージを負ってしまった。見た目からして分かりきっていたけどかなりの質量がある。それに、
「三つの頭それぞれに自我があるのか」
おそらく痛みとかは共有しているのだろうけど、それぞれが別々に動くんじゃあ真正面から戦うのは厳しいな。ん?なんで上を見上げてっ
「遠距離もできるんかよ」
そしてこちらに火を吐いてきた。このまま円を描くように回っていけばそのうち裏側から出られるのでは?と思ったけど多分入ってきたドアと反対側にあるがけを登らないといけないから結局意味ないか。こいつの跳躍力はやばいことはわかっているし。
「どうする…考えろ」
もう一度飛びかかってくる。今度は三つの頭すべてに気をつけながら行動を決める。そういえばさっき棒の腕を食べようとしたよな
「『誘導』…きかない。それじゃあ『遠隔起動』」
『誘導』で相手の動きを制限しようとしたけどそれをしようとしたら抵抗を受けてしまった。他の二つの頭がそれぞれ考えることで効果を失ってしまったようだ。仕方がないので爆発させる。でもその反対側の頭は全く無事なので突っ込んでくる
「ちぃ」
他の囚人はなぜ助けに来ないのかと思ったらあいつらゆっくりと崖の方向に進んでやがる。どうやら僕を囮にして自分たちは逃げ出す算段のようだ。…もう今更そんな行動に驚きはしないよ。まあお前らがいるからクレアがあんなことをしたと思えば怒りを覚えるけどな。でもここでこいつらを殺す意味はない。それよりも
「ひとまず動きを止める『麻』…?」
『麻痺』を発動して機動力を割こうとした。しかし僕が魔法を放つ直前にケルベロスは飛び上がった。?、もしかしてこいつ…僕の動きを読んでいるのか?俊敏が高いのもあるのだろうけど…野生の感的なもので避けてもいるのか?
なら、『神鳴』を撃てないのが痛すぎる。天井があるせいで思うように使えないんだよな。…思考能力を奪うタイミングで麻痺らせればいけるか?いや、これもきっと無駄だろうな。
何も思いつかないのでとりあえず砂鉄の剣を構えて対する。んー、せめてこちらも動きが読めればまだ互角に戦え…あ、
「『感知』」
感知魔法を使う。でも普段とは異なる使い方だ。敵がどこにいるのかではなくて…敵そのものを見るようにしよう。これぞまさしく考えるな感じろ理論。自分でも何を言っているのかわからねえなこりゃ
突っ込んでくる!
そう思った直後にケルベロスは突っ込んでくる。まだイメージがつかめていないけど…あ、これで飛び上がるのか。やっぱり犬だと違うな。むこうにいるやつらはただ走るとかすぐにわかるんだけど…これが人間と犬との違いか。もう少しデータを集めるか
僕は剣を振り回しながら、襲ってくる三つの口をかわしながら観察を続ける。確かに三つ同時に意識をしなければいけないのは難しいけれども防御に重点をおけばまだなんとかなる。あと一回しか使うことができない『変化』も使って、なんとか大体のパターンを絞ることができるようになった。
「『世界』が切れても魔法を発動中は効果が続くんだな…」
その分魔力の消費が激しいし、やっぱり『世界』がないと精度は落ちる。余計な時間がかかってしまったのもそのせいだ。
「さて、お前は待ってはないだろうが…礼儀として言わせてもらう。待たせたな」
「グルルルル」
吠えてくるが、まあもういいよ。厄介な敵ではあったけれども…そこまで強くなかったな。僕と同じで遠距離が苦手で突っ込んでくることばっかり。砂鉄の剣で突き刺せば他の2匹はちょっとだけひるむ。その隙に思いっきり後ろにバックステップすれば余裕で避けることができる。『電気鎧・第三形態』で強化された肉体を使えばそれくらい造作もない
「さあ、決着をつけようか『電気の世界』」
僕はもう一度『世界』を貼る。これで…終わりだ。
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