電気使いは今日もノリで生きる
予選のルール説明及び対戦相手決定
長月一週目土曜日
「すみません、また案内してもらって」
「別に構わないって。それよりも僕としてはイチノセとの戦いを知りたいな」
僕は今ハルさんと一緒に行動している。なぜかといえば今日に対抗戦についてのより詳しい説明が行われるからだ。どうして参加表明をしに行った時にまとめて行われていなかったのかといえば僕がその空気を壊してしまったからだ。暴走していろいろと発言しちゃってわちゃわちゃしたのでまた後日、ということになった。いやその件につきましては本当にすみませんでした。それで、その後日というのが今日になるわけなんだけど、やっぱり目的地がわからない。というわけでハルさんにまた案内してもらっているわけです
「一ノ瀬と、ですか?」
「そうそう、ミライ昨日戦ったんでしょ?そして圧勝だったとか」
「それ以外では完敗しましたけど」
「ははは、まあミライみたいに死にかける経験なんて基本的にまだ早いって考えている人が多いからね。特にウチは」
「そういうものなんですね」
まあ確かにこの世界についてよくわからないけどでも一年生のときぐらいはのんびりと過ごしたかったな。まあ今の生活も刺激的で楽しいけどさ。生き残っているのならば。生き残れるのならば
「ま、おかげでイチノセにはいい刺激になったよ。あいつは間違いなく強くなる…でもちょっと甘いところがあってね。昨日僕のところに来て本気で戦ってくださいって言われたよ」
「でも、それが普通ですよ」
イフリートも言っていた。僕は少し壊れてしまっているのだと。自分でもそう思うけど。地球にいた頃は殺人なんて身近なようでいてそれで自分とは程遠い世界だと思っていたから。でもこの世界では、それは当たり前のように近くにあるから…いや、違う、僕はこの世界に来て、そっちの世界というものに触れているんだ。いわゆる業界の闇とかって言われるやつな。外部の人間には隠されているような裏の事情。僕はこの世界で王家の人間とかと触れ合っているから巻き込まれている。でも一ノ瀬たちみたいにそんな世界を知らなくてこの世界を楽しんでいる人たちもいる。どっちが幸せなのか僕にはわからない。知らなくてもいいことなんてある、そんな気もする
「君たちの世界は本当に穏やかな世界なんだね」
「そうですね…まず、人間はもっと弱い」
「ああ、聞いているよ。だから『科学』と呼ばれる技術を使って強化しているんだろ?少し聞いたよ。まったく理解できなかったけどさ」
「そうですね。僕らがこの世界の『魔法』について理解できないのと大体同じです」
まあ僕らの場合はアニメやら漫画やら小説やらでその手の話題のものを取り扱っているものはたくさんあって普段から触れているから多少は理解できるのかもしれないけどさ
「さて、ついたぞ…昨日サリアから連絡があったし今日は助けてやるよ」
「え?」
どういうことですか?って聞こうとしたときにはすでにハルさんは中に入ってしまった。そして僕も中へと入っていく
「こんにちは」
「ああ、ハルにミライ、こんにちは。ごめんなさいまた呼び出すことになって」
「いえ、僕は大丈夫です」
入って早々サリア先輩に謝罪される。でもまあ不本意とはいえこうして集まることになった原因は僕にもあるのでサリア先輩が気にするようなことは全くないんだけどね
「やあミライくんこんにちは」
「えっと…ハジキさん、でしたっけ?」
そんな僕に話しかけてくる人が。確かハジキさんであっているよな。シェミン先輩の悪口を言っていたやつだっけ
「うん、そうだよ。僕は第10ギルド『暁の里』のギルドマスターだ」
「そ、そうなんですね」
いやあなたがギルドマスターであることぐらい分かっていますって。
「にしても、君、少し失望したよ」
「え?」
「だってあんなに大口叩いていたのにさ、クスノキ君に負けたんだよね?それでよくあんなことを言えたね」
「…」
関係ない、そう一蹴したいところではあるけれど、今の僕にそれをする資格がない。何はともあれ、まけたという事実だけはあるから。それがある以上、負けてしまった以上、僕は何かをいう権利がない。それが勝負の世界だ
「はぁ、おい、ハジキ。お前もそれを言えないぞ。お前が倒したのならともかくミライに勝ったのはクスノキだし」
「君は黙っていてくれないかな」
「ミライに絡まないのなら僕も黙っておくよ…それにこいつはイチノセに勝ってる。つまり一年の中でトップクラスなんだよ」
「でもクスノキ君に負けてる」
「次は勝ちます…次がある世界だから次勝ちますよ」
「…ちっ」
「はいはい、喧嘩はそこまでにしてください」
「とはいっても」
「これ以上続けるようでしたら私の権限で両方とも参加を取り消しますよ」
それとも、私を力づくで止めますか?そう言ってサリア先輩は不敵に笑う。いや、この場でこんなことを思うのはちょっと違うのかもしれないけどかっこいい。サリア先輩が本当に格好良い。性別が逆だったら確実に惚れてたわ。
「わかったよ…それじゃあ早く説明をしてくれないか?」
「はい、わかりました。皆さん揃ったようですのでこれから予選の説明及び、予選の組み分けを決めたいと思います」
その言葉を受けて緊張がこの部屋を支配した。みんな緊張した面持ちでいる。さて、どんなルールなんだろうか。フランさんは確か最大7名で戦うって言っていたっけ
「まず予選ですが1グループ4つのギルドで総当たり戦をしていただきます。そしてそのグループの中で上位2つが本選へ出場することになります。次に予選の日程ですが明日から一週間程度を予定しています。予定の中でしたら好きな時間に戦ってもらっても構いません。それから戦い方ですが、各ギルド三名ずつ代表者を出してもらいその三名が一対一で戦ってもらいます。先に2勝したほうが勝ちということですね」
「その三名は固定ですか?」
「いいえ、試合ごとに変えても構いません。もちろん同じにしても大丈夫ですよ。ただし同じにしたときに連戦となればかなりキツイことになるでしょうが」
なるほど。要はギリギリまで対戦を行わないようにして予選終了のタイミングで示し合わせて戦ったりすれば一つのギルドに対してだけだけどかなり有利に立ち回ることができると。でもそんなことする必要ってあるのかな?普通に勝てば問題ないだろうし卑怯な手段で勝ったとしても僕はまったく嬉しくないな
「ああ、それから代表者は三名と言いましたが無理に出さなくても結構です。その場合相手のギルドにあらかじめ勝ち星がついていることになりますけど」
「なるほどね…」
最後の説明はおそらくだけど僕に向けての言葉だろうな。僕のギルドは現時点で僕とシェミン先輩の二人のみ。だから予選においてはお互いが勝たなければ勝利とならない。他のギルドに比べてかなり不利だ。まあ人数が少ないからしょうがないよね
「それでは、今から予選の組み分けを決めたいと思います…とりあえず、ここにクジを作ってきたのでそれを引いてもらえますか?」
見ればサリア先輩の横には箱があり、手を入れる穴が開いてある。なるほどね。原始的だけどそこまで不平等性がない。シンプルイズベストとはこのことだろうな
「順番はどうするの?」
「そうですね…第1ギルドからって言いたいですけど私が作ったのでまずいでしょうし、第2ギルドから順番にお願いします。私は残ったのを取りますので」
こういう時、先のほうが有利というか後のほうに不平等感が生まれがちだけど実はそんなことなくて、確率上どのギルドも平等に全てのグループになる確率を持っているだよな。確か。教科書に載っていたような気がする。まあ実際は誰かがクジを引くごとに確率は変動していくわけでだからこそ後のほうが不満がたまりやすいんだけどね。まあこの順番だと最後のほうは僕とサリア先輩だし不満は出にくいよね…出にくいというか言えないというほうが正しいのかもしれないけど
他のギルマスたちがクジを引いていき、僕の番がやってきた。ほぼ最後になってしまったけどまあ残り物には福があるというわけで何かいいことがあるのかな。僕の予想、楠がいるところとさっきのハジキさんがいるところと前回僕に絡んできた…えっとレトロさんがいるところだな
「番号は…あ、8番だ」
「それでは一番を引いたギルドの人は教えてください」
つまり僕は最後になるっていうことだな。てことはそうだな…さっきの予想が当たっているのかどうか見てみよう。
「次、4番…私たちがいるので三名ですね」
「うわっ、まじか…会長のとこと当たっちゃったよ」
「よしっ、優勝候補との激突は避けれた」
なんていうか…ここってなんとなくだけど部活動の試合会場とかとかなり似ているな。まあ確かに学校の祭りみたいなものだから間違っていないのだろう。それに本選ではたくさんの人に見られるわけだしそりゃ予選は何としても勝ちたいよね
そしてどんどん番号が呼ばれていく、あ、セレナさんだ。セレナさんのところは6番のグループだったんだね。でも…グレン先輩やレイ先輩、クレアのギルドがどこになるのか全くわからないな。あの人たちがギルドマスターってわけじゃないし。今まではなんでギルマスじゃないのだろうと思っていたけれど他のギルドから来たのならそれも当然なのかな…セリア先輩がおかしいだけで
あれ?そういえばハルさん出て行っていないな。それからハジキさんにレトロさんも。えっともしかしてこの人たちと予選はぶつかるのかな
「さて、次は…7番ですね」
「俺だな」
あ、レトロさんが出て行った。そしてハルさんやハジキさんは…動いていない。まさか
「あれ?ミライはまだ?」
「はい…ハルさんもですよね」
「そうだね…へえ、面白いな」
「最後です。8番のギルドは…」
「さ、いこっか」
あ、呼ばれた。サリア先輩のところへとハルさんと一緒に向かう。僕らの他にはハジキさんともう一人いる。えっと、誰だろう
「へえ、これは面白いな」
「知り合いですか?」
「ああ、あいつはアクア…第5ギルドすなわちクスノキがいるところのギルマスっていえばわかるかな?」
なっ。まじかよ。予想のうち3分の2が当たっていたのか。おまけにもう一つも悪い意味で外れてしまっていたし。これが意味することってつまり
「つまり僕かクスノキ、それからシェミンの誰かが本選に出られないってことだね」
そうなる。…まあシェミン先輩は去年とか出ていませんでしたけどね。でも予選からかなりハードな戦いになることは確実だろうね。それはそうとして
こんなにも早く、リベンジの機会がやってくるとは
「お、やる気に満ち溢れてるね。ちなみに策は?」
「あるようなないような感じです」
「なるほど」
だって実際に戦ってみないとわからないもんね!
「すみません、また案内してもらって」
「別に構わないって。それよりも僕としてはイチノセとの戦いを知りたいな」
僕は今ハルさんと一緒に行動している。なぜかといえば今日に対抗戦についてのより詳しい説明が行われるからだ。どうして参加表明をしに行った時にまとめて行われていなかったのかといえば僕がその空気を壊してしまったからだ。暴走していろいろと発言しちゃってわちゃわちゃしたのでまた後日、ということになった。いやその件につきましては本当にすみませんでした。それで、その後日というのが今日になるわけなんだけど、やっぱり目的地がわからない。というわけでハルさんにまた案内してもらっているわけです
「一ノ瀬と、ですか?」
「そうそう、ミライ昨日戦ったんでしょ?そして圧勝だったとか」
「それ以外では完敗しましたけど」
「ははは、まあミライみたいに死にかける経験なんて基本的にまだ早いって考えている人が多いからね。特にウチは」
「そういうものなんですね」
まあ確かにこの世界についてよくわからないけどでも一年生のときぐらいはのんびりと過ごしたかったな。まあ今の生活も刺激的で楽しいけどさ。生き残っているのならば。生き残れるのならば
「ま、おかげでイチノセにはいい刺激になったよ。あいつは間違いなく強くなる…でもちょっと甘いところがあってね。昨日僕のところに来て本気で戦ってくださいって言われたよ」
「でも、それが普通ですよ」
イフリートも言っていた。僕は少し壊れてしまっているのだと。自分でもそう思うけど。地球にいた頃は殺人なんて身近なようでいてそれで自分とは程遠い世界だと思っていたから。でもこの世界では、それは当たり前のように近くにあるから…いや、違う、僕はこの世界に来て、そっちの世界というものに触れているんだ。いわゆる業界の闇とかって言われるやつな。外部の人間には隠されているような裏の事情。僕はこの世界で王家の人間とかと触れ合っているから巻き込まれている。でも一ノ瀬たちみたいにそんな世界を知らなくてこの世界を楽しんでいる人たちもいる。どっちが幸せなのか僕にはわからない。知らなくてもいいことなんてある、そんな気もする
「君たちの世界は本当に穏やかな世界なんだね」
「そうですね…まず、人間はもっと弱い」
「ああ、聞いているよ。だから『科学』と呼ばれる技術を使って強化しているんだろ?少し聞いたよ。まったく理解できなかったけどさ」
「そうですね。僕らがこの世界の『魔法』について理解できないのと大体同じです」
まあ僕らの場合はアニメやら漫画やら小説やらでその手の話題のものを取り扱っているものはたくさんあって普段から触れているから多少は理解できるのかもしれないけどさ
「さて、ついたぞ…昨日サリアから連絡があったし今日は助けてやるよ」
「え?」
どういうことですか?って聞こうとしたときにはすでにハルさんは中に入ってしまった。そして僕も中へと入っていく
「こんにちは」
「ああ、ハルにミライ、こんにちは。ごめんなさいまた呼び出すことになって」
「いえ、僕は大丈夫です」
入って早々サリア先輩に謝罪される。でもまあ不本意とはいえこうして集まることになった原因は僕にもあるのでサリア先輩が気にするようなことは全くないんだけどね
「やあミライくんこんにちは」
「えっと…ハジキさん、でしたっけ?」
そんな僕に話しかけてくる人が。確かハジキさんであっているよな。シェミン先輩の悪口を言っていたやつだっけ
「うん、そうだよ。僕は第10ギルド『暁の里』のギルドマスターだ」
「そ、そうなんですね」
いやあなたがギルドマスターであることぐらい分かっていますって。
「にしても、君、少し失望したよ」
「え?」
「だってあんなに大口叩いていたのにさ、クスノキ君に負けたんだよね?それでよくあんなことを言えたね」
「…」
関係ない、そう一蹴したいところではあるけれど、今の僕にそれをする資格がない。何はともあれ、まけたという事実だけはあるから。それがある以上、負けてしまった以上、僕は何かをいう権利がない。それが勝負の世界だ
「はぁ、おい、ハジキ。お前もそれを言えないぞ。お前が倒したのならともかくミライに勝ったのはクスノキだし」
「君は黙っていてくれないかな」
「ミライに絡まないのなら僕も黙っておくよ…それにこいつはイチノセに勝ってる。つまり一年の中でトップクラスなんだよ」
「でもクスノキ君に負けてる」
「次は勝ちます…次がある世界だから次勝ちますよ」
「…ちっ」
「はいはい、喧嘩はそこまでにしてください」
「とはいっても」
「これ以上続けるようでしたら私の権限で両方とも参加を取り消しますよ」
それとも、私を力づくで止めますか?そう言ってサリア先輩は不敵に笑う。いや、この場でこんなことを思うのはちょっと違うのかもしれないけどかっこいい。サリア先輩が本当に格好良い。性別が逆だったら確実に惚れてたわ。
「わかったよ…それじゃあ早く説明をしてくれないか?」
「はい、わかりました。皆さん揃ったようですのでこれから予選の説明及び、予選の組み分けを決めたいと思います」
その言葉を受けて緊張がこの部屋を支配した。みんな緊張した面持ちでいる。さて、どんなルールなんだろうか。フランさんは確か最大7名で戦うって言っていたっけ
「まず予選ですが1グループ4つのギルドで総当たり戦をしていただきます。そしてそのグループの中で上位2つが本選へ出場することになります。次に予選の日程ですが明日から一週間程度を予定しています。予定の中でしたら好きな時間に戦ってもらっても構いません。それから戦い方ですが、各ギルド三名ずつ代表者を出してもらいその三名が一対一で戦ってもらいます。先に2勝したほうが勝ちということですね」
「その三名は固定ですか?」
「いいえ、試合ごとに変えても構いません。もちろん同じにしても大丈夫ですよ。ただし同じにしたときに連戦となればかなりキツイことになるでしょうが」
なるほど。要はギリギリまで対戦を行わないようにして予選終了のタイミングで示し合わせて戦ったりすれば一つのギルドに対してだけだけどかなり有利に立ち回ることができると。でもそんなことする必要ってあるのかな?普通に勝てば問題ないだろうし卑怯な手段で勝ったとしても僕はまったく嬉しくないな
「ああ、それから代表者は三名と言いましたが無理に出さなくても結構です。その場合相手のギルドにあらかじめ勝ち星がついていることになりますけど」
「なるほどね…」
最後の説明はおそらくだけど僕に向けての言葉だろうな。僕のギルドは現時点で僕とシェミン先輩の二人のみ。だから予選においてはお互いが勝たなければ勝利とならない。他のギルドに比べてかなり不利だ。まあ人数が少ないからしょうがないよね
「それでは、今から予選の組み分けを決めたいと思います…とりあえず、ここにクジを作ってきたのでそれを引いてもらえますか?」
見ればサリア先輩の横には箱があり、手を入れる穴が開いてある。なるほどね。原始的だけどそこまで不平等性がない。シンプルイズベストとはこのことだろうな
「順番はどうするの?」
「そうですね…第1ギルドからって言いたいですけど私が作ったのでまずいでしょうし、第2ギルドから順番にお願いします。私は残ったのを取りますので」
こういう時、先のほうが有利というか後のほうに不平等感が生まれがちだけど実はそんなことなくて、確率上どのギルドも平等に全てのグループになる確率を持っているだよな。確か。教科書に載っていたような気がする。まあ実際は誰かがクジを引くごとに確率は変動していくわけでだからこそ後のほうが不満がたまりやすいんだけどね。まあこの順番だと最後のほうは僕とサリア先輩だし不満は出にくいよね…出にくいというか言えないというほうが正しいのかもしれないけど
他のギルマスたちがクジを引いていき、僕の番がやってきた。ほぼ最後になってしまったけどまあ残り物には福があるというわけで何かいいことがあるのかな。僕の予想、楠がいるところとさっきのハジキさんがいるところと前回僕に絡んできた…えっとレトロさんがいるところだな
「番号は…あ、8番だ」
「それでは一番を引いたギルドの人は教えてください」
つまり僕は最後になるっていうことだな。てことはそうだな…さっきの予想が当たっているのかどうか見てみよう。
「次、4番…私たちがいるので三名ですね」
「うわっ、まじか…会長のとこと当たっちゃったよ」
「よしっ、優勝候補との激突は避けれた」
なんていうか…ここってなんとなくだけど部活動の試合会場とかとかなり似ているな。まあ確かに学校の祭りみたいなものだから間違っていないのだろう。それに本選ではたくさんの人に見られるわけだしそりゃ予選は何としても勝ちたいよね
そしてどんどん番号が呼ばれていく、あ、セレナさんだ。セレナさんのところは6番のグループだったんだね。でも…グレン先輩やレイ先輩、クレアのギルドがどこになるのか全くわからないな。あの人たちがギルドマスターってわけじゃないし。今まではなんでギルマスじゃないのだろうと思っていたけれど他のギルドから来たのならそれも当然なのかな…セリア先輩がおかしいだけで
あれ?そういえばハルさん出て行っていないな。それからハジキさんにレトロさんも。えっともしかしてこの人たちと予選はぶつかるのかな
「さて、次は…7番ですね」
「俺だな」
あ、レトロさんが出て行った。そしてハルさんやハジキさんは…動いていない。まさか
「あれ?ミライはまだ?」
「はい…ハルさんもですよね」
「そうだね…へえ、面白いな」
「最後です。8番のギルドは…」
「さ、いこっか」
あ、呼ばれた。サリア先輩のところへとハルさんと一緒に向かう。僕らの他にはハジキさんともう一人いる。えっと、誰だろう
「へえ、これは面白いな」
「知り合いですか?」
「ああ、あいつはアクア…第5ギルドすなわちクスノキがいるところのギルマスっていえばわかるかな?」
なっ。まじかよ。予想のうち3分の2が当たっていたのか。おまけにもう一つも悪い意味で外れてしまっていたし。これが意味することってつまり
「つまり僕かクスノキ、それからシェミンの誰かが本選に出られないってことだね」
そうなる。…まあシェミン先輩は去年とか出ていませんでしたけどね。でも予選からかなりハードな戦いになることは確実だろうね。それはそうとして
こんなにも早く、リベンジの機会がやってくるとは
「お、やる気に満ち溢れてるね。ちなみに策は?」
「あるようなないような感じです」
「なるほど」
だって実際に戦ってみないとわからないもんね!
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