電気使いは今日もノリで生きる
一ノ瀬との再戦
長月一週目風曜日
「準備はいいか?」
「大丈夫…ちゃんと来たんだな」
「そりゃあね」
僕は今、一ノ瀬と向かい合っている。これから二人で模擬戦闘を初めるわけだ。一ノ瀬と戦うのは実に…何ヶ月ぶりだろう。一回目はなんかドラゴンに邪魔されて二回目は僕がまともに戦えるような状態じゃなかったから最後まで戦っていないんだよね。つまり3回目にしてどちらが強いのかはっきりと決まるわけだ。まあそんな大層なものじゃなくてもっと気軽に戦いたいってだけなんだけどね。さて、クラスメートはどれだけ強いのかな…でも楠の例があるから絶対にやばい気配しかしないんだよね。はい、若干トラウマになっています。リベンジはするけどでも怖い、そんな感じです。
「それじゃあ始め!」
ここに見に来ているのはクレアとサクヤ、それからフランさんになぜかミロンさんまでいる。その4人だけ『私を忘れないでくれるかしら?』あ、すみませんイフリートも入れて5人…精霊って数え方人なのか?まあいいや、とにかくさっさと戦おう
「先手はそっちに譲るよ」
「『電気鎧・第三形態』」
「うわっ、ミライ本気かよ」
先手とか関係ない。戦いが始まったら勝つか負けるかただそれだけだ。そして悪いけど僕は勝たせてもらう。『電気鎧・第三形態』で身体能力を底上げして一気に距離を詰める。いつもの戦い方だ。さて、一ノ瀬はどんな反応をするのかな
「『炎の玉』」
以前よりも多くの火の玉が生み出されこちらに飛んでくる。うわー魔法自体が強化というか進化している感じか。それだとかなり厄介だな。でも攻撃速度自体はそこまで早くない。これくらいなら…余裕で避けることができる
「全部避けた!?」
「『創造』」
砂鉄の剣を作り出して『一応言っておくけど大怪我とかさせたら多分ダメだからね?』助かったよイフリート。あと少しその忠告が遅かったら一ノ瀬の左腕を切り落としているところだった。
「『解除』」
「へ?」
「『爆発』」
だからそこまで大怪我をしそうにない魔法に切り替える。爆発なら…まあ四肢が損傷するとかそういう事態にはきっとならないだろう。
「うわっ」
「え?何が起きたの?」
「ミライ本当に容赦ないね…」
「くっ、視界が…」
感知魔法は必要ない。だってさっきから一ノ瀬は移動を全くしていないからね。それに今回は爆発がかなり小規模でどちらかといえば土煙を発生させるための爆発だし爆風がそこまでひどくない。だから飛ばされているとかそういうことは絶対にあり得ないだろう。一ノ瀬がいたであろう場所に向かって拳を突き出す
「うぐっ」
腹に命中。そのまま一ノ瀬はぐるぐると転がっていく。でも途中で体勢を立て直した。ちっ、どうやら甘かったみたいだ。もっと強く殴らないと気絶させることができないのか
「お前…ここまで強いのか」
「『放電』…会話できるなんて余裕だね」
僕なんて戦っている最中にまともな会話をほとんどできないっていうのに。常にどうすれば勝つことができるのか、それを考えないと一瞬で死んでしまう。
「『炎の壁』」
炎でできた壁が生み出され電撃を相殺する。電撃があたった衝撃で炎は消し飛んでしまった。でも一ノ瀬にまでは届いていない。
「『創造』」
「くっ『炎の剣』」
「おっ」
一ノ瀬の周りに剣の形をした炎が生み出されて僕の方に向かってくる。それを僕は砂鉄の剣で弾きかえしていく。何度もなんども弾いているうちになんだかとっての部分が熱くなってきた。あーこれあれか。弾いていることで熱が伝染してきたのかな
「『解除』」
「どうした?そしてついでにこれもどうだ『灼熱の陽』」
「!」
炎が収束して一ノ瀬の頭上で一つの大きな塊となる。名前からして擬似的な太陽なのかな?でもあれは…なんとなくだけど竜の『流星火山』に似ている気がするな
「とりゃああ」
それが僕に向かって飛ばされる。ふぅ、あれを普通に避けようとしたら多分無理だな。どうする『領域』で吹き飛ばすか?いや、それをしてもいいけど『領域』に頼るような戦いはできれば避けた方がいいかもしれない。『領域』はあくまでも最後の防御手段。これくらいの魔法はそれに頼らないで対処できるようにしなきゃ。
万一のことに注意しながら僕は構える。いつでも『領域』を発動できるようにして…
「『電気鎧・第五形態』」
両手を合わせて魔法を発動させる。そして次にそのまま地面を強く踏む。そして足元が少し爆発して僕の体は宙に浮き上がる。あとは
「『放電』」
電撃を放ちさらに高度を上げる。そうすることで僕は一ノ瀬の『灼熱の陽』を避けることができた。で、せっかく上を取ることができたのだからこれを利用しない手はないよね。
「『電気鎧・第三形態』」
『あら、大分切り替えがスムーズに行くようになったわね』
そう、僕は『電気鎧』の切り替えの練習をしていた。これがスムーズにできるようになるだけで戦略は大幅に広がるからね。それにこの状態でないと落下した時のダメージで硬直してしまう可能性があるし
「『放電』」
電撃で加速して一気に一ノ瀬の近くまで接近する。
「くっ『炎の壁』」
「『電気の領域』」
ここで使わなくていつ使うんだよ。一ノ瀬が防御のために壁を生み出したけれど僕はそれを『領域』で一気に消し飛ばす。そして無防備になって…驚きいた表情をしている一ノ瀬の顔に向かって思いっきりかかとを振り下ろす
「『火』」
「うおっ」
横から飛んできた炎によって僕は一ノ瀬の顔を踏むことは叶わなかった。ちっ、クラスのイケメンの顔を合法的に踏むことができるチャンスだったのにな。でもこの魔法は一ノ瀬じゃないな。いったい誰が放ったんだ?…って一人しかいないか
「なんで邪魔したんだよクレア」
「いや、あの攻撃はさすがにまずいだろ…お前僕と戦っている時と同じようにしたらダメだろ」
「え?」
『たっく、戦いに集中するとすぐにさっき言ったことを忘れるんだから…あのままかかとが直撃していたらあの子、確実に大怪我を負っていたわよ』
「あー…」
ここまで言われたらさすがに気がつく。そうだよな。僕はかなり空中にいたわけだし普通にけるのと比べるとかなり威力が上がっているよな。うん、さすがに不注意だった
「ごめんな、一ノ瀬」
「い、いや…いい」
どこか呆然とした表情でこちらを見ている一ノ瀬。いや一ノ瀬だけじゃないサクヤもフランさんも、ミロンさんもみんな僕の方を見てかなり驚いた表情をしている
「ねえ、ミライくん」
「ん?どうしたの?フランさん」
「クスノキくんと戦った時、手加減してた」
「え?いや、してないよ。どっちも本気でやったよ」
まあむしろ今回の方があえて攻撃を一回見逃しているという点で手加減しているような感じだけどね。でもなんでそんなことを言うんだ?
「それでイチノセを圧倒してるなんて…」
「お前…なんでそんなに強いんだよ」
「ミライくん、強かったんだね」
「え?」
いや、ほんと、これどういうこと?
「準備はいいか?」
「大丈夫…ちゃんと来たんだな」
「そりゃあね」
僕は今、一ノ瀬と向かい合っている。これから二人で模擬戦闘を初めるわけだ。一ノ瀬と戦うのは実に…何ヶ月ぶりだろう。一回目はなんかドラゴンに邪魔されて二回目は僕がまともに戦えるような状態じゃなかったから最後まで戦っていないんだよね。つまり3回目にしてどちらが強いのかはっきりと決まるわけだ。まあそんな大層なものじゃなくてもっと気軽に戦いたいってだけなんだけどね。さて、クラスメートはどれだけ強いのかな…でも楠の例があるから絶対にやばい気配しかしないんだよね。はい、若干トラウマになっています。リベンジはするけどでも怖い、そんな感じです。
「それじゃあ始め!」
ここに見に来ているのはクレアとサクヤ、それからフランさんになぜかミロンさんまでいる。その4人だけ『私を忘れないでくれるかしら?』あ、すみませんイフリートも入れて5人…精霊って数え方人なのか?まあいいや、とにかくさっさと戦おう
「先手はそっちに譲るよ」
「『電気鎧・第三形態』」
「うわっ、ミライ本気かよ」
先手とか関係ない。戦いが始まったら勝つか負けるかただそれだけだ。そして悪いけど僕は勝たせてもらう。『電気鎧・第三形態』で身体能力を底上げして一気に距離を詰める。いつもの戦い方だ。さて、一ノ瀬はどんな反応をするのかな
「『炎の玉』」
以前よりも多くの火の玉が生み出されこちらに飛んでくる。うわー魔法自体が強化というか進化している感じか。それだとかなり厄介だな。でも攻撃速度自体はそこまで早くない。これくらいなら…余裕で避けることができる
「全部避けた!?」
「『創造』」
砂鉄の剣を作り出して『一応言っておくけど大怪我とかさせたら多分ダメだからね?』助かったよイフリート。あと少しその忠告が遅かったら一ノ瀬の左腕を切り落としているところだった。
「『解除』」
「へ?」
「『爆発』」
だからそこまで大怪我をしそうにない魔法に切り替える。爆発なら…まあ四肢が損傷するとかそういう事態にはきっとならないだろう。
「うわっ」
「え?何が起きたの?」
「ミライ本当に容赦ないね…」
「くっ、視界が…」
感知魔法は必要ない。だってさっきから一ノ瀬は移動を全くしていないからね。それに今回は爆発がかなり小規模でどちらかといえば土煙を発生させるための爆発だし爆風がそこまでひどくない。だから飛ばされているとかそういうことは絶対にあり得ないだろう。一ノ瀬がいたであろう場所に向かって拳を突き出す
「うぐっ」
腹に命中。そのまま一ノ瀬はぐるぐると転がっていく。でも途中で体勢を立て直した。ちっ、どうやら甘かったみたいだ。もっと強く殴らないと気絶させることができないのか
「お前…ここまで強いのか」
「『放電』…会話できるなんて余裕だね」
僕なんて戦っている最中にまともな会話をほとんどできないっていうのに。常にどうすれば勝つことができるのか、それを考えないと一瞬で死んでしまう。
「『炎の壁』」
炎でできた壁が生み出され電撃を相殺する。電撃があたった衝撃で炎は消し飛んでしまった。でも一ノ瀬にまでは届いていない。
「『創造』」
「くっ『炎の剣』」
「おっ」
一ノ瀬の周りに剣の形をした炎が生み出されて僕の方に向かってくる。それを僕は砂鉄の剣で弾きかえしていく。何度もなんども弾いているうちになんだかとっての部分が熱くなってきた。あーこれあれか。弾いていることで熱が伝染してきたのかな
「『解除』」
「どうした?そしてついでにこれもどうだ『灼熱の陽』」
「!」
炎が収束して一ノ瀬の頭上で一つの大きな塊となる。名前からして擬似的な太陽なのかな?でもあれは…なんとなくだけど竜の『流星火山』に似ている気がするな
「とりゃああ」
それが僕に向かって飛ばされる。ふぅ、あれを普通に避けようとしたら多分無理だな。どうする『領域』で吹き飛ばすか?いや、それをしてもいいけど『領域』に頼るような戦いはできれば避けた方がいいかもしれない。『領域』はあくまでも最後の防御手段。これくらいの魔法はそれに頼らないで対処できるようにしなきゃ。
万一のことに注意しながら僕は構える。いつでも『領域』を発動できるようにして…
「『電気鎧・第五形態』」
両手を合わせて魔法を発動させる。そして次にそのまま地面を強く踏む。そして足元が少し爆発して僕の体は宙に浮き上がる。あとは
「『放電』」
電撃を放ちさらに高度を上げる。そうすることで僕は一ノ瀬の『灼熱の陽』を避けることができた。で、せっかく上を取ることができたのだからこれを利用しない手はないよね。
「『電気鎧・第三形態』」
『あら、大分切り替えがスムーズに行くようになったわね』
そう、僕は『電気鎧』の切り替えの練習をしていた。これがスムーズにできるようになるだけで戦略は大幅に広がるからね。それにこの状態でないと落下した時のダメージで硬直してしまう可能性があるし
「『放電』」
電撃で加速して一気に一ノ瀬の近くまで接近する。
「くっ『炎の壁』」
「『電気の領域』」
ここで使わなくていつ使うんだよ。一ノ瀬が防御のために壁を生み出したけれど僕はそれを『領域』で一気に消し飛ばす。そして無防備になって…驚きいた表情をしている一ノ瀬の顔に向かって思いっきりかかとを振り下ろす
「『火』」
「うおっ」
横から飛んできた炎によって僕は一ノ瀬の顔を踏むことは叶わなかった。ちっ、クラスのイケメンの顔を合法的に踏むことができるチャンスだったのにな。でもこの魔法は一ノ瀬じゃないな。いったい誰が放ったんだ?…って一人しかいないか
「なんで邪魔したんだよクレア」
「いや、あの攻撃はさすがにまずいだろ…お前僕と戦っている時と同じようにしたらダメだろ」
「え?」
『たっく、戦いに集中するとすぐにさっき言ったことを忘れるんだから…あのままかかとが直撃していたらあの子、確実に大怪我を負っていたわよ』
「あー…」
ここまで言われたらさすがに気がつく。そうだよな。僕はかなり空中にいたわけだし普通にけるのと比べるとかなり威力が上がっているよな。うん、さすがに不注意だった
「ごめんな、一ノ瀬」
「い、いや…いい」
どこか呆然とした表情でこちらを見ている一ノ瀬。いや一ノ瀬だけじゃないサクヤもフランさんも、ミロンさんもみんな僕の方を見てかなり驚いた表情をしている
「ねえ、ミライくん」
「ん?どうしたの?フランさん」
「クスノキくんと戦った時、手加減してた」
「え?いや、してないよ。どっちも本気でやったよ」
まあむしろ今回の方があえて攻撃を一回見逃しているという点で手加減しているような感じだけどね。でもなんでそんなことを言うんだ?
「それでイチノセを圧倒してるなんて…」
「お前…なんでそんなに強いんだよ」
「ミライくん、強かったんだね」
「え?」
いや、ほんと、これどういうこと?
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
59
-
-
353
-
-
49989
-
-
141
-
-
111
-
-
2
-
-
3395
-
-
4
-
-
1
コメント