電気使いは今日もノリで生きる
合流
葉月一周目月曜
「みんな・・・動こう」
動こうとしない彼女達に促す。正直言えば僕だってここで呆然としていたい。でもそれはゆるされない。僕がこうして動くことができているのはひとえに死ぬ前にムツキさんから託された言葉があるからにすぎない。
「そうですね。ここでいかなければ・・・きっとムツキが無駄死にになってしまいます。フタバ行きましょう。ミナも」
「うん!」
まあルドーさんの近くに放置というのはいささかかわいそうではあるけれどもきちんと埋葬する時間はないし。この研究所を派手に壊滅させてあげるからそれが餞ということでいいかな。
「イヨさん、案内を頼める?」
「わかりました。フタバ、探知魔法をお願いします」
「うん!」
「ミライさんは少し休んでいてください」
『そうね、あなた魔力がほぼ枯渇しているわそろそろ限界が近いわね。多分もう追っては来ないと思うけど念のために余力は残しておきなさい』
そこまで言われてしまえば仕方がないね。多分だけどまともに戦えるのが僕しかいないっぽいし。ミナさんは少しは戦えるとは思うけれど今は少し呆然としてしまっているみたいでまともに機能しないだろうな。
そのままイヨさんの案内で進んでいく。あーこれ多分僕だけで脱出しようとしていたら確実に迷っていたな。改めてイヨさんを仲間にして正解だと思う。
「ここが出入口です。フタバ、近くに誰かいる?」
「うーん、いないかな」
「わかりました」
「じゃ、でよっか」
僕らは出入り口の扉を開けようとした。でも扉は開くことはなかった。
「え?」
「閉められてる・・・?」
『そっちできたかぁ』
「誰か来るよ?前からと後ろから!」
「前から!?」
前って言われてもどう考えてもこの研究所の外になるんだけど。つまり待ち伏せが行われようとされているということなのかな。それは正直かなり困るんだけどな。そんなに戦える体力なんて残っていないし
「はあ、追いついたよ」
「対象を発見。排除します」
後ろからも追いつかれてしまった。出てきたのはえっと・・・誰だ?一人はイチカさんだってわかるんだけど男の人は誰だよ。ここに来て新しいキャラ増やすんじゃない。正直名前わからないんだよ
「ソラさん」
「え?誰が?」
「僕の名前だよ・・・君がミライくんだね。ルドーや31を倒したっていう。というわけでリベンジマッチをさせてもらえないかい?」
「・・・」
「まあ嫌だと言っても変わらないんだけどね。ほら、あいつらを殺しなさい」
「にゃろお」
そのまま突っ込んでくる。てかイチカさん戦えるのかよ。あの子の能力ってこちらの感情を見抜くとかじゃないの?
「気をつけてくださいイチカは・・・戦闘能力も高いんですよ」
それマジ!?あーもしかして初期勢だからめちゃくちゃ強いとかそういう感じなのかな。最初だから全部載せとかそういう感じなのかな。
「・・・『地雷』」
「その手は効きません」
「飛んだ!?」
とりあえず突っ込んでくるから地面に何か電気の罠でも貼ろうかと思ったら飛んで躱された。いやでも今のタイミング・・・僕が電気を出す前に飛ぼうとしていた気がするんだけど・・・気のせいかな
「はっ」
「おっとぉ」
余計な思考をしている場合じゃない。戦闘能力が高いという言葉の通り普通に強い。グレン先輩よりは弱いからなんとか肉弾戦で対応することができているけれどそれでも体力の減りはこちらのほうがやばいんだしどれぐらい持つことができるかなぁ
「手をかしてあげよう『重力』」
「ぐうぅ」
「貰った」
「にゃろおおお!」
急に体が重くなって地面に押し付けられてしまう。何か重いものが体の上にのしかかっているみたいだ。まともに立つことができない。イヨさんの機転で僕をまた回収してくれようとしてくれなかったら多分肩を切られていたな。押さえつけれられていたけれどもわずかに体が動いた。そのおかげで肩から心臓にかけて切られることがなかった。いつの間にか短刀を持っていたんだけど。
「へえ、14の能力をもう使いこなしているのか。やるなぁ」
「舐めるなよ・・・!?」
イチカさんの方向に進もうとしたら急に体が倒れこんでしまったんだけど?これどういうことだ?なんで?『電気鎧・第三形態』発動中なのに?
『あー足の正真正銘の限界ね』
「おや・・・これはこれは」
「ミライさん!?」
「まじか・・・」
つまりイフリートがいうことっていうのは体自体の機能が停止したってことだよな?なんでそんなことが起きたんだよ・・・『あんたどれだけ血を失った?』でもきちんと治療したはずじゃあ・・・いや傷口がひらいたんだっけ?体を動かそうにも血液が足りなくて動くことができなくなったそういうわけですね
「イヨさん・・・頼む」
「はい」
体が浮遊感に包まれるとイヨさんの方向に引き寄せられる。ああこんな感じになるんだな。そのまま勢い余って地面に激突する。いやあの最後くらいは減速してくれませんかねぇ
「ははは、これはいい。どうやらあなたは限界を迎えたようですね。1、止めを」
「かしこまりました」
ゆっくりとこちらに近づいてくるイチカさん。これかなりまずくないか?こちら側で一番戦闘能力が高いのって多分僕だよな。あ、でも今現在の僕はかなり弱っているからその限りではなさそうなんだけど
『ま、ミライにしてはよく頑張ったわ。牢獄にいた時のように諦めかけていた人からすれば大躍進よ。あとは・・・』
いざイチカさんが僕にまたしても接近しようとした瞬間、後ろの扉が吹き飛んだ。そこから見える影は二つ。一つはクレアだとしてあと一人は誰なんだ?先輩が駆けつけてくれたとか考えにくいし
「ソラさん・・・ムツキの生体反応が消えたのですけど・・・どういうことか説明してもらえますか?」
この声って・・・ああメイさんか。なんだかんだ来てくれたのか。そしてムツキさんのことをわかっていると。これはもう下手に隠し立てしないほうがいいな
「ああ、それはこのミライくんが見殺しにしたんだよおまけにそこにいる14、2、37の三名までもを誑かしていてね」
ちょっと待ってくれよ。まず見殺しになんて・・・まあしたかもしれない、いや、僕のせいで死んだのは間違っていないわけだしそこはたいした問題じゃない?そして誑かしているだと?そんなことは・・・あるな。むこうからしたら何一つ間違っていない言葉だ
「そうなの?」
「違います。見殺しにした・・・ムツキはそういう風に言えなくもないけれど私たちは自分の意思でミライさんについていくことに決めましたので」
「そう・・・」
イヨさん・・・きちんと説明してくれるなんて
「それで、あなたたちに何を言ったの?」
「この研究を潰してくれるって・・・そして、マスター、あなたを助けると言ってくれました」
「・・・」
まあ間違っていないわけだけどさ。てかやっぱり僕一人じゃ脱出は無理だったかぁ
「ミライさん・・・どうしてそこまで」
「まあ・・・自分のエゴのため、かな」
「はぁ。どーせんなことだろうと思ったよ」
クレアが僕らをかばうように前に出る。当然のようにイフリートも隣にいる。くそっ、格好いいじゃないか。はあ僕はおとなしく後ろのほうでお前らの戦いを見物しときますよ。動けないし。動けないし
「みんな・・・動こう」
動こうとしない彼女達に促す。正直言えば僕だってここで呆然としていたい。でもそれはゆるされない。僕がこうして動くことができているのはひとえに死ぬ前にムツキさんから託された言葉があるからにすぎない。
「そうですね。ここでいかなければ・・・きっとムツキが無駄死にになってしまいます。フタバ行きましょう。ミナも」
「うん!」
まあルドーさんの近くに放置というのはいささかかわいそうではあるけれどもきちんと埋葬する時間はないし。この研究所を派手に壊滅させてあげるからそれが餞ということでいいかな。
「イヨさん、案内を頼める?」
「わかりました。フタバ、探知魔法をお願いします」
「うん!」
「ミライさんは少し休んでいてください」
『そうね、あなた魔力がほぼ枯渇しているわそろそろ限界が近いわね。多分もう追っては来ないと思うけど念のために余力は残しておきなさい』
そこまで言われてしまえば仕方がないね。多分だけどまともに戦えるのが僕しかいないっぽいし。ミナさんは少しは戦えるとは思うけれど今は少し呆然としてしまっているみたいでまともに機能しないだろうな。
そのままイヨさんの案内で進んでいく。あーこれ多分僕だけで脱出しようとしていたら確実に迷っていたな。改めてイヨさんを仲間にして正解だと思う。
「ここが出入口です。フタバ、近くに誰かいる?」
「うーん、いないかな」
「わかりました」
「じゃ、でよっか」
僕らは出入り口の扉を開けようとした。でも扉は開くことはなかった。
「え?」
「閉められてる・・・?」
『そっちできたかぁ』
「誰か来るよ?前からと後ろから!」
「前から!?」
前って言われてもどう考えてもこの研究所の外になるんだけど。つまり待ち伏せが行われようとされているということなのかな。それは正直かなり困るんだけどな。そんなに戦える体力なんて残っていないし
「はあ、追いついたよ」
「対象を発見。排除します」
後ろからも追いつかれてしまった。出てきたのはえっと・・・誰だ?一人はイチカさんだってわかるんだけど男の人は誰だよ。ここに来て新しいキャラ増やすんじゃない。正直名前わからないんだよ
「ソラさん」
「え?誰が?」
「僕の名前だよ・・・君がミライくんだね。ルドーや31を倒したっていう。というわけでリベンジマッチをさせてもらえないかい?」
「・・・」
「まあ嫌だと言っても変わらないんだけどね。ほら、あいつらを殺しなさい」
「にゃろお」
そのまま突っ込んでくる。てかイチカさん戦えるのかよ。あの子の能力ってこちらの感情を見抜くとかじゃないの?
「気をつけてくださいイチカは・・・戦闘能力も高いんですよ」
それマジ!?あーもしかして初期勢だからめちゃくちゃ強いとかそういう感じなのかな。最初だから全部載せとかそういう感じなのかな。
「・・・『地雷』」
「その手は効きません」
「飛んだ!?」
とりあえず突っ込んでくるから地面に何か電気の罠でも貼ろうかと思ったら飛んで躱された。いやでも今のタイミング・・・僕が電気を出す前に飛ぼうとしていた気がするんだけど・・・気のせいかな
「はっ」
「おっとぉ」
余計な思考をしている場合じゃない。戦闘能力が高いという言葉の通り普通に強い。グレン先輩よりは弱いからなんとか肉弾戦で対応することができているけれどそれでも体力の減りはこちらのほうがやばいんだしどれぐらい持つことができるかなぁ
「手をかしてあげよう『重力』」
「ぐうぅ」
「貰った」
「にゃろおおお!」
急に体が重くなって地面に押し付けられてしまう。何か重いものが体の上にのしかかっているみたいだ。まともに立つことができない。イヨさんの機転で僕をまた回収してくれようとしてくれなかったら多分肩を切られていたな。押さえつけれられていたけれどもわずかに体が動いた。そのおかげで肩から心臓にかけて切られることがなかった。いつの間にか短刀を持っていたんだけど。
「へえ、14の能力をもう使いこなしているのか。やるなぁ」
「舐めるなよ・・・!?」
イチカさんの方向に進もうとしたら急に体が倒れこんでしまったんだけど?これどういうことだ?なんで?『電気鎧・第三形態』発動中なのに?
『あー足の正真正銘の限界ね』
「おや・・・これはこれは」
「ミライさん!?」
「まじか・・・」
つまりイフリートがいうことっていうのは体自体の機能が停止したってことだよな?なんでそんなことが起きたんだよ・・・『あんたどれだけ血を失った?』でもきちんと治療したはずじゃあ・・・いや傷口がひらいたんだっけ?体を動かそうにも血液が足りなくて動くことができなくなったそういうわけですね
「イヨさん・・・頼む」
「はい」
体が浮遊感に包まれるとイヨさんの方向に引き寄せられる。ああこんな感じになるんだな。そのまま勢い余って地面に激突する。いやあの最後くらいは減速してくれませんかねぇ
「ははは、これはいい。どうやらあなたは限界を迎えたようですね。1、止めを」
「かしこまりました」
ゆっくりとこちらに近づいてくるイチカさん。これかなりまずくないか?こちら側で一番戦闘能力が高いのって多分僕だよな。あ、でも今現在の僕はかなり弱っているからその限りではなさそうなんだけど
『ま、ミライにしてはよく頑張ったわ。牢獄にいた時のように諦めかけていた人からすれば大躍進よ。あとは・・・』
いざイチカさんが僕にまたしても接近しようとした瞬間、後ろの扉が吹き飛んだ。そこから見える影は二つ。一つはクレアだとしてあと一人は誰なんだ?先輩が駆けつけてくれたとか考えにくいし
「ソラさん・・・ムツキの生体反応が消えたのですけど・・・どういうことか説明してもらえますか?」
この声って・・・ああメイさんか。なんだかんだ来てくれたのか。そしてムツキさんのことをわかっていると。これはもう下手に隠し立てしないほうがいいな
「ああ、それはこのミライくんが見殺しにしたんだよおまけにそこにいる14、2、37の三名までもを誑かしていてね」
ちょっと待ってくれよ。まず見殺しになんて・・・まあしたかもしれない、いや、僕のせいで死んだのは間違っていないわけだしそこはたいした問題じゃない?そして誑かしているだと?そんなことは・・・あるな。むこうからしたら何一つ間違っていない言葉だ
「そうなの?」
「違います。見殺しにした・・・ムツキはそういう風に言えなくもないけれど私たちは自分の意思でミライさんについていくことに決めましたので」
「そう・・・」
イヨさん・・・きちんと説明してくれるなんて
「それで、あなたたちに何を言ったの?」
「この研究を潰してくれるって・・・そして、マスター、あなたを助けると言ってくれました」
「・・・」
まあ間違っていないわけだけどさ。てかやっぱり僕一人じゃ脱出は無理だったかぁ
「ミライさん・・・どうしてそこまで」
「まあ・・・自分のエゴのため、かな」
「はぁ。どーせんなことだろうと思ったよ」
クレアが僕らをかばうように前に出る。当然のようにイフリートも隣にいる。くそっ、格好いいじゃないか。はあ僕はおとなしく後ろのほうでお前らの戦いを見物しときますよ。動けないし。動けないし
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