電気使いは今日もノリで生きる
疑問:なんでこんなにうまくいくんだ?
???
まるで肘の部分がそれだけ切り取られたかのようになくなっていた。それにさっきなんていった?僕の耳が正しければ『空間切断』ってきこえたんだけど。つまりあれか、山胡桃さんの持っているスキルと同じ「空間」スキルを有しているということなのだろうか
「ぼさっとするな!集中しろ」
「!」
そうだ。今はまだ戦いの最中。よそ見をしている場合ではない。だが、この一瞬の油断を見逃してはくれなかったようだ。ゴブリンはユンさん目掛けて突っ込んでいく
「やはり隊長を狙うか」
「隊長、逃げてください」
なんでこんな強い能力を持っていながら二人も死人が出てしまったのかなんとなくわかった。ゴブリンがなぜかユンさんを集中的に狙っているからなのだろう。そしてあの能力で倒そうにもゴブリン自体が速すぎる。そのため狙うことができないのだろう。さっき動きを止めた瞬間に攻撃したのがいい証拠だ
こうしてユンさんを集中的に狙われれば陣形なんてあっという間に崩壊してしまうよな。おまけに運の悪いことにユンさんがリーダーっぽいし。今も突っ込んでくるゴブリンに対して庇おうと動いているけど下手に庇ったらあれ死ぬよな
「ミライ!その場で『領域』を発動させてくれ!『火の領域《fire・field》』」
「は?」
クレアが突然『領域』を発動させてユンさんを弾き飛ばした。え?それ意味あるの?ゴブリンが着地をして追撃を放ってくればさっきと同じ・・・いやユンさんの体勢が崩れているからさっきよりも状況が悪化していないか?ま、でもクレアに言われたし、『電気の領域《field》』を発動させるとしますかね
「ぐぎゃああ?」
「なるほどね」
「助かったよお前ら」
ゴブリンがユンさん目掛けて攻撃しようとしたところには、誰もいなかった。クレアがユンさんを突き飛ばしたからだけではない。後ろからの加速によって目算が狂ってしまい的外れな場所に到着してしまったからだ。僕が『領域』を発動したことによってゴブリンは自分の進む方向に新たな力が加わり加速した。それに対応できずーそもそもほぼ一直線に飛んでいたから無理だろうけどー予想よりも遠いところで着地をしてしまったのだろう。これならまだ距離がある分次の攻撃に対処できるかもしれない
「悪い、ユン、俺も盾役に参加させてもらうぜ『挑発』」
ケイさんが唱えた瞬間ゴブリンがケイさんの方向を向く。あーなんかゲームでよく聞く魔法だなぁ。対象を強制的に自分の方向に向けるってやつか?てか知れば知るほど便利な能力持ち多いよな。どうしてゴブリンの攻撃を防げなかったんだろう?僕やクレアでさえ短時間とはいえ防ぐことができていたのに。
「そりゃユンさんに突撃されたからじゃね?」
「違う違う、前提条件としてさ、ケイさんが『挑発』を使って自身にヘイトを向けてその隙に一撃ぐらいユンさんの空間魔法で削れなかったのかなって」
「あーって、え?ユンさん『空間』スキル持ち?まじかすげぇ」
「お前ら今ユンのことはともかく手伝ってくれ俺はお前らみたいに攻撃を確定で防げる魔法使えねえんだ」
確定で防げる魔法?もしかして『領域』のことかな?てかあんなの使わなくても普通に防げそうなのに・・・てか普通に僕らに声かけしてくれてるんだけど、この短期間に何があった
「これが戦場だよ、ミライ生き残るためならどんな相手にでも頼る。ここは命令してもいい場面だけど僕らにいい印象を持たせるためにあえて協力という形にしたんだ」
「へー」
なるほどね、戦場ってそんな感じなのか。また一つ知ることができたな。戦場なんて経験することそんなにないし。FPS系とかしてたら多少は違ったのかな?
「でもどうする?『領域』もまだ使えないし、僕遠距離系無理なんだけど」
「いや、ひとつ考えていたことがあるんだ。ミライ、僕の『炎の壁』は知ってるよね?」
「ああ」
「それをさ、ミライもしてみないか?地面に」
「・・・」
いや、まあわかるけどさそんなのでうまくいくのか?「とにかく挑戦してみようようは時間を稼げばいいんだ。そうすればまた『領域』が使える」悲しいけどそれもそうか
「じゃあ・・・いくよ『炎の壁』」
さて、どうなるか。ケイさんの少し手前で炎の壁を展開する。これを無視して突っ込まれたら終わりだけどな。振り払われるのは問題ない。片腕+空中という不安定な場所で次の攻撃をする準備をするには壁とケイさんの距離があまりにも近すぎるし壁がいい感じに目隠しになっていることでケイさんの攻撃が読まれにくい
「『突撃』!」
ケイさんが持っていた槍をつきさす攻撃が綺麗に決まる。できればここで足を一本切り取っておきたい。だからさっきと同じように一瞬でも足止めをしたい。麻痺という意味では電気系の魔法は有効なんだけど、普通に攻撃したんじゃ躱されてしまう。腕を失って体勢も不十分とはいえ僕の魔法ごときじゃ足りない。
足りないから、前もって設置しよう。
「いくよ!」
電撃を放つのではなく、地面に走らせる。イメージするのは領域。それも文字通りの。陣地といったほうがわかりやすいのかな?とにかくゴブリンが着地しそうなあたり一帯の地面に薄い電気の膜を張る。威力はかなり小さいけど触れれば少しだけバチッとなる。静電気みたいな感じだな。違和感をかすかに感じる程度かもしれない。でもそれだけの硬直で十分だろう。
あとは僕の魔法がきちんと発動するかだ。自分の体に電気を張り巡らせるようにあそこらへんの地面にも電気を張り巡らせようか。あーもうわからん、とにかく静電気バチバチゾーンができたらいいや「センスひどいね」集中したいからクレア黙って
「っ・・・」
もうあそこらへんに電撃を放ったほうがいい気がするけど、とにかく成功してくれ!一発勝負になるけどとにかく今は形になればいい。細かい調整はあとでするから。生き残れればの話だけど
あ、待てよ?「『放電』」両手を少し離した位置に置き手のひらを向かい合わせにする。そして電撃を放つけど両手から放たれるから真ん中で衝突する。その衝突する場所に電気を集まるようにして・・・よし!これならうまくいくな。簡易的な電気玉の完成だ。そしてこれを・・・『電気鎧・第三形態』で強化された筋肉を使ってゴブリンの予測落下地点付近に投げる。
「お、成功したな!さすがミライ」
「・・・」
こ、これまた魔力消費がえげつない。それにおそらく長くは持たない。本当に一瞬の時間だけ。どれだけ持つかわからないから失敗したらごめんなさい。
そしてやっぱり国の精鋭というべきか。僕が放った電気のゾーンにゴブリンを吹き飛ばした。その辺りしれっとフォローしてくるのさすがとしか言いようがない。予測落下地点付近とか格好いいこと言ったけど結構適当です。すみません。
「『桜嵐』」
さらに時間が少ないことも察してくれたのだろう、ツキさんの援護もすごい。ゴブリンを風で包むようにして早くゾーンに着地するように動いてくれる。
「ぐぎゃあ!」
「させるかよ『火剣乱舞』」
僕らのしかけた攻撃の意図が分かったのだろう。体をひねって脱出しようと心がけるもそれを読んでいたのかクレアが援護してくれる。みんなの手助けがあってゴブリンは僕が設置した電気ゾーンに着地する。
バチィ
そんな音がしたかと思うと、ゴブリンは一瞬だけ硬直した。だが本当に一瞬のことですぐに視線は僕を捉えている。やっぱりもっと研究が必要だな。まともに足止めもできやしない
「いや、大丈夫だ『空間切断』」
今度は膝のあたりに黒い円が現れたかと思うと、そこの空間をねじとって両足を切断した
まるで肘の部分がそれだけ切り取られたかのようになくなっていた。それにさっきなんていった?僕の耳が正しければ『空間切断』ってきこえたんだけど。つまりあれか、山胡桃さんの持っているスキルと同じ「空間」スキルを有しているということなのだろうか
「ぼさっとするな!集中しろ」
「!」
そうだ。今はまだ戦いの最中。よそ見をしている場合ではない。だが、この一瞬の油断を見逃してはくれなかったようだ。ゴブリンはユンさん目掛けて突っ込んでいく
「やはり隊長を狙うか」
「隊長、逃げてください」
なんでこんな強い能力を持っていながら二人も死人が出てしまったのかなんとなくわかった。ゴブリンがなぜかユンさんを集中的に狙っているからなのだろう。そしてあの能力で倒そうにもゴブリン自体が速すぎる。そのため狙うことができないのだろう。さっき動きを止めた瞬間に攻撃したのがいい証拠だ
こうしてユンさんを集中的に狙われれば陣形なんてあっという間に崩壊してしまうよな。おまけに運の悪いことにユンさんがリーダーっぽいし。今も突っ込んでくるゴブリンに対して庇おうと動いているけど下手に庇ったらあれ死ぬよな
「ミライ!その場で『領域』を発動させてくれ!『火の領域《fire・field》』」
「は?」
クレアが突然『領域』を発動させてユンさんを弾き飛ばした。え?それ意味あるの?ゴブリンが着地をして追撃を放ってくればさっきと同じ・・・いやユンさんの体勢が崩れているからさっきよりも状況が悪化していないか?ま、でもクレアに言われたし、『電気の領域《field》』を発動させるとしますかね
「ぐぎゃああ?」
「なるほどね」
「助かったよお前ら」
ゴブリンがユンさん目掛けて攻撃しようとしたところには、誰もいなかった。クレアがユンさんを突き飛ばしたからだけではない。後ろからの加速によって目算が狂ってしまい的外れな場所に到着してしまったからだ。僕が『領域』を発動したことによってゴブリンは自分の進む方向に新たな力が加わり加速した。それに対応できずーそもそもほぼ一直線に飛んでいたから無理だろうけどー予想よりも遠いところで着地をしてしまったのだろう。これならまだ距離がある分次の攻撃に対処できるかもしれない
「悪い、ユン、俺も盾役に参加させてもらうぜ『挑発』」
ケイさんが唱えた瞬間ゴブリンがケイさんの方向を向く。あーなんかゲームでよく聞く魔法だなぁ。対象を強制的に自分の方向に向けるってやつか?てか知れば知るほど便利な能力持ち多いよな。どうしてゴブリンの攻撃を防げなかったんだろう?僕やクレアでさえ短時間とはいえ防ぐことができていたのに。
「そりゃユンさんに突撃されたからじゃね?」
「違う違う、前提条件としてさ、ケイさんが『挑発』を使って自身にヘイトを向けてその隙に一撃ぐらいユンさんの空間魔法で削れなかったのかなって」
「あーって、え?ユンさん『空間』スキル持ち?まじかすげぇ」
「お前ら今ユンのことはともかく手伝ってくれ俺はお前らみたいに攻撃を確定で防げる魔法使えねえんだ」
確定で防げる魔法?もしかして『領域』のことかな?てかあんなの使わなくても普通に防げそうなのに・・・てか普通に僕らに声かけしてくれてるんだけど、この短期間に何があった
「これが戦場だよ、ミライ生き残るためならどんな相手にでも頼る。ここは命令してもいい場面だけど僕らにいい印象を持たせるためにあえて協力という形にしたんだ」
「へー」
なるほどね、戦場ってそんな感じなのか。また一つ知ることができたな。戦場なんて経験することそんなにないし。FPS系とかしてたら多少は違ったのかな?
「でもどうする?『領域』もまだ使えないし、僕遠距離系無理なんだけど」
「いや、ひとつ考えていたことがあるんだ。ミライ、僕の『炎の壁』は知ってるよね?」
「ああ」
「それをさ、ミライもしてみないか?地面に」
「・・・」
いや、まあわかるけどさそんなのでうまくいくのか?「とにかく挑戦してみようようは時間を稼げばいいんだ。そうすればまた『領域』が使える」悲しいけどそれもそうか
「じゃあ・・・いくよ『炎の壁』」
さて、どうなるか。ケイさんの少し手前で炎の壁を展開する。これを無視して突っ込まれたら終わりだけどな。振り払われるのは問題ない。片腕+空中という不安定な場所で次の攻撃をする準備をするには壁とケイさんの距離があまりにも近すぎるし壁がいい感じに目隠しになっていることでケイさんの攻撃が読まれにくい
「『突撃』!」
ケイさんが持っていた槍をつきさす攻撃が綺麗に決まる。できればここで足を一本切り取っておきたい。だからさっきと同じように一瞬でも足止めをしたい。麻痺という意味では電気系の魔法は有効なんだけど、普通に攻撃したんじゃ躱されてしまう。腕を失って体勢も不十分とはいえ僕の魔法ごときじゃ足りない。
足りないから、前もって設置しよう。
「いくよ!」
電撃を放つのではなく、地面に走らせる。イメージするのは領域。それも文字通りの。陣地といったほうがわかりやすいのかな?とにかくゴブリンが着地しそうなあたり一帯の地面に薄い電気の膜を張る。威力はかなり小さいけど触れれば少しだけバチッとなる。静電気みたいな感じだな。違和感をかすかに感じる程度かもしれない。でもそれだけの硬直で十分だろう。
あとは僕の魔法がきちんと発動するかだ。自分の体に電気を張り巡らせるようにあそこらへんの地面にも電気を張り巡らせようか。あーもうわからん、とにかく静電気バチバチゾーンができたらいいや「センスひどいね」集中したいからクレア黙って
「っ・・・」
もうあそこらへんに電撃を放ったほうがいい気がするけど、とにかく成功してくれ!一発勝負になるけどとにかく今は形になればいい。細かい調整はあとでするから。生き残れればの話だけど
あ、待てよ?「『放電』」両手を少し離した位置に置き手のひらを向かい合わせにする。そして電撃を放つけど両手から放たれるから真ん中で衝突する。その衝突する場所に電気を集まるようにして・・・よし!これならうまくいくな。簡易的な電気玉の完成だ。そしてこれを・・・『電気鎧・第三形態』で強化された筋肉を使ってゴブリンの予測落下地点付近に投げる。
「お、成功したな!さすがミライ」
「・・・」
こ、これまた魔力消費がえげつない。それにおそらく長くは持たない。本当に一瞬の時間だけ。どれだけ持つかわからないから失敗したらごめんなさい。
そしてやっぱり国の精鋭というべきか。僕が放った電気のゾーンにゴブリンを吹き飛ばした。その辺りしれっとフォローしてくるのさすがとしか言いようがない。予測落下地点付近とか格好いいこと言ったけど結構適当です。すみません。
「『桜嵐』」
さらに時間が少ないことも察してくれたのだろう、ツキさんの援護もすごい。ゴブリンを風で包むようにして早くゾーンに着地するように動いてくれる。
「ぐぎゃあ!」
「させるかよ『火剣乱舞』」
僕らのしかけた攻撃の意図が分かったのだろう。体をひねって脱出しようと心がけるもそれを読んでいたのかクレアが援護してくれる。みんなの手助けがあってゴブリンは僕が設置した電気ゾーンに着地する。
バチィ
そんな音がしたかと思うと、ゴブリンは一瞬だけ硬直した。だが本当に一瞬のことですぐに視線は僕を捉えている。やっぱりもっと研究が必要だな。まともに足止めもできやしない
「いや、大丈夫だ『空間切断』」
今度は膝のあたりに黒い円が現れたかと思うと、そこの空間をねじとって両足を切断した
コメント