電気使いは今日もノリで生きる
決着の行方(クレア戦)
???
ここはどこだろう・・・はい嘘です二回目なのでさすがにわかりますよ。また僕はここに寝かされているんですね。いやあさすがに無茶しすぎたか。まず左肩を確認してみる。うん、特に怪我をしているわけではないみたいだね。シェミン先輩が治してくれたのだろうか。それならもう起き上がっても大丈夫かな・・・
「体に力が入らない?」
いや待ってよ右手は動かせるんだけど、体が思う様に動かないというか足にいたてはまったく感覚がないんだけど。なんでこれどういうことだよ。あーやっぱりクレアとの戦いで無茶しすぎたのかな。アドレナリンどばどばで無理しすぎたのかもしれないな
「ミライ?」
「あ、クレア・・・まただね」
そしてまたしてもクレアと同室。ここの人たち僕らを同室にするの本当に好きだな
「そうだね」
「あ!試合。試合はどうなった?」
二人とも倒れているっていうことは少なくとも負けてはない?引き分けか?でもそうなると僕もクレアも3戦2勝1分けってことになるから同率になっちゃうんだよね。そうなると・・・うわ、一番最悪なことに両方失格ってことになってしまう展開とかあるのかな
「僕らで決めろってさ。話し合って決めてもいいし、再試合してもいいって」
「なんだよそれ」
意識を失う直前になんかそれっぽいことを聞いた気もするけど・・・改めて聞いても投げやりにもほどがあるよ。
「どうする?多分お互いに引きたくないよね?」
「そりゃあね」
少なくとも最後に僕が一撃入れたからね。くそうあと少しだけ意識を保っていられたら僕の勝ちで確定だったのに。悔しい。
「・・・途中までなら僕の勝ちだって言いたいけど最後にやられたよ。まさか戦闘中に気付かれるなんてね」
「僕がいなくても魔法を放っていたからね。あれで怪しいって思えたんだ」
「そこを突かれてしまったよ・・・戦術は僕の勝ちだけど」
「は?それは・・・うんそうだね」
戦いの組み方は悔しいけど僕の負け。最後までクレアは勝ち筋を追えていた。特に重要になってくる序盤と中盤においては僕は手のひらで踊らされてしまっていた。
「ま、でも判断力や洞察力、純粋な戦闘力では僕は負けたよ・・・はあ」
「戦闘力は互角だろ?近接は僕で遠距離はクレアに軍配があがるし」
「そうなんだけど、そうじゃなくて」
「ん?」
なにを言おうとしているのだろう。まったくわからない。ああこういうときにウェイはすぐに相手の考えていることを理解できるのかな(ウェイではなくコミュ力の高い人です)。僕はそういうの苦手だからね〜
「ミライに心情を読めってのが酷だったね」
「おいこら。バカにすんな・・・確かに人の気持ちに鈍感だけどさ」
ため息をつくな。そして哀れむような視線を僕の方に向けてくるんじゃない。虚しさしか残らないじゃないか。
「負けたよ。今回は僕の負け」
「クレア・・」
クレアは僕に向けて笑う。え?笑う?なんでだ?
「次は勝つからね?」
ああ、そういうこと。なら僕は勝者らしく振舞わないとね
「悪いけど、次も僕が勝つ」
「ふふっ。ま、そういうわけだから本戦も頑張れよ」
素直に応援してくれる。ああ、なんてよくできた友人なんだと大げさに感動してみる。ま、でもこいつがいいやつなのは間違いないよな。
あ、扉が開いた。入ってくるのはシェミンさんとサリアさん。僕らの話を聞いていたのかな・・・はい、お説教ですね。
「・・・まずは本戦出場おめでとうございます。ですが、シェミンからあなたに言いたいことがあるみたいですよ、ミライ」
「はい」
シェミン先輩が前に出てくる。はい、その泣きそうな顔だけで罪悪感が半端ないんですけど
「ミライ・・・また・・・無茶した」
「すみません」
「・・・はあ・・・まあ・・・模擬戦だし・・・決めた」
なんか不穏なんだけど、というかなんでこんな付き合いたてのカップルみたいな会話してるの?だからフラグなんてまったくたててないんだけど
「ミライ・・・優勝しなさい」
「!わかりました」
ちょっとツンデレっぽい感じになったからついついときめいちゃったじゃないですかもー。そういえばシェミン先輩って彼氏とかいるのかな?いやいやまったく狙っていませんともそうですとも。
「おし!じゃあミライの優勝祈願を祈って今日はパーティーでもすっか・・・あ、すまんなクレア」
「構いませんよ。悔いのない勝負でした・・・負けたけど清々しいです」
「そっか。お前がいいならそれでいいや。サリア!買い出しに行こうぜ」
「すみません。私は用事がありますので」
「ああ、それなら仕方がないな・・・」
グレン先輩が周りを見渡すけど周りにいるのって買い出しに向いていない(と思われる)シェミン先輩と戦いによって(物理的に)買い出しに行けそうにない僕とクレア。・・・お疲れ様
「それじゃ俺一人で行ってくるお前らはゆっくりしとけよな」
そして一人で買い出しに向かう。すこし哀愁が漂っていたのは気のせいだよね、うん。そしてこの保健室的場所に残ったのは僕クレアシェミン先輩の三人。
「ミライ・・おめでとう・・・それから・・・クレア・・・お疲れ様」
「「ありがとうございます」」
「・・・それだけ・・・じゃあ・・・あとで」
すぐに去っていくシェミン先輩。まあ人見知りみたいだしサリア先輩がいないとなかなか難しいのかもね。後輩でしかも異性さらに二人となればなかなか難しいね。僕だったら・・・うん、犯罪だねって今はそんなこと関係ないね
「はあ・・・勝てたと思ったのにな〜」
「ならもう一回するか?」
「いいよ。そんな体力ないし・・・それにお互いに全部知っている状態なら僕の方が若干相性有利みたいだしね」
「僕はいかにクレアから『炎の壁』を引き出すかのゲームになるしね」
「だから今はいいよ。お互いにもっと強くなってから」
「そうだね」
顔を見合わせて笑う。やっぱりこういう関係っていいよな。異世界に来て良かったことの一つだよ。
「さて、先輩たちは奮発して買ってきてくれそうだし、夕飯を楽しみにしよっか」
その夜に行われたちょっとしたささやかなパーティーは少人数ながらも楽しいものとなった。僕がこの世界に来て初めてとなるパーティー。おまけにそれが僕を祝うためとなれば喜ばないわけはないよね。
それに、落ち着いてクレアとの戦いを振り返ってみたら、僕はもっと強くなれることがわかった。完成するまでにまた地道な訓練が必要になるんだけど、でもきっと、身に付けることができたらきっと優勝できる。そんな気がしているんだ。
まだわからないし、今回はいなかったけど、本戦ではチート持ち、楠、天衣、青目たちとの戦いになる。初期能力では大幅に遅れを取っているし、僕が先輩たちといろいろしている間にこいつらはギルドでなんやかんや活躍してたらしいし。それにサクヤだっている。クレアと比較してクレアの方が弱いとか思わないが今回も厳しい戦いになると思う。それでも、僕は自分の目標に向けて勝たなければならないし、それにクレアとの約束という意味でも負けるわけにはいかない。気持ち新たに僕は本戦へと挑むことにした
ここはどこだろう・・・はい嘘です二回目なのでさすがにわかりますよ。また僕はここに寝かされているんですね。いやあさすがに無茶しすぎたか。まず左肩を確認してみる。うん、特に怪我をしているわけではないみたいだね。シェミン先輩が治してくれたのだろうか。それならもう起き上がっても大丈夫かな・・・
「体に力が入らない?」
いや待ってよ右手は動かせるんだけど、体が思う様に動かないというか足にいたてはまったく感覚がないんだけど。なんでこれどういうことだよ。あーやっぱりクレアとの戦いで無茶しすぎたのかな。アドレナリンどばどばで無理しすぎたのかもしれないな
「ミライ?」
「あ、クレア・・・まただね」
そしてまたしてもクレアと同室。ここの人たち僕らを同室にするの本当に好きだな
「そうだね」
「あ!試合。試合はどうなった?」
二人とも倒れているっていうことは少なくとも負けてはない?引き分けか?でもそうなると僕もクレアも3戦2勝1分けってことになるから同率になっちゃうんだよね。そうなると・・・うわ、一番最悪なことに両方失格ってことになってしまう展開とかあるのかな
「僕らで決めろってさ。話し合って決めてもいいし、再試合してもいいって」
「なんだよそれ」
意識を失う直前になんかそれっぽいことを聞いた気もするけど・・・改めて聞いても投げやりにもほどがあるよ。
「どうする?多分お互いに引きたくないよね?」
「そりゃあね」
少なくとも最後に僕が一撃入れたからね。くそうあと少しだけ意識を保っていられたら僕の勝ちで確定だったのに。悔しい。
「・・・途中までなら僕の勝ちだって言いたいけど最後にやられたよ。まさか戦闘中に気付かれるなんてね」
「僕がいなくても魔法を放っていたからね。あれで怪しいって思えたんだ」
「そこを突かれてしまったよ・・・戦術は僕の勝ちだけど」
「は?それは・・・うんそうだね」
戦いの組み方は悔しいけど僕の負け。最後までクレアは勝ち筋を追えていた。特に重要になってくる序盤と中盤においては僕は手のひらで踊らされてしまっていた。
「ま、でも判断力や洞察力、純粋な戦闘力では僕は負けたよ・・・はあ」
「戦闘力は互角だろ?近接は僕で遠距離はクレアに軍配があがるし」
「そうなんだけど、そうじゃなくて」
「ん?」
なにを言おうとしているのだろう。まったくわからない。ああこういうときにウェイはすぐに相手の考えていることを理解できるのかな(ウェイではなくコミュ力の高い人です)。僕はそういうの苦手だからね〜
「ミライに心情を読めってのが酷だったね」
「おいこら。バカにすんな・・・確かに人の気持ちに鈍感だけどさ」
ため息をつくな。そして哀れむような視線を僕の方に向けてくるんじゃない。虚しさしか残らないじゃないか。
「負けたよ。今回は僕の負け」
「クレア・・」
クレアは僕に向けて笑う。え?笑う?なんでだ?
「次は勝つからね?」
ああ、そういうこと。なら僕は勝者らしく振舞わないとね
「悪いけど、次も僕が勝つ」
「ふふっ。ま、そういうわけだから本戦も頑張れよ」
素直に応援してくれる。ああ、なんてよくできた友人なんだと大げさに感動してみる。ま、でもこいつがいいやつなのは間違いないよな。
あ、扉が開いた。入ってくるのはシェミンさんとサリアさん。僕らの話を聞いていたのかな・・・はい、お説教ですね。
「・・・まずは本戦出場おめでとうございます。ですが、シェミンからあなたに言いたいことがあるみたいですよ、ミライ」
「はい」
シェミン先輩が前に出てくる。はい、その泣きそうな顔だけで罪悪感が半端ないんですけど
「ミライ・・・また・・・無茶した」
「すみません」
「・・・はあ・・・まあ・・・模擬戦だし・・・決めた」
なんか不穏なんだけど、というかなんでこんな付き合いたてのカップルみたいな会話してるの?だからフラグなんてまったくたててないんだけど
「ミライ・・・優勝しなさい」
「!わかりました」
ちょっとツンデレっぽい感じになったからついついときめいちゃったじゃないですかもー。そういえばシェミン先輩って彼氏とかいるのかな?いやいやまったく狙っていませんともそうですとも。
「おし!じゃあミライの優勝祈願を祈って今日はパーティーでもすっか・・・あ、すまんなクレア」
「構いませんよ。悔いのない勝負でした・・・負けたけど清々しいです」
「そっか。お前がいいならそれでいいや。サリア!買い出しに行こうぜ」
「すみません。私は用事がありますので」
「ああ、それなら仕方がないな・・・」
グレン先輩が周りを見渡すけど周りにいるのって買い出しに向いていない(と思われる)シェミン先輩と戦いによって(物理的に)買い出しに行けそうにない僕とクレア。・・・お疲れ様
「それじゃ俺一人で行ってくるお前らはゆっくりしとけよな」
そして一人で買い出しに向かう。すこし哀愁が漂っていたのは気のせいだよね、うん。そしてこの保健室的場所に残ったのは僕クレアシェミン先輩の三人。
「ミライ・・おめでとう・・・それから・・・クレア・・・お疲れ様」
「「ありがとうございます」」
「・・・それだけ・・・じゃあ・・・あとで」
すぐに去っていくシェミン先輩。まあ人見知りみたいだしサリア先輩がいないとなかなか難しいのかもね。後輩でしかも異性さらに二人となればなかなか難しいね。僕だったら・・・うん、犯罪だねって今はそんなこと関係ないね
「はあ・・・勝てたと思ったのにな〜」
「ならもう一回するか?」
「いいよ。そんな体力ないし・・・それにお互いに全部知っている状態なら僕の方が若干相性有利みたいだしね」
「僕はいかにクレアから『炎の壁』を引き出すかのゲームになるしね」
「だから今はいいよ。お互いにもっと強くなってから」
「そうだね」
顔を見合わせて笑う。やっぱりこういう関係っていいよな。異世界に来て良かったことの一つだよ。
「さて、先輩たちは奮発して買ってきてくれそうだし、夕飯を楽しみにしよっか」
その夜に行われたちょっとしたささやかなパーティーは少人数ながらも楽しいものとなった。僕がこの世界に来て初めてとなるパーティー。おまけにそれが僕を祝うためとなれば喜ばないわけはないよね。
それに、落ち着いてクレアとの戦いを振り返ってみたら、僕はもっと強くなれることがわかった。完成するまでにまた地道な訓練が必要になるんだけど、でもきっと、身に付けることができたらきっと優勝できる。そんな気がしているんだ。
まだわからないし、今回はいなかったけど、本戦ではチート持ち、楠、天衣、青目たちとの戦いになる。初期能力では大幅に遅れを取っているし、僕が先輩たちといろいろしている間にこいつらはギルドでなんやかんや活躍してたらしいし。それにサクヤだっている。クレアと比較してクレアの方が弱いとか思わないが今回も厳しい戦いになると思う。それでも、僕は自分の目標に向けて勝たなければならないし、それにクレアとの約束という意味でも負けるわけにはいかない。気持ち新たに僕は本戦へと挑むことにした
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