金属魔法の使い方
その笑顔は誰よりも綺麗だった。
うーん。
「ヤバイな。」
「ヤバイわね。」
ユウトは今はリンに背負われながら雪崩れに巻き込まれないように山を降る。
「あと少しで逃げ切れる!。」
「残念だけど、雪がもう残ってなくて滑れないわ。」
え?。
雪がだんだん溶けてきて砂利道になっていく。
リンはそのまま足が突っかかってユウトが投げ飛ばされてしまった。
ユウトが三、四バウンドして飛んで行ったのに対してリンは見事に着地した。
「くそぉ、なんでお前は日本語で鉄男みたいにかっこよく着地してんだ!。」
「ツンツン。」
「痛い痛い!、脇腹怪我してんだから突くな!。」
「あなたが怪我してるから…………。」
「怪我してるからツンツンしないんだよね!?。」
取り敢えず俺が投げ飛ばされたが無事村の前まで来れたから結果オーライと言うわけだ。
ユウトはまたリンに背負われて村に入る。
そこにはミリンと村の住人が集まっていた。
「あれ?、ユウトさんとリンさん?、一日で帰ってくるなんてどうした……………て、ユウトさん怪我しているじゃないですか!。」
ミリンは村の人たちを呼んでリンからユウトを渡してもらい担いで医療所まではこんだ。
ユウトは医者に診てもらった結果、左脇腹にかすり傷、あとは魔力切れで動けなくなっているだけらしい。
「魔力切れは今日寝ていれば明日には動けるようになるだろう、脇腹には傷薬を塗ってガーゼと包帯を巻いてある、毎日ちゃんと帰るように。」
はーい、と返事をするユウト、流石に今日は動ける気力はない。
諦めて寝ようとするとベッドのカーテンが開かれる。
リンだ。
「あの………元気?。」
「メンタルは元気だがフィジカルはダメみたい。」
「ああ、そう。」
そう言ってリンは近くに置いてある椅子に腰掛ける。
「あの………えっと……………。」
リンは髪をかき分けて言葉を探す。
「なんだよ、なんか言いたいことでもあるのか?。」
「実は………あの話はウソなの。」
「なんの?。」
「……………プチキュア。」
「ああ、そのことね。」
でしょうね。
「あのリンが血迷ったりしない限り変態集団の仲間入りとか冗談じゃないしな。」
「実は話の続きがあって………。」
リンは話始めた、生まれたところから村を焼かれたこと、研究者と協力してギルドの検定に受けたこと、そして裏切られたこと。
「えっぐ、ぇっぐ、そんなことが、あったなんて………………。」
「え!?、そんなに泣くような話だった!?。」
ユウトはリンからティッシュをもらい、鼻を啜ると、ある疑問を持った。
「でも、なんで俺に本当のことを教えてくれたんだ、別に教えなくてもメリットはないだろう?。」
するとリンは顔を逸らして赤くしてしまう。
「だって、と、と…友達になるには秘密は打ち明けたほうがいいって本に書いてあったから………。」
リンはユウトの顔を伺う。
その先にはユウトの少し驚いた表情が顔に出ていたが、すぐににっこり笑う。
「じゃあ俺も秘密って言うほど秘密じゃないけど。」
ユウトはあっちの世界からこの世界へ異世界転移してきたこと、それからの帝国まできた話をした。
「え、じゃああなたはその異世界転移?、がおきてこっちの世界に来たらしいのね?。」
「ああ。」
「でも、本で読んだことあるけど異世界転移って十分な魔法陣、媒介、時間を使って異世界から呼び出すって書いてあったけど、成功した例は本には載っていなかったのよ。」
あらびっくり。
「じゃあお姉ちゃんとか、王様が軽く流してたけど俺ってすごく重要な存在なんじゃないか?。」
「かもしれないわね。」
マジか。
「ま、考えていても仕方ないよね、取り敢えず話を戻すけど改めて、友達としてヨロシクな!。」
ユウトは手を差し出す。
「ふふ、ええ。」
そう言ってリンがその手を握り返す。
その時のリンの顔はユウトが見てきた誰よりもいつよりもいい笑顔をしていた。
翌日。
「ふあぁ〜、ウグッ!!。」
ユウトは朝目覚めると太陽に向かって背を伸ばす癖がある。
昨日の脇腹の傷が響いてすぐに縮こまってしまった。
結局俺とリンはあのあと少し話して暗くなる前にリンを帰らせた。
「あら、もう起きたの?。」
「ああ、おはよう。」
ユウトは魔力回復剤を飲んで今は脇腹以外は全開した。
「もう立てるかい?。」
カーテンが開かれると医者のおじさんが顔を出す。
「はい、ご迷惑をおかけ致しました。」
「いやいや、これが俺たち医者の本望だからな。」
と言って笑ってくれる。
ユウトとリンはミリンの宿屋に荷物を取りに行った。
「あら、もう元気になったの?、無事で何よりだわ!。」
「元気になってよかったです。」
「ありがとうございます。」
ユウトとリンは朝ごはんをご馳走してもらった。
食べているとミリンが一緒のテーブルに座る。
「いつここを出るんですか?。」
「んー、今日か明日には出ないとな。」
「そうね。」
「あ、その前に当主さんに報告しに行かないとな。」
「確かに、村の近くであんなことがあったのだもの、流石に言いにいかないといけないわね。」
朝ごはんを食べたのち荷物をまとめてセリーヌ邸へ向かった。
「ヤバイな。」
「ヤバイわね。」
ユウトは今はリンに背負われながら雪崩れに巻き込まれないように山を降る。
「あと少しで逃げ切れる!。」
「残念だけど、雪がもう残ってなくて滑れないわ。」
え?。
雪がだんだん溶けてきて砂利道になっていく。
リンはそのまま足が突っかかってユウトが投げ飛ばされてしまった。
ユウトが三、四バウンドして飛んで行ったのに対してリンは見事に着地した。
「くそぉ、なんでお前は日本語で鉄男みたいにかっこよく着地してんだ!。」
「ツンツン。」
「痛い痛い!、脇腹怪我してんだから突くな!。」
「あなたが怪我してるから…………。」
「怪我してるからツンツンしないんだよね!?。」
取り敢えず俺が投げ飛ばされたが無事村の前まで来れたから結果オーライと言うわけだ。
ユウトはまたリンに背負われて村に入る。
そこにはミリンと村の住人が集まっていた。
「あれ?、ユウトさんとリンさん?、一日で帰ってくるなんてどうした……………て、ユウトさん怪我しているじゃないですか!。」
ミリンは村の人たちを呼んでリンからユウトを渡してもらい担いで医療所まではこんだ。
ユウトは医者に診てもらった結果、左脇腹にかすり傷、あとは魔力切れで動けなくなっているだけらしい。
「魔力切れは今日寝ていれば明日には動けるようになるだろう、脇腹には傷薬を塗ってガーゼと包帯を巻いてある、毎日ちゃんと帰るように。」
はーい、と返事をするユウト、流石に今日は動ける気力はない。
諦めて寝ようとするとベッドのカーテンが開かれる。
リンだ。
「あの………元気?。」
「メンタルは元気だがフィジカルはダメみたい。」
「ああ、そう。」
そう言ってリンは近くに置いてある椅子に腰掛ける。
「あの………えっと……………。」
リンは髪をかき分けて言葉を探す。
「なんだよ、なんか言いたいことでもあるのか?。」
「実は………あの話はウソなの。」
「なんの?。」
「……………プチキュア。」
「ああ、そのことね。」
でしょうね。
「あのリンが血迷ったりしない限り変態集団の仲間入りとか冗談じゃないしな。」
「実は話の続きがあって………。」
リンは話始めた、生まれたところから村を焼かれたこと、研究者と協力してギルドの検定に受けたこと、そして裏切られたこと。
「えっぐ、ぇっぐ、そんなことが、あったなんて………………。」
「え!?、そんなに泣くような話だった!?。」
ユウトはリンからティッシュをもらい、鼻を啜ると、ある疑問を持った。
「でも、なんで俺に本当のことを教えてくれたんだ、別に教えなくてもメリットはないだろう?。」
するとリンは顔を逸らして赤くしてしまう。
「だって、と、と…友達になるには秘密は打ち明けたほうがいいって本に書いてあったから………。」
リンはユウトの顔を伺う。
その先にはユウトの少し驚いた表情が顔に出ていたが、すぐににっこり笑う。
「じゃあ俺も秘密って言うほど秘密じゃないけど。」
ユウトはあっちの世界からこの世界へ異世界転移してきたこと、それからの帝国まできた話をした。
「え、じゃああなたはその異世界転移?、がおきてこっちの世界に来たらしいのね?。」
「ああ。」
「でも、本で読んだことあるけど異世界転移って十分な魔法陣、媒介、時間を使って異世界から呼び出すって書いてあったけど、成功した例は本には載っていなかったのよ。」
あらびっくり。
「じゃあお姉ちゃんとか、王様が軽く流してたけど俺ってすごく重要な存在なんじゃないか?。」
「かもしれないわね。」
マジか。
「ま、考えていても仕方ないよね、取り敢えず話を戻すけど改めて、友達としてヨロシクな!。」
ユウトは手を差し出す。
「ふふ、ええ。」
そう言ってリンがその手を握り返す。
その時のリンの顔はユウトが見てきた誰よりもいつよりもいい笑顔をしていた。
翌日。
「ふあぁ〜、ウグッ!!。」
ユウトは朝目覚めると太陽に向かって背を伸ばす癖がある。
昨日の脇腹の傷が響いてすぐに縮こまってしまった。
結局俺とリンはあのあと少し話して暗くなる前にリンを帰らせた。
「あら、もう起きたの?。」
「ああ、おはよう。」
ユウトは魔力回復剤を飲んで今は脇腹以外は全開した。
「もう立てるかい?。」
カーテンが開かれると医者のおじさんが顔を出す。
「はい、ご迷惑をおかけ致しました。」
「いやいや、これが俺たち医者の本望だからな。」
と言って笑ってくれる。
ユウトとリンはミリンの宿屋に荷物を取りに行った。
「あら、もう元気になったの?、無事で何よりだわ!。」
「元気になってよかったです。」
「ありがとうございます。」
ユウトとリンは朝ごはんをご馳走してもらった。
食べているとミリンが一緒のテーブルに座る。
「いつここを出るんですか?。」
「んー、今日か明日には出ないとな。」
「そうね。」
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