金属魔法の使い方

バリウム

飲み放題。

「ひぃ!!、まさかあんたはMr.G!。」

「ああ、そうだ俺がMr.Gだ、それでさっきの問いにお前たちは答えてくれるんだよな?。」

「んぁ?、てめー誰だよ、離せよ!。」

「さっき言っただろ、で、もう一度言う、問いにお前たちは答えてくれるんだよな?。」

「さ、さっきあいつが股間を....。」
「はなぁせっていってんだよぉぉ!!。」

片方が説明してる途中でもう片方が持っているナイフをMr.Gに刺そうとする。

その瞬間、Mr.Gはまるで服に付いたゴミを取るかの勢いで男二人を振ったのだ。

3秒くらい振り続けるとナイフ二本ががリンの近くに落っこちる。

「俺がこう言うことで聞くのは2回までって決めてるんだ、それ以前に犯すって言ってる時点でお前たちはお巡りさんのお世話になることは確定なんだけどな。」

「受付のねーちゃん、監獄ってどの方向だったっけ?。」

「あっちです!。」

そう言って街についた時に海と崖が見えた方向を指差す。

「あんがとな。」

と、言った後にギルドを少し出るとギルドで飲んでいた冒険者たちが一気に盛り上がり、窓や扉から顔を出し始める。

何が起こるのかとリンと研究者も窓から覗くと、Mr.Gは男二人の首根っこを右手に一緒に持ち、助走をつけた後思いっきり投げた。

目にも留まらぬ速さで受付のお姉さんが指差した監獄の方へ見事斜め45度の角度で飛んでいった。

リンもソニックインパクトで一度あの角度で飛んでみたがあの速度は出なかった。

そう思っているともう飲み直しているみんなの前でバンッ!!と扉を開けて受付に金貨約100枚置いて

「迷惑かけたなぁ!!、これは詫びだ!思う存分飲めゃあ!!。」

Mr.Gがそう言った瞬間冒険者たちが一斉に湧き上がる。

その中、リンが突っ立っているとMr.G前に来て腰を落とし、リンよりも視線を低くしてこう言った。

「すまなかったな嬢ちゃん、怖い想いをしたかも知れないがこの街を嫌いにならないでくれ、今日は思う存分飲んでくれ。」

そう言ってMr.Gは出て行ってしまった。

不思議で豪快、まるで嵐のような人だった。

二人も他の冒険者と混じって飲むことにした。

リンはまだ13を超えたばかりなので弱めのアルコール濃度の果汁酒を飲んでいると、受付のお姉さんがリンを呼び出した。

「リン・メイユイさん明日また来てください、明日は冒険者のランク付けをします!。」

「ランク付け?。」

首を傾げるリンに研究者が説明する。

「今日は登録しただけであってクエストは受けれるわけではないんだ、個々の冒険者にランクをつけることによってその冒険者にあったクエストを受注、提案ができる、そうしないと僕みたいな貧弱なのが龍退治なんてできるわけないでしょ?。」

「ランクは下からE、D、C、B、A、S、SSと分かれています、ランク付けしていただけるのはAからSSの方々です!。」

最後は受付のお姉さんが締めてくれた。

「へぇー、あっそうだ、素材はまだ売れないの?。」

「素材ならお預かりして換金は今からでもできますよ!。」

「じゃあお願いします。」

そう言ってリンはリュックごとお姉さんに渡す。

「これで全部ですか?、じゃあお預からせていただきます!、またお呼びしますので少しお待ちください。」

数時間後、ギルドを出て宿屋に向かう。

「以外にお金になったわね。」

リュックの中身を全部合わせて金貨30枚であった。

「そうだね。」

「研究者はMr.Gについて何か知らない?。」

「そうだなぁ、二つ名が〈現代の冒険者〉って言われているってことくらいしか知らないかな、あとこの街の土地の持ち主ってことくらいかな。」

「へぇーつまり坊っちゃんてことね。」

でも男二人を凄い勢いで飛ばしたと言うことはただの坊っちゃんではないと言うことだ。

少し考えた後リンがずっと思っていたことを聞く。

「ねぇ、話が変わるけど....研究者は大人になるまで一緒にいてくれる?。」

「ん、ああ、大人になるまでは一緒にいられるよ、暇だし。」

研究者は即答した。

「そ、じゃあ早く寝ましょ、明日早いし。」

そう言ってスキップで宿に向かうリン、それを追いかける研究者、その時言った言葉をリンは後悔することになる。

次の日。

マーケットで十字の槍を買い、装備もキチッと揃えて、弾倉もしっかり補充した。

ギルドに入ると、昨日のお姉さんが声をかけてきた。

「お待ちしておりました!、会場はここから少し歩いた広場でやります!。」

そう言ってリンを案内する。

「頑張ってねリンさん。」

「任せておきなさい。」

ハイタッチをすると研究者は途中で別れて観客席の方へ向かう。

広場に着くとかなりの観客の中、真ん中にポツンと一人仁王立ちで立っている人がいる。

近づくとそこには

「よう昨日の嬢ちゃん、昨日は昨日、今は今だ、容赦はしないぜ?。」

Mr.Gが立っていた。

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