魔力ゼロの真の勇者

Nero

22話 初めてのクエスト

俺たちは朝食を食べた後、クエストを達成すべく、魔物の森に出発し、たった今ハイウルフを討伐したところだ。…討伐したところなんだが、、


10分前


「ハイウルフ討伐かー、今気づいたけど、ハイウルフ10頭倒した所でそんなレベル上がんないんだよなあ。」


「つばさはいいじゃん。レベル上がるんだから。私たちはLv99でMAXだからもう上がんないよ。」


「…でも戦い方とか学べば…」


「そうですね、レベルが上がらない分、戦術を磨いて強くなりましょう。」


その時だった、前方から気配を感じた。


「しっ、前にいる。10、20、30か…少し多いな。」
「レイ、頼めるか?」


「…分かった」
「…炎魔法:インフェルノ…」


─ん?インフェルノ?なんかやばそうなやつじゃ…


「ちょ、レイ!その魔法は!」


やはりヤバい魔法なのか、エリが止めに入ったが遅かった。


レイが魔法を唱えると、ニーズヘッグの時程ではないが、灼熱の炎がハイウルフ達を一瞬にして焼き殺した。また地面が抉れ、周りの木々達も無くなった。


「あーあ…」


「……」


エリは言わんこっちゃないと言わんばかりに、、、そしてサリエルも驚き、固まっていた。


俺も驚いていた。


─やっぱりか…


クエストは10頭討伐で達成だったが、レイの魔法の威力が高すぎて、30頭程焼き殺してしまった。


そして今に至る。


…まあ、どの道全て倒す予定ではあったが、一撃で倒してしまってはつまらないよな、、それに、、


「…レイ、その魔法上級魔法じゃないのか?」


「…え…まあそうだけど、」


「やっぱりか。レイ、相手はBランクの魔物だけどな、上級魔法はやりすぎだ。まあ確かに場合によっちゃ上級魔法を使う時もあるかもしれない、、けどな、お前は神級精霊なんだ。いくら隠蔽して力を抑えてるからって中級魔法くらいで倒せたんだ。こんな街から近い場所でそんな技打ったら大事になりかねないんだぞ。だからエリも止めようとしたんじゃないのか?」


エリが「うんうん」と頷く。


魔法はほんとに凄い力だが、魔法にもランク、つまり種類がある。


まず、1番ランクが高いのが、超級魔法。でもこれを使える人間は世界の中でも指で数えられるくらいだ。
次にさっきレイが使ったインフェルノなどの上級魔法。これは優秀な魔導士、冒険者なら扱える。
そして中級魔法。まあ上級魔法と比べると効果、威力は半分程度になるが戦闘でも使える魔法だ。
1番ランクが低いのが、初級魔法。これはあれだな、中級魔法から上が戦闘用魔法だとしたら、初級魔法は生活用魔法と言うのか。…とにかく、世界人口の約9割が使えるらしい。(siro情報だ)


そして、例外。神が扱える神級魔法。siroによると、この魔法は神以外には絶対に扱えないらしい。
siroが言うんだから間違いない。まあ、俺もいつか使える日が来るかもしれない。頭に置いとこう。


「……ごめんなさい…」


レイはつばさに注意され相当落ち込んだのか目には涙で潤っていた。


それに気づいたエリはボソッと


「ちょっと、つばさ!」


「あ、ごめん、ちょっと言い過ぎた…ちゃんと説明してから指示すべきだったな…ごめんな。」


「ホントですよ、つばさ。」


「まあ、ほら、レイのおかげでハイウルフ討伐出来たしな。ほら、素材取りいこうぜ。」


「…うん」


─ホッ。


レイが元気になったのを見てホッと安心するつばさであった。


「けど、これからは気をつけてくれよ?」


「…うん」


「エリとサリエルもな」


2人とも頷く。


「よし、えっと、、ハイウルフの討伐証明部位は…」


魔物の討伐を証明する際には、魔物(モンスター)によって異なるが、討伐を証明するための魔物の体の1部分、つまり討伐証明部位を取らなくてはならないのだ。


『ハイウルフですと、〈ハイウルフの鋭牙〉ですよ。つばさ様』


「お、siroか。牙ね。さんきゅーな。」


「じゃあ、俺のアイテムボックスで持ち帰るからみんな、ハイウルフの牙を取ってくれ。ハイウルフの牙は凄く鋭いから気をつけろよー」


「分かったわ」


「…ん」


「了解です」





翼は牙を集めている最中、ふと少し焦げ臭い匂いを感じた。


「なぁ、なんか焦げ臭くないか?」


「んー、確かに少し臭うけどレイのインフェルノの炎で焼けたからでしょ」


「そうか、」


「そうですね、ではまた魔物を討伐しますか?」


「そうだな、けど今は街に帰ろう。」


「…レイも疲れたー」


「ああ、お疲れ様」


そして4人は森を後にした。








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