魔力ゼロの真の勇者
17話 宿屋にて4
※読んで頂く前に
この話は『魔王紹介』とは関係ありません。あの話はあくまで、視聴者さんの皆様に紹介させて頂いたものです。ご了承ください。
「やぁ、翼くん。」
「エル?!…じゃあ、ここは神界か」
翼はエルに呼ばれて、神界に来ていた。 
「うん、そうだね。」
「なんで俺を呼んだんだ?まあ、今の状況的に良かったけど」
「ほんとに?翼くん結構楽しそうだったけど笑。」
「楽しいと言うか寝れなかったからな。」
「そうだね。」
エルは真剣な顔つきになった。
「単刀直入に言うよ。実は魔王が目覚めそうなんだ。」
「魔王が…!ついにか、」
「うん、だからいつでも戦えるようにしといて欲しい。」
「分かった。…ちなみに魔王達ってどんなのがいるんだ?」
「あー、そうだね。まずは魔王達を軽く紹介するよ。」
「ああ、助かる。」
その後……
「まあ、こんなもんかな。」
「…エル、1ついいか?」
「んー、どうしたの?」
「エリとレイも剣として使うとすると、実質俺とサリエルでこの人数を倒すのか?言っちゃ悪いが無謀だぞ。」
特にこの双魔剣のフラガボルグ、こいつは格別に強い、気がする。
「あー、言うの忘れてた笑。魔王は7人とも別々の時間、場所で、つまり1人ずつ封印が解けるようになってるんだ。だから1人ずつ倒せるよ。まあ別に仲間は増やしてもいいと思うけど」
「…お前それ先に言うやつだ…まあ安心したけど。んで、その場所は?」
「ほら、この大陸には魔族の国、魔国があるだろ?そこに国が8個あり、それぞれの国を治めているのが魔王達なんだ。魔王はそれぞれそこに封印されてるんだ。魔王は人間領に近い国から封印が解けていく。」
「それも知らなかったぞ…でも国が1個余るけど、もう1つの国には邪神か?」
「その通り、邪神は魔族領の1番端の国に封印されている。」
「ちなみに人間領の1番近くに封印されてる魔王が復讐のレヴェンだ。」
「復讐、6位か…」
「6位と言っても油断はダメだよ。魔王相手に油断したら死ぬよ。」
「そ、そうだな。」
翼はエルの圧と真剣さを感じ、それ以上言えなかった。
「まあ、呼んだのはそういう事だよ。」
「なるほどな、まあ頭に入れておく。」
「うん、じゃあよろしくね翼くん。」
「ああ、またな。」
その会話が終わると、翼はベッドの上に戻ってきた。
─あ、しまった。邪神倒したら俺はどうなるのか聞くの忘れた…!
まあ今度でいいか…
それより、魔王か…勝てるのか?
…いや、みんなで頑張ればやれるはず…!
そんな事を考えていて気づかなかったが、ふと右手に温もりを感じた。
─なんだ、温かいな…
そう思い、見ると
レイの左手と俺の右手が繋がれていた。
─…な、なんでだぁぁーー! 
心拍数が上がる。
俺は繋いでないぞ…もしかしてレイがか?
…いやいや、ありえないか。
翼はレイと手を繋いだまま、色々考えて、結局一睡も出来ずに朝を迎えたのであった。
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