魔力ゼロの真の勇者

Nero

13話 レイの恋

翼達は、気絶したカッスー達を連れて冒険者ギルドに来ていた。獣人の少女も連れてきた。


「失礼しますね」


翼達がギルドに入るとギルド内にいた人達が静まりかえった。


そしてざわつき始めた。


「おいおい、あの気絶して引きづられてるヤツらってカッスー達だよな?」


「ああ、…なんであいつがアイツらを…」


「それに獣人の少女もいるぞ…」


そんな会話が聞こえてきた。


すると、数人の受付嬢が俺たちに寄ってきた。


「あ、あの、これはどういう事なんでしょうか…」


困惑していた受付嬢がそう聞いてきた。


「俺達は商店街に行きました。そしたら、裏路地でこの少女がそこのカッスー達に襲われていたんですよ。それを助けたって言うわけです。」


「カッスーさん達が…すみません、もう少し詳しく教えて貰えますか?」


「もちろんいいですよ」


そして翼はあの出来事を受付嬢達に話した。




「そんなことが…」


「はい、街を守る立場の冒険者でありながら恥ずかしいですね。」


「それは…すみませんでした…!カッスーさん達のギルドカードは剥奪しておきます。」


「それは助かりますけど、そんなことしてもいいんですか?」


「はい、この位のペナルティは課さないと私のプライドが許しませんよ。」


「そうですか、ではこいつら預けますのでよろしくお願いします。俺達はこれで失礼しますね。」


「分かりました。またいつでも来てくださいね。」


翼達は軽くお辞儀をし、ギルドを後にした。


出ていく時に周りの目を感じたが、まあ気にする事もないだろう。


「はぁ、疲れた。」


「お疲れ〜翼。」


「…翼…あいつらと相手する時…カッコよかった」


「お疲れ様でした。」


そんな事を話していると


「あ、あの!私はシャルと言います。さっきは助けてくれてありがとうございました!」


少女がお礼を言ってきた。意外と丁寧な口調でびっくりした。


いや、普通なのかな?


「俺は葉坂翼だ。んでこっちにいる人達が、左からエリ、レイ、サエルだ。」


「エリよ。よろしくねシャルちゃん♪」


「…レイ…よろしくシャル…」


「サエルです。シャル、もう大丈夫ですか?」


「はい!もう大丈夫ですよ。ありがとうございます。」


「シャル、」


「翼さん、なんですか?」


「お前おつかいがあるんじゃないのか?」


翼は、シャルがカッスー達に絡まれてる時、おつかいがなんとかって言っていたのを覚えていた。


「あ、そうでした!忘れてたぁ、」


「良かったら一緒行くか?」


「ぜひ行きたいです!」


「そうか、…んでどこ行くんだ?」


「えっと、野菜とかお肉とか、色々あります。」


「大変なんだな。」


「よし、じゃあ野菜から行くか。」


「はい!」


2人がそんな会話をしながら歩いてるのを、後ろから見ていた3人は


「あの2人仲良いね〜。」


「…羨ましい…」


——前から思っていたけど、レイって翼のこと好きなのかな…


エリとレイの会話を聞き、サリエルは1人そんな事を考えていた。


あ!そういえば、この2人って心読めるんだった……!

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コメント

  • ノベルバユーザー349585

    カッスーついにやらかすwww

    1
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