《完結》異世界最強の魔神が見えるのはオレだけのようなので、Fランク冒険者だけど魔神のチカラを借りて無双します。

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第33話「帝都を覆う瘴気」

 帝都にはいくつか入口がある。どこの入口も城門棟になっているのだが、中に入るのを思わず躊躇った。城門棟の前で足を止めた。



「うっ……」
「どうかしたか?」
 と、ヴィルザが胡乱な様子で尋ねてきた。



「あれが見えないのか?」



「別に、いたってふつうの帝都ではないか。まぁ、人が倒れているようではあるがな」



 たしかに倒れている。
 原因はハッキリしている。



 ケネスの目には、瘴気とでも言うべきケムリが見えていた。紫色のモヤッとしたものが、漂っている。



 そのことをヴィルザに説明した。ヴィルザに見えていないということは、《可視化》によって見えているということだ。最近は意図的にスキルを発動していなくとも、妙なものを見ることが多い。もしかすると熟練度が上がっているのかもしれない。



 今度、機会があれば女性の下着を覗いてみようかと下卑たことを思った。もしかすると、内側まで見通せるようになっているかもしれない。



「帝都内にいる人物が倒れているのは、その瘴気とやらのせいであろうな。城門棟から瘴気が出て来ないということは、魔法によるものか、あるいは呪術によるものか」



 そう言えば、あのゲヘナという王国魔術師は、呪い師という異名を持っているとか言っていた。




 転移術式を使っていたことからも、呪術が得意なのだとわかる。



「これじゃあ、帝都に入れないよ」
 ガル、マスク、テイラの3人が無事かどうか心配だ。



「なに、何も心配はあるまい。魔法陣を展開しておけ、土系最上位魔法の《魔力防壁》を張ってやろう」



「それで、ホントウに大丈夫なのか?」



 尋ねると、ヴィルザは口をとがらせた。



「私のチカラを疑うなんて、ここ数千年生きてきてコゾウがはじめてだ」



「いや、別に疑ってるわけではないけども」



 さすがにこの紫色の瘴気の中に足を踏み入れるのは、勇気がいる。おそるおそる城門棟をくぐった。

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