幻想自衛隊 ~我々は何を守るべきか~
第20話 人里襲撃ヲ受ク
2023年8月30日am10:10 人里への道中 (木島三尉視点)
「海外派遣の少ない東北方面隊の俺達がよりによってこんな目に合わなきゃいけないのかなぁ」
日本と違い幻想郷の道路事情は悪いようで舗装されていない砂利道が殆どである。今乗っている軽装甲高機動車も一応軍用車両だから不整地走破性も考慮されて設計されているが、こうも長時間振動に晒され続けると流石に嫌になってくる。
助手席に座っているだけの俺でさえそうなのだからハンドルを握る山本一曹のストレスもよくわかる。
「まぁわかるよ。普段の大きな演習は関東以南の部隊が軒並み持って行っちまうし、ようやくそこそこ規模のデカい海外での演習に参加できると思ったらばコレだもんなぁ。西方重視も考えものだよ」
米ソ対立により世界的に緊張状態が続いた冷戦時代。
俺達、東北方面隊は北海道へ侵攻してくるソ連軍を迎撃する北部方面隊の補強戦力として重要視されていたがソ連崩壊により冷戦が終結するとテロリズムや北朝鮮・中国の脅威が叫ばれ、それまで軽視されていた南西地域の防衛力が優先的に強化されていった。ソ連という強大な仮想敵を失った東北方面隊はその存在意義を失い装備の更新なども他の方面隊に比べて遅れていた。
それらの時代的背景もあり昨今の日米合同演習に参加する部隊はもっぱら関東以南の方面隊が占めている。時たま東北方面隊や北部方面隊が海外での演習に派遣されることもあるが、国内一の機甲戦力を保有する北部方面隊のほうが優先的に参加する為、ここでも東北方面隊は後回しの憂き目にあっていたのだ。
にも関わらずやっとのことで与えられたこの演習にすらたどり着くこともできず、挙句の果て幻想郷に転移してしまうなど踏んだり蹴ったりである。その点を鑑みれば山本のボヤキは当然かもしれない。
だが、俺はもっとかわいそうな部隊が参加していたのを知っている。
「だがまぁ演習部隊の中にはもっと運が悪い部隊がいてだな…」
「そんな奴ら居ましたか?」
不思議そうな顔で首を傾げる部下たちの横で高橋三佐が得意げに語り出した
「一番災難なのは横須賀音楽隊の連中ですよ」
「高橋三佐正解で~す」
「何でまた音楽隊なんかが乗ってるんですか?」
この場で唯一、海自の白い制服を着ている高橋三佐に部下達の視線が集まる。
「海幕からの命令で日米友好ならびに経験向上のために現地の音楽隊とハワイで一曲奏でてこいと言われたらしいですがこのザマではね…おまけに今年は3年に一度の観艦式の年でしょ?相当練習していたみたいで日本に戻るめどが立たないと聞いた時には皆揃って意気消沈してましたよ」
冗談めかして語られた三佐の説明に…しかし、笑う者は一人もいなかった。理由は明白で帰ることが出来ないのは横須賀音楽隊だけでなく自分達も同じだからだ。
暫しの沈黙の後、松本二曹が口を開いた
「高橋三佐、質問しても良いですか」
「私が答えられそうな質問なら良いですよ」
「俺達は、この世界でいったい何を守れば良いのでしょうか?俺達の存在意義は何なんでしょうか?」
難しい質問だった
自衛隊は国家国民の生命財産を守るために存在する組織だ。
だが、幻想郷には守るべき国民も国益も存在しやしない。それがどうしたと思うかもしれないがこの事は武器を扱うことを仕事にする俺達にとって大きな影響を及ぼすものだ。
ベトナム戦争では共産主義の拡散を防ぐという理由で出兵した米軍が国民の理解を得ることが出来ず内外から強い批判を受けて多くの兵士が心的外傷後ストレス障害を負った例もある
武器とは使われるものだけでなく使うものにも大きな影響を与える危険なものだ。
しかし、その武器で人を守ることもできる
だからこそ俺達は守るために必要とあらば武器を使うことができるのだ。
スコープ越しに敵兵士を捉え相手の顔を見ながら引き金を引くのが仕事である狙撃手の松本は引き金を引く意味を知っておきたかったのだろう。
たっぷり10秒ほど開けて三佐は回答した
「そうですね…私は艦と乗員の命を優先して守っていこうと思います。長期間航海に出ることが任務の我々海自にとって艦や乗組員は家や家族と変わりありません。それに自衛官も我々が守護すべき国民の一員ですから」
「成る程…やっぱり我々の安全を優先するべきなんですかね。木島三尉はどう思いますか?」
実のところ俺も結論に達していない
特戦群時代は命令を忠実に遂行することしか考えていなかったが一般隊員はそれでは納得しないだろう
「俺はこれでも小隊長だからな。自分の部下を守ることが最優先だと考えている。まぁ仕事をする理由なんて人それぞれだし正解なんてないさ」
「そうですか…改めて考えると自衛隊って難しい仕事なんですね」
平和を守る仕事
地本の広報官はよくこの言葉を口にするが考えてみれば確かに難しい仕事だ。戦争だけは起きてほしくないが平和を創る過程は明確に記されているわけではない。正解なんてものは無いのだ
「あれ…三尉、前方に人がいます。それも道のど真ん中に。回避しますか?」
車体上部から身を乗り出して警戒にあたっていた佐藤一曹が知らせてくる
「いや、回避はマズい。車両の存在自体が怪しいこの世界では相手が不意に飛び出してくる可能性も捨てきれない。停止したうえで警告しよう。高橋三佐、WAPCに状況を伝えてください。松本は俺と来い。確認に行く」
「了解しました」
間もなく後方から追従する指揮官車もこれを容認し車列は停止した。その際周辺への警戒を厳にするよう命令する。これが罠だった場合、停止した車両への攻撃は容易になってしまうからである。
それに逆行する命令だが下車する際に相手に銃口を向けないよう部下に指示を出す。銃口を向けると相手が委縮してしまい自衛隊のイメージも悪化してしまう
これも自衛隊がイラクなどの海外派遣で培った経験の一つだ
「向こうから近づいてきます。見たところ男性のようですが…」
「この世界にも男性がいたのか。てっきり女性しか居ないものだと思ってたよ」
「それでどうしますか?」
俺の冗談をすらりと受け流し次の対応の指示を乞うてくるコイツはクソ真面目なのか何なのか…
「そうだな、俺が対応する。援護しろ」
「了解」
警戒しながら近づくと向こうの方から慌てたように駆け寄ってきた
「すみません。あなた方は新聞に載ってた外来人の方々ですか?」
話しかけてきたと言うことは人間爆弾の類ではないらしい。だが、相手の表情を見るに通りすがりの通行人というわけでもなさそうだ。
「そうですが…どうかしましたか?」
「良かった!助けてください。里で暴動が起きているんです」
暴動?
思いのほか不穏な単語が出てきたことで緊張が高まるのがわかる
「何があったんです?というより里には警察のような自治組織は無いのですか?」
「自警団はありますが相手が銃を持っているのでなすすべがなく、頼りの慧音けいね先生も里にいないので我々ではどうしようもできないのです」
「銃ですか?この世界にも銃が?」
「はい、害獣駆除には最も効果的な道具ですから…」
「なぜ私たちに救援を求めたのです?霊夢さん辺りの方が良いのでは?」
銃という単語に嫌な予感を覚えつつも警察の代わりになりそうな仕事をしている少女の名を挙げてみる
「博麗神社にも使いを出していますが皆さんの方が里に近いのです。あなた方は紅魔館の吸血鬼と対等に戦ったと伺っています。里を救えるのは現時点ではあなた方しかいないのです」
我々が向かうべき地点での暴動。
会談が開催できる状態なのかどうかも含めて暴動の規模や状況などを事前に偵察する必要があるように思えた。
「わかった。あんたは車両に乗って道案内。これでいいですか?」
「感謝いたします」
「お任せください。どうせ目的地は一緒ですから」
2023年8月30日am10:25 人里正門前 (木島三尉視点)
「着いたな。お前らいくぞ」
状況が不明瞭であるため目立つ車両を降り徒歩で偵察を行うことにする。
部下達に防弾チョッキと小銃の点検をするよう指示を出す。ただし、小銃などは暴徒鎮圧には不向きであるから、使えるものを探して軽装甲機動車の中を漁ったところ駆け付け警護訓練で使用したライオットシールドが見つかった。
これも引っ張り出して機関銃の代わりとして佐藤一曹に預ける。どの道、暴徒相手に機関銃などオーバーキルであるから使えないし本人も重い機関銃から解放されて満足しているようだ。
「木島三尉、武器使用基準に関してはどうなりますか?」
あらかたの準備が終ったところで松本二曹が質問してくる。今回彼に与えられた装備は変わらず狙撃銃であるから射撃の可否を問うのは当然だろう。
「先制攻撃はせず専守防衛に徹しろ」
「了解しました」
松本が離れていくのを尻目に高橋三佐を捕まえる
「高橋三佐、ちょっといいですか?」
ホルスターから9mm拳銃を引き抜き非武装だった三佐に渡す。
「これを預けます。使い方は…聞くまでもありませんね」
「勿論です。しかし、私よりも経験豊富な陸自の皆さんが持っていたほうが良いのでは?海自は射撃の経験が少ないですし」
「残念ながら今回は少人数での突入です。不測の事態になった場合、身の安全は保障しかねます。自分の身は自分で守ってください」
「手厳しいね。まぁ精々邪魔にならない程度について行くよ」
これで、やるべきことは終わった。
後は状況に全力を尽くすだけである。
「これより人里へ突入する。前へ!」
「応!」
部下達の返事と共に予想されていなかった人里への偵察作戦が始まった
「海外派遣の少ない東北方面隊の俺達がよりによってこんな目に合わなきゃいけないのかなぁ」
日本と違い幻想郷の道路事情は悪いようで舗装されていない砂利道が殆どである。今乗っている軽装甲高機動車も一応軍用車両だから不整地走破性も考慮されて設計されているが、こうも長時間振動に晒され続けると流石に嫌になってくる。
助手席に座っているだけの俺でさえそうなのだからハンドルを握る山本一曹のストレスもよくわかる。
「まぁわかるよ。普段の大きな演習は関東以南の部隊が軒並み持って行っちまうし、ようやくそこそこ規模のデカい海外での演習に参加できると思ったらばコレだもんなぁ。西方重視も考えものだよ」
米ソ対立により世界的に緊張状態が続いた冷戦時代。
俺達、東北方面隊は北海道へ侵攻してくるソ連軍を迎撃する北部方面隊の補強戦力として重要視されていたがソ連崩壊により冷戦が終結するとテロリズムや北朝鮮・中国の脅威が叫ばれ、それまで軽視されていた南西地域の防衛力が優先的に強化されていった。ソ連という強大な仮想敵を失った東北方面隊はその存在意義を失い装備の更新なども他の方面隊に比べて遅れていた。
それらの時代的背景もあり昨今の日米合同演習に参加する部隊はもっぱら関東以南の方面隊が占めている。時たま東北方面隊や北部方面隊が海外での演習に派遣されることもあるが、国内一の機甲戦力を保有する北部方面隊のほうが優先的に参加する為、ここでも東北方面隊は後回しの憂き目にあっていたのだ。
にも関わらずやっとのことで与えられたこの演習にすらたどり着くこともできず、挙句の果て幻想郷に転移してしまうなど踏んだり蹴ったりである。その点を鑑みれば山本のボヤキは当然かもしれない。
だが、俺はもっとかわいそうな部隊が参加していたのを知っている。
「だがまぁ演習部隊の中にはもっと運が悪い部隊がいてだな…」
「そんな奴ら居ましたか?」
不思議そうな顔で首を傾げる部下たちの横で高橋三佐が得意げに語り出した
「一番災難なのは横須賀音楽隊の連中ですよ」
「高橋三佐正解で~す」
「何でまた音楽隊なんかが乗ってるんですか?」
この場で唯一、海自の白い制服を着ている高橋三佐に部下達の視線が集まる。
「海幕からの命令で日米友好ならびに経験向上のために現地の音楽隊とハワイで一曲奏でてこいと言われたらしいですがこのザマではね…おまけに今年は3年に一度の観艦式の年でしょ?相当練習していたみたいで日本に戻るめどが立たないと聞いた時には皆揃って意気消沈してましたよ」
冗談めかして語られた三佐の説明に…しかし、笑う者は一人もいなかった。理由は明白で帰ることが出来ないのは横須賀音楽隊だけでなく自分達も同じだからだ。
暫しの沈黙の後、松本二曹が口を開いた
「高橋三佐、質問しても良いですか」
「私が答えられそうな質問なら良いですよ」
「俺達は、この世界でいったい何を守れば良いのでしょうか?俺達の存在意義は何なんでしょうか?」
難しい質問だった
自衛隊は国家国民の生命財産を守るために存在する組織だ。
だが、幻想郷には守るべき国民も国益も存在しやしない。それがどうしたと思うかもしれないがこの事は武器を扱うことを仕事にする俺達にとって大きな影響を及ぼすものだ。
ベトナム戦争では共産主義の拡散を防ぐという理由で出兵した米軍が国民の理解を得ることが出来ず内外から強い批判を受けて多くの兵士が心的外傷後ストレス障害を負った例もある
武器とは使われるものだけでなく使うものにも大きな影響を与える危険なものだ。
しかし、その武器で人を守ることもできる
だからこそ俺達は守るために必要とあらば武器を使うことができるのだ。
スコープ越しに敵兵士を捉え相手の顔を見ながら引き金を引くのが仕事である狙撃手の松本は引き金を引く意味を知っておきたかったのだろう。
たっぷり10秒ほど開けて三佐は回答した
「そうですね…私は艦と乗員の命を優先して守っていこうと思います。長期間航海に出ることが任務の我々海自にとって艦や乗組員は家や家族と変わりありません。それに自衛官も我々が守護すべき国民の一員ですから」
「成る程…やっぱり我々の安全を優先するべきなんですかね。木島三尉はどう思いますか?」
実のところ俺も結論に達していない
特戦群時代は命令を忠実に遂行することしか考えていなかったが一般隊員はそれでは納得しないだろう
「俺はこれでも小隊長だからな。自分の部下を守ることが最優先だと考えている。まぁ仕事をする理由なんて人それぞれだし正解なんてないさ」
「そうですか…改めて考えると自衛隊って難しい仕事なんですね」
平和を守る仕事
地本の広報官はよくこの言葉を口にするが考えてみれば確かに難しい仕事だ。戦争だけは起きてほしくないが平和を創る過程は明確に記されているわけではない。正解なんてものは無いのだ
「あれ…三尉、前方に人がいます。それも道のど真ん中に。回避しますか?」
車体上部から身を乗り出して警戒にあたっていた佐藤一曹が知らせてくる
「いや、回避はマズい。車両の存在自体が怪しいこの世界では相手が不意に飛び出してくる可能性も捨てきれない。停止したうえで警告しよう。高橋三佐、WAPCに状況を伝えてください。松本は俺と来い。確認に行く」
「了解しました」
間もなく後方から追従する指揮官車もこれを容認し車列は停止した。その際周辺への警戒を厳にするよう命令する。これが罠だった場合、停止した車両への攻撃は容易になってしまうからである。
それに逆行する命令だが下車する際に相手に銃口を向けないよう部下に指示を出す。銃口を向けると相手が委縮してしまい自衛隊のイメージも悪化してしまう
これも自衛隊がイラクなどの海外派遣で培った経験の一つだ
「向こうから近づいてきます。見たところ男性のようですが…」
「この世界にも男性がいたのか。てっきり女性しか居ないものだと思ってたよ」
「それでどうしますか?」
俺の冗談をすらりと受け流し次の対応の指示を乞うてくるコイツはクソ真面目なのか何なのか…
「そうだな、俺が対応する。援護しろ」
「了解」
警戒しながら近づくと向こうの方から慌てたように駆け寄ってきた
「すみません。あなた方は新聞に載ってた外来人の方々ですか?」
話しかけてきたと言うことは人間爆弾の類ではないらしい。だが、相手の表情を見るに通りすがりの通行人というわけでもなさそうだ。
「そうですが…どうかしましたか?」
「良かった!助けてください。里で暴動が起きているんです」
暴動?
思いのほか不穏な単語が出てきたことで緊張が高まるのがわかる
「何があったんです?というより里には警察のような自治組織は無いのですか?」
「自警団はありますが相手が銃を持っているのでなすすべがなく、頼りの慧音けいね先生も里にいないので我々ではどうしようもできないのです」
「銃ですか?この世界にも銃が?」
「はい、害獣駆除には最も効果的な道具ですから…」
「なぜ私たちに救援を求めたのです?霊夢さん辺りの方が良いのでは?」
銃という単語に嫌な予感を覚えつつも警察の代わりになりそうな仕事をしている少女の名を挙げてみる
「博麗神社にも使いを出していますが皆さんの方が里に近いのです。あなた方は紅魔館の吸血鬼と対等に戦ったと伺っています。里を救えるのは現時点ではあなた方しかいないのです」
我々が向かうべき地点での暴動。
会談が開催できる状態なのかどうかも含めて暴動の規模や状況などを事前に偵察する必要があるように思えた。
「わかった。あんたは車両に乗って道案内。これでいいですか?」
「感謝いたします」
「お任せください。どうせ目的地は一緒ですから」
2023年8月30日am10:25 人里正門前 (木島三尉視点)
「着いたな。お前らいくぞ」
状況が不明瞭であるため目立つ車両を降り徒歩で偵察を行うことにする。
部下達に防弾チョッキと小銃の点検をするよう指示を出す。ただし、小銃などは暴徒鎮圧には不向きであるから、使えるものを探して軽装甲機動車の中を漁ったところ駆け付け警護訓練で使用したライオットシールドが見つかった。
これも引っ張り出して機関銃の代わりとして佐藤一曹に預ける。どの道、暴徒相手に機関銃などオーバーキルであるから使えないし本人も重い機関銃から解放されて満足しているようだ。
「木島三尉、武器使用基準に関してはどうなりますか?」
あらかたの準備が終ったところで松本二曹が質問してくる。今回彼に与えられた装備は変わらず狙撃銃であるから射撃の可否を問うのは当然だろう。
「先制攻撃はせず専守防衛に徹しろ」
「了解しました」
松本が離れていくのを尻目に高橋三佐を捕まえる
「高橋三佐、ちょっといいですか?」
ホルスターから9mm拳銃を引き抜き非武装だった三佐に渡す。
「これを預けます。使い方は…聞くまでもありませんね」
「勿論です。しかし、私よりも経験豊富な陸自の皆さんが持っていたほうが良いのでは?海自は射撃の経験が少ないですし」
「残念ながら今回は少人数での突入です。不測の事態になった場合、身の安全は保障しかねます。自分の身は自分で守ってください」
「手厳しいね。まぁ精々邪魔にならない程度について行くよ」
これで、やるべきことは終わった。
後は状況に全力を尽くすだけである。
「これより人里へ突入する。前へ!」
「応!」
部下達の返事と共に予想されていなかった人里への偵察作戦が始まった
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コメント
ユウ・カジマ・スカーレット
銃が幻想入り・・・それか火縄銃とかマスケット銃ですかね?