お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活

りゅう

クリスマスの夜





 「めっちゃ似合う」

 春香とまゆとゆいちゃんから貰ったクリスマスプレゼントは冬用の服だった。ジーパンからジャンバーまで冬用の服1セットプレゼントしてもらったので、せっかくだから早速着てみるとゆいちゃんに大絶賛された。春香とまゆも似合ってる。と言ってくれる。

 「春香、まゆ、ゆいちゃん、本当にありがとう」
 「「「どういたしまして!」」」

 お礼を言った後、再び春香とまゆとゆいちゃんを抱きしめる。

 「りょうちゃん、ちょっと…苦しい…」
 「りょうちゃんがまゆたちのこと大好きってことはすごく伝わったから落ち着いて…」
 「りょうくん、も、もっと抱きしめて……」

 泣きながら春香とまゆとゆいちゃんを抱きしめると強く抱きしめすぎてしまったみたいで、僕は謝りながら慌てて3人を離す。

 「春香、まゆ、ゆいちゃん、これからもずっと一緒にいようね」
 「「「うん」」」

 そのあとはみんなでクリスマスケーキを食べた。春香とまゆとゆいちゃんが協力して作ったクリスマスケーキはそこら辺で売っているクリスマスケーキと比べ物にならないくらい美味しくて、つい食べ過ぎてしまった。太っちゃう。

 そして、4人で布団を並べて一緒に眠る。クリスマスの夜はみんな疲れていたみたいで、すぐに眠ってしまう。本当なら、みんなへのクリスマスプレゼントはみんなが寝てから枕元に置く予定だった。朝起きて、サプライズをしたかった。でも、プレゼントを渡してしまったからそれはもうできない。何か代わりにできないかな。とぐっすり眠る春香とまゆとゆいちゃんの表情を見ながら考えているとあることを思いついた。

 僕は、僕の腕を抱きしめて眠っているまゆとゆいちゃんに小声でごめんね。と言いながら、まゆとゆいちゃんの手をどかして布団から出る。春香とまゆとゆいちゃんを起こさないようにそっとリビングを出て廊下を歩いて自分の部屋に入って机に向かう。

 机の引き出しからあるものを取り出して、それからしばらく机と向き合い、僕はリビングに戻って春香とまゆとゆいちゃんの枕元にそっとあるものを置いた。そして、再びまゆとゆいちゃんに腕を抱きしめさせてから僕も眠りについた。

 少しだけ、明日のみんなの反応が気になってドキドキしていたが、バイトの疲れが溜まっていたからか僕もすぐに眠ってしまった。






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