お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活
僕へのプレゼント
 ゆいちゃんにクリスマスプレゼントを渡してからゆいちゃんとリビングに戻ると春香もまゆもニッコニコ状態で見ていてすごく癒された。
 「りょうちゃん、クリスマスプレゼントありがとう」
 ソファーに座ると春香が僕の隣に座ってそう言ってくれた。春香に続いてまゆとゆいちゃんもありがとう。と、改めてお礼を言ってくれる。
 「りょうくん、実はね。私たちからもりょうくんにクリスマスプレゼント用意してたの。いつも、りょうくんに幸せにしてもらってるから、そのお礼にって……」
 ゆいちゃんが僕にそう言うと、まゆが綺麗にラッピングされた袋を持って来てくれた。嬉しい。すごく嬉しい。いいのかな?って思ってしまう。だって、僕は春香とまゆとゆいちゃんにいっぱい幸せという名のプレゼントをもらってるんだよ。返しきれないくらいたくさんの幸せをプレゼントしてもらってるんだよ。
 本当に、いいのかな……
 「りょうちゃん、受け取って」
 僕の気持ちを理解したような表情で春香は優しく、ゆっくりそう言って、クリスマスプレゼントを僕に渡そうとしてくれているまゆの手に自身の手を重ねる。
 「いやって言っても受け取ってもらうから。りょうくんにはいっぱい幸せをプレゼントしてもらったからそのお返しさせてよ」
 そう言ってゆいちゃんもまゆと春香と一緒にクリスマスプレゼントを支えて3人で僕にクリスマスプレゼントを渡そうとしてくれる。
 「りょうちゃん、泣かないでよ」
 嬉しくて泣いてしまった僕を見て、まゆは笑いながら言う。そう言っているまゆも泣いてしまった僕を見て少しだけ、涙を浮かべていた。まゆだけでなく、春香とゆいちゃんも涙を浮かべていた。辛いからではなく、幸せだから。涙を浮かべていた。
 「まゆ、春香、ゆいちゃん、ありがとう」
 そう言ってクリスマスプレゼントを3人から受け取る。3人から受け取ったクリスマスプレゼントを大切にソファーに置いてから、僕は迷わず3人を抱きしめた。
 「本当にありがとう。すごく嬉しい。いつも幸せにしてくれてありがとう。いつも側にいてくれてありがとう。感謝してもしきれないくらいいっぱいありがとう」
 何を言ってるかわからなかったけど、とりあえず頭に浮かんだありがとうをいっぱい伝えた。春香とまゆとゆいちゃんを思いっきり抱きしめながらいっぱい泣いた。春香とまゆとゆいちゃんも僕に抱きしめられていっぱい泣いた。
 4人でいっぱい泣いてしばらくすると、また4人で笑っていた。こうして4人で笑っていられることが僕にとっては1番のクリスマスプレゼントだった。
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