お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活

りゅう

ベンメイ






 「え、ちょ、え!?りょうくん、大丈夫?あっ…」

 ふらふらしながらゆいちゃんが僕の心配をしてくれたが僕の方に来る時に足をふらつかせてしまい体制を崩して僕の方へ倒れて来て僕はゆいちゃんに押し倒された。ゆいちゃんのでかい胸の感触で一瞬ドキッとしたがそんなこと言ってる場合じゃない。

 「春、なんでこんなところに?」
 「あ?うるさ…とりあえず、証拠撮ったし不倫旅行の様子を春香ちゃんとまゆちゃんとお母さんと春香ちゃんのお母さんに送っておくから」
 
 そ、それはやめて…いろいろ大変なことになるから。お願いだから落ち着いて、話せばわかる。はず………

 ゆいちゃんに押し倒されている僕の写真をパシャパシャと撮影した後、軽蔑の眼差しを向けてくる妹に弁解をするために慌てて立ち上がって状況を説明しようとするが、聞く耳を持ってくれない。

 「え、りょうくん、知り合いなの?」
 「妹!」
 「え!?あ、たしかに…似てる……あ、えっと、私、りょうくんとそういう関係…だけど、えっと、えっと、誤解だよ!」

 ゆいちゃん、パニックになってる。かわいい。こんな状況じゃなかったらパニックゆいちゃんをもう少し堪能したいけどそんなこと言ってる場合じゃない…

 「そういう関係なら誤解じゃないじゃん!」

 春の言う通りなんだけど誤解なんだよ……

 「りょうちゃん、ゆいちゃん、どうした…って、春ちゃん!?」
 「うわー春ちゃんだぁ。久しぶり、今日もかわいいねぇ」

 僕とゆいちゃんを心配して様子を見に来てくれた春香とまゆを見て春は混乱していた。うん。まあ、そうなるよね。

 「お兄ちゃん、説明…」
 「あ、うん。えっと…彼女のゆいちゃん…」
 「春香ちゃん、まゆちゃん、私、今日りょうたと来てるんだけどこんなクズと一緒にいないで今日は私たちの部屋に来て…本当にクソみたいな兄貴でごめんなさい」

 春は春香とまゆに謝りながら春香とまゆを引っ張って歩き始める。あれ、なんか前もこんなやり取りした気がする…って言うか妹にボロクソ言われまくってお兄ちゃん悲しい……

 「春ちゃん、落ち着いて、違うから。誤解だから。ちゃんとまゆと春香ちゃんも認めてるから」

 まゆが慌てて弁解してくれるが……

 「たとえ、春香ちゃんとまゆちゃんが認めてても、平気で三股するクズに春香ちゃんとまゆちゃんを任せておけないから…」

 ……それはその通りすぎてぐさっと来た。いや、別に平気で三股してるわけじゃないけど………とりあえず話聞いてよ。話せばわかる。話せばわかるから……話せばわかるって大体悪いことしたやつのセリフだよな……







 

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