お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活
3人でお風呂
 お風呂場に強制連行された僕は覚悟を決めた。もう逃げられないと悟ったからだ。観念して僕が服を脱ぐ頃には春香とまゆ先輩は服を脱ぎ終わっていた。まゆ先輩は昨日と今朝で恥じらいはあまりなくなっていた為かすんなりと服を脱いだが、春香は恥ずかしがって脱ぐのを躊躇っていた。それを見たまゆ先輩が早く脱がないとりょうちゃん私が独占しちゃうよ。と春香の耳元で呟かれて春香は服を脱いだようだった。僕はせめてもの抵抗で、2人が服を脱いでるときは2人に背を向けていた。
 「りょうちゃん、いつまでそっち向いてるのかな…」
 まゆ先輩にそう言われてドキドキするが緊張して振り向けない…
 「そっか…まゆと春香ちゃんは興味ないのかぁ…」
 「いや…そういうわけじゃ…」
 「じゃあ、こっち向いて」
 まゆ先輩にそう言われて僕は春香とまゆ先輩に顔を向ける。さっきまで、僕を誘惑していたまゆ先輩だが、僕が顔を向けると恥ずかしそうな仕草をするのが可愛らしかった。
 春香は恥ずかしさのせいかその場に蹲ってしまった。一瞬見えた春香の身体は昔とは比べ物にならないくらい成長していた。恥ずかしがって蹲る春香をじとーっとまゆ先輩が眺めていた。
 「春香ちゃん、乙女最大の武器をぶら下げておいて恥ずかしがらないでよ。まゆも恥ずかしくなるじゃん」
 まゆ先輩が自分の胸を腕で隠しながら春香に言う。
 「うぅ…」
 春香が観念したように立ち上がる。春香の身体は細くてすごく綺麗な白肌で豊満な胸が大人の色気を出していた。まゆ先輩とはまた違った良さを感じた。
 「りょうちゃん…恥ずかしいからあまりじろじろ見ないで……」
 「ごめん……」
 顔を赤くして言う春香に謝って僕は春香から目を逸らした。そのまま、3人でお風呂場に入った。まず、春香とまゆ先輩が僕の身体を半分ずつ洗ってくれた。その後、僕は春香とまゆ先輩の身体を洗う。
 まゆ先輩は今朝と同じような感じで洗ってあげたが、問題は春香だ…
 「あっ…りょうちゃちゃん…くすぐったい……」
 春香はずっとこんな感じで身体を洗ってあげていてめちゃくちゃドキドキした。
 3人とも身体を洗い終わったあと、一緒に湯船に浸かる。まず、春香が入った、その後に春香の横に僕が座る。そして僕の横にまゆ先輩が入ろうとする。
 「りょうちゃん、もう少し詰めて…まゆ、入れないよ…」
 「あっ…ごめん」
 「ひゃっ……」
 僕が春香の方に寄ると春香と肌が触れて春香がびっくりしたような声を出す。まゆ先輩が僕の横に座るが、めちゃくちゃ狭い。そのため、3人の身体がピタリと触れたってしまっていた。狭すぎて春香とまゆ先輩はギュッと僕を抱きしめる形になってしまっている。右側には春香が座っていて僕の右腕には春香の豊満な胸が当たっている。左側にはまゆ先輩が座っていてまゆ先輩のちょうどいい感じのかわいらしい胸が当たっている。
 こんなのドキドキしないわけがない。僕も春香も、まゆ先輩もドキドキしすぎて顔が真っ赤になっていて黙ってお湯に浸かるだけだった。
 「え、りょうちゃん、大丈夫?」
 そんな状況が数十分続いて僕は逆上せてしまった。逆上せてふらふら状態の僕を2人はお風呂から出してシャワーで軽く身体を流してくれてからタオルで拭いてくれた。そして、ふらふらな僕にパジャマを着せてリビングに連れてってくれた。ふらふら状態の僕はそのままソファーに横になる。
 「りょうちゃん、大丈夫?」
 僕が目を覚ますと僕の視界に春香の顔が写った。春香の髪はまだ完全に乾いていなくてちょっと魅力を感じた。すでにパジャマ姿で僕を心配そうに見つめてくれていた。
 「あ、りょうちゃん起きたんだ。大丈夫?」
 僕が起きたのに気づいたまゆ先輩が僕に尋ねる。まゆ先輩は、昨日の夜みたいなラフな格好とは違いかわいらしいパジャマ姿だった。髪を乾かしていたまゆ先輩はドライヤーを置いて僕の方に寄ってくる。
 「うん。大丈夫。迷惑かけてごめん…」
 「全然大丈夫だよ」
 「うん。むしろもう少し倒れてて欲しかったな…」
 春香に続いてまゆ先輩が残念そうな表情で言う。どういうことかわからなかったが、なんとなく察しはついた。まず、僕が目を覚ました時、僕は春香に膝枕させてもらっていた。きっと、どっちが膝枕するか決めて時間制で交代する予定だったんだろう。まゆ先輩に聞いてみると案の定そうだった。
 「じゃあ、まゆ、僕に膝枕させてくれる?」
 「うん。いいよ!」
 残念そうにしていたまゆ先輩を見て僕が尋ねるとまゆ先輩は嬉しそうに返事をした。
 「ちょっと待って…私の時はりょうちゃん意識なかったじゃん。ずるい…」
 「じゃあ、もうしばらくこのままでいていい?」
 「うん!」
 春香は嬉しそうに言うので僕はしばらく春香に膝枕させてもらうことにした。春香と目が合うたびに恥ずかしそうに顔を赤めて目を背ける姿が可愛かった。
 次にまゆ先輩に膝枕させてもらう。その間に春香はドライヤーで髪を乾かしていた。僕はまゆ先輩の膝の上で幸せを感じていた。まゆ先輩は春香と違い、幸せそうな表情でずっと僕を見つめていた。そしてたまにニヤニヤして僕の耳を指でくすぐってくるのがたちが悪い…
 なんだかんだあったがすごく幸せな夜を僕たちは過ごしていたのだった。
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