お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活

りゅう

この後の展開






 春香とまゆ先輩との話が終わってしばらくしても春香とまゆ先輩は僕から離れてくれなかった。2人はギュッと僕を抱きしめていて、僕も2人をギュッと抱きしめてた。そんな時間が本当に幸せでいつまでもこの幸せが続けばいいのに…と3人は口には出さず心の中で思っていた。
 「いつまでこうしてる?」
 「春香とまゆが満足するまでいつまででもこうしてていいよ」
 春香の問いに僕が答えると春香はもう…と呆れたような表情で呟く。まゆ先輩は幸せそうな表情でじゃあ、もっとこうしてたい。と言ってくれた。
 「まゆちゃん、ほどほどにしないとダメだよ。そろそろ順番にお風呂入らないとね。私、お湯入れてくるね」
 「あ、うん。ありがとう春香」
 春香はいえいえ。と言いながらお風呂にお湯を入れに行ってくれた。春香がいなくなってもまゆ先輩は僕から離れなかった。
 「あっ…ちょっ……まゆ……」
 春香がいなくなって少ししてから僕に抱きついていたまゆ先輩が急にボロクソの耳を舐め始めた。昨日の夜のように…
 「ダメだよ。りょうちゃん、そんな大きな声出したら春香ちゃんにりょうちゃんの恥ずかしい声聞かれちゃうよ。いいの?」
 「ダメ……」
 「じゃあ、頑張って我慢しないとね」
 まゆ先輩は小悪魔のような笑みを浮かべて再び僕の耳を舐め始めた。僕は必死に我慢しようとするが、気持ちよすぎて声が漏れてしまっている。まゆ先輩は僕の様子を見て、春香ちゃんに聞こえちゃうよ。とかそんなに気持ちいいならもっと気持ちいいことしてあげようか?とか様々なことを耳元で囁きながら耳を舐め続けた。そうして数分間、まゆ先輩に好き放題されていると春香がお風呂場の扉を開いて廊下を歩く足音が聞こえた。するとまゆ先輩はピタッと僕を弄るのをやめて先程のように僕を抱きしめた。
 「もう、まだそんなことしてたの…いい加減にやめなよ」
 と言いながら春香は僕の横に座りまゆ先輩と同じように僕を抱きしめた。結局、さっきと同じ状況だ。
 「お風呂、誰から入る?」
 「りょうちゃん、昨日みたいに身体洗ってあげようか?」
 春香が僕たちに尋ねた直後、まゆ先輩が爆弾を投下した。春香は一瞬固まり、え?え。、え…とめちゃくちゃ動揺していたかわいい。
 「まゆ…ちゃん、え…昨日、一緒にお風呂入ったの?」
 「あ…」
 春香に聞かれてまゆ先輩はやらかした。と言うような表情で春香から目を背けた。まゆ先輩、時すでにおすしです…
 「りょうちゃん、まゆちゃん、昨日お風呂一緒に入ったの?」
 春香が謎の圧を発しながら僕とまゆ先輩に問いかける。
 「あ、えっとね。違うの昨日の夜は私がりょうちゃんの背中を流してあげただけ…」
 「昨日の夜は…ね…」
 まゆ先輩が観念して話すと春香は追求するように呟いた。
 「今朝…お互いの身体を洗い合いました…」
 「ずるい…」
 まゆ先輩が観念して言うと春香は僕の方をじとーっと見て呟いた。
 「私、最後にりょうちゃんとお風呂入ったの小学生の頃だったなぁ…いいなぁ…まゆちゃんだけずるいなぁ…さっきりょうちゃんは2人とも幸せにするって言ってくれたのにまゆちゃんだけずるいなぁ…」
 「春香ちゃん、それは違うよ。だって、春香ちゃん昔から何回もりょうちゃんとお風呂入ってるんでしょ。だったら一回くらいまゆが一緒にお風呂入ったって全然平等じゃないじゃん…」
 「う…昔のことは昔のことだもん。もう時効だよ」
 春香とまゆ先輩はかわいらしい喧嘩?のような言い合いをしていた。言い合いと言っても見ていてなんか和む感じの言い合いだった。一言で言うと子どもの喧嘩みたい…
 「「りょうちゃんは、どっちとお風呂入りたいの?」」
 春香とまゆ先輩の言い合いの矛先が僕に向いた。いや、どっちかと入ること前提なの…
 「私だよね?」
 「まゆだよね?」
 2人はギュッと僕を抱きしめる力を強めて、身体を僕に押し付けるようにしてアピールしてくる。どっちも可愛すぎる…
 「いや…そんな…かわいすぎてどっちかなんて選べないよ…」
 僕が本当に困ったような表情で言うと春香とまゆ先輩はかわいいって言われて嬉しかったのか少し照れていてかわいかった。
 「選べないなら両方と入ればいいよね」
 「そうだね。春香ちゃん、それ名案」
 「いやいや、今日は一人で入るよ」
 さすがにそれはやばいと思い僕は丁重にお断りする。
 「私と一緒に入りたくないの?」
 「まゆと一緒に入りたくないの?」
 2人は本当に寂しそうな表情で僕に尋ねる。こんなに愛おしい表情で言われて断れるわけがなく、そんなことないよ。と僕が言うと春香とまゆ先輩は立ち上がって僕を強制的にお風呂場に連行した。
 どうやら本気で3人でお風呂に入ろうとしているらしい。確かに、このアパートのお風呂は普通のアパートより大きいとは思うが3人で入るのは無理があるぞ…と不安に思いながら僕はお風呂場に連れて行かれるのだった。







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