お互いに好きだけど好きと言えない幼馴染の同居生活

りゅう

先輩と出かけた日






 「うわぁ…めっちゃ広いですね」
 巨大なショッピングセンターの2階、ど真ん中のスペースに本屋さんはあった。ぶっちゃけ言ってめちゃくちゃ広い…
 僕はまゆ先輩と一緒に本屋さんに入る。僕とまゆ先輩が本を見ていると店員さんがまゆ先輩に声をかけていた。僕と一緒にいるのを見て彼氏?と聞かれていることが聞こえてくる。まゆ先輩みたいなかわいい人の彼氏と間違えて少し嬉しい気はするが僕みたいな人間と彼氏と間違われてしまい、まゆ先輩には申し訳なかった。
 そんなやり取りを見届けた後、僕は何冊か漫画を買うことにした。僕が手に取った漫画を見てまゆ先輩がその漫画面白いよね。とか、その漫画まゆも読んでみたいんだよね。などと話が弾んだ。僕とまゆ先輩の漫画の好みはめちゃくちゃ合うみたいだった。
 「もしよかったらですけど、読み終わったら貸しましょうか?」
 まゆ先輩が読んでみたいんだよねと言っていた漫画を買いながら僕はまゆ先輩に言う。まゆ先輩はえ、いいの?是非貸してほしい。と笑顔で答えてくれた。そんなやり取りをしているうちにお会計が終わり僕とまゆ先輩は本屋さんを出る。
 その後、しばらくはまゆ先輩の買い物に付き合った。午前と同じように服屋さんを見て回ったり、アクセサリーなどのお店でアクセサリーを見たりした。こうしていろいろな姿のまゆ先輩を見ているとまゆ先輩って本当にかわいいんだなと思う。
 しばらく買い物を続けてまゆ先輩は満足したみたいだ。最後にゲームセンターに行こうと言われたので僕はまゆ先輩と一緒にゲームセンターに向かった。
 「ねえねえ、りょうちゃん、このぬいぐるみ可愛くない?」
 まゆ先輩がクレーンゲームの中の景品のぬいぐるみを指差して言う。まゆ先輩が指差していたのは世界的に人気のあるネズミのぬいぐるみだった。まゆ先輩はぬいぐるみが欲しいみたいでクレーンゲーム機にお金を入れる。だが、まゆ先輩はクレーンゲームが苦手のようだ。景品のぬいぐるみに擦りもしない…
 少しくらい擦ってもいいじゃん!ってほっべを膨らませるまゆ先輩は見ていてめちゃくちゃかわいかった。
 僕はまゆ先輩の横に立ってクレーンゲーム機にお金を入れる。僕はぬいぐるみを持ち上げれたが途中で落ちてしまった。その後2人で何回か挑戦して7回目…
 「やった!取れた!」
 僕が挑戦しているのを見たまゆ先輩がめちゃくちゃ嬉しそうに言う。僕は落ちてきたぬいぐるみを取り出してまゆ先輩に渡す。
 「よかったらもらってください」
 「え、せっかくりょうちゃんが取ったんだからいいよ」
 「ささやかですけど今日のお礼です。もらってください」
 「じゃあ…ありがとう」
 まゆ先輩はそう言ってぬいぐるみを受け取った。受け取ったぬいぐるみをギュッと握りしめているまゆ先輩はめちゃくちゃかわいかった。
 「この子、まゆの車でちゃんとかわいがるね」
 「そうしてあげてください」
 僕は笑いながら返事をする。どうやらあのぬいぐるみはまゆ先輩の車に設置されることになるらしい。
 その後、プリクラ撮ろうよと言われたので僕はまゆ先輩とプリクラの機械に入る。プリクラなんて始めてだったので緊張してよくわからなかった。まゆ先輩は先程のぬいぐるみと一緒にプリクラに写っていた。
 気づいたら撮影は終わっていて、まゆ先輩がいろいろとデコり始める。何をしているのかわからなかったため基本的に僕はまゆ先輩がいじったのをかわいいですね。ということしかしなかった。
 機械から印刷されたプリクラをまゆ先輩は満足そうに眺める。今度渡すね。と言ってくれたので楽しみに待つことにした。
 ゲームセンターでやりたいことは特になくなったらしく時間を見るともう15時過ぎていたのでそろそろ帰ることにした。僕とまゆ先輩はゲームセンターを出て駐車場へと向かった。






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