神龍に育てられた世間知らずは王都で暮らすそうです

霧雨 紫

俺、里を出ました

《前書き》
二日感も空けてしまったことを深くお詫びします、ただ昼に時間が取れなかったため、朝に書きました、ごめんなさい!





「よし、じゃあ俺はそろそろ行くよ、この森を東に抜けて少し歩けば人間の街があるんだよね?」

 俺は荷造りを終え、旅立ちの準備を整える。

 一応ではあるがニルヴァーナが念の為と言って旅立ちの祝いで魔剣と呼ばれるものを宝物庫から持ってきてくれた。

「よし、ウルよ、これは昔人間と戦って手に入れたものなんだがお前に持てるか?魔剣は人を選ぶと言われてるんだ」

 念力で俺にそれを渡す、そして手に収まる。

 まぁ持ったくらいでは何も起きないか。

 よく見るとかなりの精巧な作りの片手長剣だった、鞘は深い青で彩られていた。

 そして鞘から刃を抜く、それでも変化はない、寧ろ剣の使い方がわかってくるような感覚だった。

「流石は我の息子だ、認められたようだな、というかホントに森の出口まで送ってかなくていいのか?」

「大丈夫、少し走りたいんだ、父さんも二日酔いなんだろ?無理しなくていいよ」

「神龍に二日酔いなど無い!が、まぁそう言うなら我も寝るとするか…では気を付けて言ってくるんだぞ、あとこの金で人間の学校に通ってみてもいいかもな」

 念力で小さな袋が飛んでくる、大きさとしては腰に付けられる程度だ。

「あー、ありがとう」

 まぁ龍だし金なんて分からないか…。

「おい、なんか失礼なこと考えてなかったか?ちゃんと中を見ろ」

「え?」

 そして俺はその袋の中を覗く、その中はまるで巨大な部屋なようなニルヴァーナ3体分の大きさはあった。

 しかも中にはとてつもない量の金貨などがあった。

「な、何だこの袋は」

「ふふん、驚いたかそれはなんでも持ち運べるような便利な道具だ、しまいたいものをイメージするとしまえるし、出したければそれをイメージすれば簡単に出せる、もし、中に何があるのか忘れた時はストレージと唱えれば、容量と中身が空中に透明な板のようなものに記載されて見えるぞ」

 神龍が無知だなんて考えをした俺が無知だった、何だこのアイテムは…。

「ありがとう父さん!ほんとに今まで育ててくれてありがとう」

「いいんだ、よし、グレイシー達が起きる前に行った方がいいだろう、せっかく昨日お別れ会したのにまた大変なことになりそうだからな」

「分かった、じゃあ俺は行くよ、母さん達にもよろしくね!たまには帰ってくるから!」

「こんなに立派に育ってくれて我は嬉しいぞ…」

 そして俺は最後にニルヴァーナと握手をし、里から走ってでる、意外にも俺はここが気に入って少し離れるのが惜しかった、今も少しだけだが、涙を零しそうになった。

 よし、俺はみんなを守れるようになるために絶対に強くなってやる!

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 そして俺が里を出てから2時間がたった今。

「やべぇ、ここどこだよ…森が抜けねぇ」

 絶賛迷子中だった…。

 しかも、なんかいろんな虫がいるしで早く出たくて仕方がない。

「ちょっと走るかぁ」

 すると

「 「うわぁぁぁぁ!!!」」

 数人の男達と女性の叫び声が聞こえる。

「まさか!人間がいるのか!」

 そして俺は、直ぐに人間の声の方へ走る。

 するとそこには熊と対峙した鎧を着た男達とローブを着た女性がいた。

「くそぉ!やっぱりこんな場所来るんじゃなかった!」

「私達ですら手も足も出ないなんて…もうここで終わりなの!?」

 なんか絶体絶命みたいな状況だが、あの熊はこの森ではカースト下位のやつだ、まぁ名前だけは血濡れグマと呼ばれていて獰猛な名前をしているがな。

 そして鑑定で彼らを見ると、全員がレベル2桁だったのだ…。

 あっ、こりゃダメだ、まさかこの人たちが冒険者で、始めたてなのかな?

「あ、あの、手伝いましょうか?」

「え?子供!?なんでこんな所に!」

「嘘だろ?」

 え、この森ってそんな危険な場所だったの?これは出ちゃダメだったかな…。

「あ、えーと、とりあえずあの熊倒しちゃってもいいですよね?」

「な、何を言ってるんだ!?」

 そして俺は初めての剣を抜き、走りだし、ただ単純に剣を振る。

 そして血濡れグマの体を横に真っ二つに斬る。

「あ、あの大丈夫ですか?」

 そして俺は剣を鞘にしまい、冒険者に駆け寄る。

 が、みんな腰を抜かして目を丸くしてこちらを見ているばかりで、口を聞いてくれない。

「僕はこれで失礼します!」

 少し居づらくなったので直ぐに逃げるように走り出す。

 口を開けて彼らは命を救ってくれた少年の背中を見ることしか出来なかった。

 さっきの場所から離れたウルは溜息をつく。

 初っ端から人と接することが出来なかった…失敗だぁ…。






《後書き》
あれ?文字数が…少ない!?

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