(仮)宝石の煌めき

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プロローグ ☆

 『また、まただ。いつも…いつも、いつもいつも…!!どれだけ頑張ってもこうなる…私が私である意味なんてあるのだろうか。
 
 何をしても妹と比べられ、蔑まれ、疎まれる。妹が叱られるようなことをしても叱られるのは私。本妻の娘であるのに、妾の娘である妹より出来が悪い。無能だ、と言われる。そして周りの大人の目線が痛い。

 誰しもが私の姿を見て、「みすぼらしい」「醜い」と言う。
 妹をみて「美しい」「聖女のようだ」と言う。
 姉妹なのにどうしてここまで違うのか。

 この世界には異能力というものがある。幼い頃に妹は異能がある、と発覚している。しかし私にはまだ発覚されていない。いや、そもそも異能力というものが私の中に存在しないのかも知れない。
    そんな私を周りは無能だと嘲笑う。そして不気味だと忌み嫌い、居なくなれば良いのに、と。

 どうして?どうして私をそんな目で見るの?どうして、どうして妹ばかり見て私を見てくれないの?
 そんな周りが、妹が、
憎い…憎い、憎い憎い憎イ憎いニクい、憎…イニ…ク…イ…!!
 どう…す、れば…?どうすれば、周りが居なくなれるの?…あ、そうだ、殺せば良いじゃないか。
 そう、みんな、みーんな、この手で。すぐに死なせるのは意味が無い。苦しみが一瞬で終わるから。だから、ゆっくりと遊んで、沢山痛ぶってからがいいなぁ。

 こんなっ!「ザシュッ」 ふうにっ!「ブチブチブチッ」 ね?「ドロォ」

 「ギィ、ギィャャャャイァァァアア!!!タ、タスケテ…くれぇ。痛い…イタイ、メ、目がイタ…」

「何言ってんの?父様?命を乞いても意味ないよ?だって、そのぐらいのことをあんた達がしたんだから…当然でしょ?その、私を嫌悪の視線で見てきた目をとったぐらいで…ねぇ?」

 「ヒィィィイイッ!!バ、化け物!こっち来ないで!!!」

「あれぇ?義母様、まだ居たの?ちょうどいいや、ここにいるクズも死んだし、今度は母様の番だよ?」

「イ、イヤ!こっち来ないで!」

 ヴゥンッ     ザシュッ    ポト…

「残念、もっと遊びたかったけど…」

ビュゥンッ     パシッ 

 義母様の首を落とすために投げた包丁が戻ってきた。さて、妹ちゃんはどこかな?』










「ヒィィィィィイイ!!美空、な、何書いてんのコレェ!怖い怖い怖いぃ(泣)」

「っっ?!」

 後ろから悲鳴が聞こえてビックリする。振り返ると、そこには目に涙を溜めて顔を白くさせている女性がいた。




 

 

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