これ、モテ期?

Tama

あの、前田さんがっ!?

「あの、前田さんがっ!?」
「男と喋ってる!?」
今日は普通の登校日。
なんだか教室が騒がしいぞ。
「やぁ、おはよう、前田さん」
「おはよう、昨日は楽しかったわ」
「昨日楽しかっただと!?おい屋久後から体育館裏に来い、拷問を繰り返した後殺す」
「冗談はやめてよね」
なんか俺殺害予告されたんだが。
怖い怖い。
「昨日はただ前田さんとお茶しただけだっての」
俺は弁明のつもりだったが逆効果だったようだ。
「前田さんとお茶だと?あーこれは死なんかじゃ償えない大罪だな」
怖ぇ。
怖ぇ。

後から聞いた話しだが、どうやら前田は学園じゃ高嶺の花で男子と絡んでいるところを見た者は居ないらしい。
そんな彼女と気軽に話しかけた俺っていうのは話しかけたくても出来ない男子の反感を買ったようだ。
いや、そんなこと僕知らないよ?
でも学園で話しかけるのは辞めておこう。
俺の命に関わるからな。
死んだら元も子もない。

俺は自分の席に座るとふと、窓を見やった。
窓からは正門が見える。
そこには見覚えのある人がいた。
これは、チャンスだな!
俺は勢いよく席を立つと教室を出た。

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