転生バーテンは生き残る
50話 服飾店
あんなことがあったからとメルヴィルをギルドまで送り届け、じゃあまたねと挨拶交わし、いざ向かうはお買い物!
アリスやメルヴィルのオススメ店を教えてもらい、向かったのは北通り。まずは路地に入ってすぐのところにある服屋さん。下着にパンツやシャツ、オーダーメイドもするそうだ。値段も高過ぎず安過ぎず、長く使える丈夫な品を置いてあるらしい。
「カイトどんな服欲しいの?」
「下着3着に動きやすい上2着下2着かな。冒険するから長袖長ズボン。あとできれば普段着が欲しいんだけど。こんな感じの。帯は難しいだろうから迷ってるんだけどね。」
そう言って地面に絵を描く。1つは和服。もう1つは作務衣だ。
するとルドルフの目がキラリと光る。
「コレは…イケる。カイト。交渉させてもらっていい?多分安くできるよ。表通りの店に入ってもいいけれど、」
と地面の絵を消しながら言う。
「あ、ああ。こっちの金銭感覚はまだわからないからお願いするよ。」
いつものほほんとしたルドルフがこんなに目を輝かせるなんて…。服気に入ってもらえたのかな?
通りから路地に入るとすぐの所に表の通りの店ほどではないが、なかなかの店構えのお店があった。2階建のその店に入ると所狭しと服が並べられていた。
「いらっしゃいませ。ルーカス服飾店へようこそ。本日はどのような服をご所望ですか?」
大柄な筋肉質の男性が現れた。
「この人の冒険用の普段着と下着などを探してまして…。」
「それでしたら紐で結ぶタイプの下着と動きやすい機能性の高い服がございます。…ところで…お客様は変わったお召し物を着用されてるようですね?少々拝見させていただいても?」
「構いませんが…。」
男の目が光る。すぐさま試着室に案内された。
「ではこちらにお着替えください。」
いつのまに揃えたのだろうか、下着に至るまで、全ての服が用意された。
「え?下着までですか?」
「左様でございます。私も長年服を見てきましたが、なかなかこの様な服を見たことがございません。丈夫に作られており、更には生地もいいものを使ってます。染めも色鮮やか。できればお借りしたいくらいです。おそらく下着も良いものをお召しになっているのでしょう。」
「そ、そうですか。」
「そこまでです。ただで情報を晒すわけにはいきません。」
「ほう、気になることを仰いますね。」
「あなたも気付いているのでしょう?この服の価値。そしてこの人の知識はお金になる、と。」
「そうですね。確かに珍しく、上品なこの服。なかなか見られないですが、そこまで言うほどでしょうか?」
「ではこの人が東国の出身だったとしても?」
「なんですって!?何十国と国を渡り、未開の地を抜けた先にあると言うあの?」
「気になりますか?私達は表通りの店ではなく路地に入ってすぐのこの店に来た意味を考えてください。私達は別に表通りで服を買って知識を売ってもいいのですよ。おそらくその店はこんなチャンスは逃さず、今まで以上に儲けるでしょう。私達はメルヴィルさんのおススメのお店と言うからここに来ただけです。」
「なんだメルちゃんの知り合い?それならそうとはじめにそう言いなさいよ!そしたらもっと違う対応したのに。なるほどね。メルちゃんが私に気を使って勧めてくれたのね。さすがメルちゃんだわね。」
ルドルフとの白熱した話し合いから一転、急に男の口調が変わる。
あれ?この人あっちの人?
「悪かったわね。自己紹介もまだだったわ。私はルーカス。親しい人にはルーちゃんと呼ばれているわ。にしてもいい交渉ぶり。貴方達名前は?」
「ルドルフです。こちらこそすみません。先にメルヴィルさんの紹介だと言うべきだった様ですね。こっちはカイト
ガイツ、アリスです。」
「「「よろしく(です)。」」」
「よろしくね。ああ、貴方がガイツくんね?メルちゃんから話は聞いてるわ。ここじゃなんだしとりあえずカイトくんに着替えてもらって裏の客間で話しましょう。ルドルフくんいいかしら?」
「ええ。奥でなら詳しい話もできるでしょうし。」
「俺は着替える前提なのね。」
圧倒されるまま素直に更衣室に入ることにした。
アリスやメルヴィルのオススメ店を教えてもらい、向かったのは北通り。まずは路地に入ってすぐのところにある服屋さん。下着にパンツやシャツ、オーダーメイドもするそうだ。値段も高過ぎず安過ぎず、長く使える丈夫な品を置いてあるらしい。
「カイトどんな服欲しいの?」
「下着3着に動きやすい上2着下2着かな。冒険するから長袖長ズボン。あとできれば普段着が欲しいんだけど。こんな感じの。帯は難しいだろうから迷ってるんだけどね。」
そう言って地面に絵を描く。1つは和服。もう1つは作務衣だ。
するとルドルフの目がキラリと光る。
「コレは…イケる。カイト。交渉させてもらっていい?多分安くできるよ。表通りの店に入ってもいいけれど、」
と地面の絵を消しながら言う。
「あ、ああ。こっちの金銭感覚はまだわからないからお願いするよ。」
いつものほほんとしたルドルフがこんなに目を輝かせるなんて…。服気に入ってもらえたのかな?
通りから路地に入るとすぐの所に表の通りの店ほどではないが、なかなかの店構えのお店があった。2階建のその店に入ると所狭しと服が並べられていた。
「いらっしゃいませ。ルーカス服飾店へようこそ。本日はどのような服をご所望ですか?」
大柄な筋肉質の男性が現れた。
「この人の冒険用の普段着と下着などを探してまして…。」
「それでしたら紐で結ぶタイプの下着と動きやすい機能性の高い服がございます。…ところで…お客様は変わったお召し物を着用されてるようですね?少々拝見させていただいても?」
「構いませんが…。」
男の目が光る。すぐさま試着室に案内された。
「ではこちらにお着替えください。」
いつのまに揃えたのだろうか、下着に至るまで、全ての服が用意された。
「え?下着までですか?」
「左様でございます。私も長年服を見てきましたが、なかなかこの様な服を見たことがございません。丈夫に作られており、更には生地もいいものを使ってます。染めも色鮮やか。できればお借りしたいくらいです。おそらく下着も良いものをお召しになっているのでしょう。」
「そ、そうですか。」
「そこまでです。ただで情報を晒すわけにはいきません。」
「ほう、気になることを仰いますね。」
「あなたも気付いているのでしょう?この服の価値。そしてこの人の知識はお金になる、と。」
「そうですね。確かに珍しく、上品なこの服。なかなか見られないですが、そこまで言うほどでしょうか?」
「ではこの人が東国の出身だったとしても?」
「なんですって!?何十国と国を渡り、未開の地を抜けた先にあると言うあの?」
「気になりますか?私達は表通りの店ではなく路地に入ってすぐのこの店に来た意味を考えてください。私達は別に表通りで服を買って知識を売ってもいいのですよ。おそらくその店はこんなチャンスは逃さず、今まで以上に儲けるでしょう。私達はメルヴィルさんのおススメのお店と言うからここに来ただけです。」
「なんだメルちゃんの知り合い?それならそうとはじめにそう言いなさいよ!そしたらもっと違う対応したのに。なるほどね。メルちゃんが私に気を使って勧めてくれたのね。さすがメルちゃんだわね。」
ルドルフとの白熱した話し合いから一転、急に男の口調が変わる。
あれ?この人あっちの人?
「悪かったわね。自己紹介もまだだったわ。私はルーカス。親しい人にはルーちゃんと呼ばれているわ。にしてもいい交渉ぶり。貴方達名前は?」
「ルドルフです。こちらこそすみません。先にメルヴィルさんの紹介だと言うべきだった様ですね。こっちはカイト
ガイツ、アリスです。」
「「「よろしく(です)。」」」
「よろしくね。ああ、貴方がガイツくんね?メルちゃんから話は聞いてるわ。ここじゃなんだしとりあえずカイトくんに着替えてもらって裏の客間で話しましょう。ルドルフくんいいかしら?」
「ええ。奥でなら詳しい話もできるでしょうし。」
「俺は着替える前提なのね。」
圧倒されるまま素直に更衣室に入ることにした。
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コメント
ハイイロチョッキリ
すごく読みやすい!