転生バーテンは生き残る
42話
 まずは基本的な素振りがこの重い結晶棒で何回できるか試してみるか。
 そう思い数えながら1回1回丁寧に素振りする。
 正眼に構えて、振りかぶり、すり足で1歩進み、地面すれすれまで振り下ろす。体の軸はぶらさない。繰り返し繰り返し、体に覚えさせる様に。
 久々に腕を振る。剣道の道場に通ってた頃が懐かしい。改めて自分の体がどれだけ鈍っていたのかを再確認する。
 263まで数えたところで扉からガイツが顔を出す。
「お、ホントにやってる。おはよう。
「「おはよう」」
「いつからやってるんだ?」
「メルヴィルさんが出る前くらいから?」
「ほぼ日が昇るころからか。2人とも朝から元気だな。俺はまだ頭痛い。」
「メルヴィルさんとガイツが飲みすぎただけだよ。あの後ミランダさんの旦那さんと飲んだんだって?」
「あーそういうこと?だからやけに起きてくるのが遅かったのか。まあアリスは朝の礼拝とかあるし、教会で待ち合わせだから大丈夫だけど他の冒険者達はもうギルドに行ってるよ?もう目ぼしい依頼は取られてると思うけど今日どうするの?」
「どうするかな。薬草採取でも受けるか。それならカイトとも一緒に行動できるし、途中で出た魔物を狩って小遣い稼ぎになるからな。」
「まあまだ余裕はあるし、今日はそれでいいか。カイトもそれでいい?」
「いいけど、というかありがたいんだけど…むしろいいの?」
 何がと言いたげな顔をする2人。
「いや、しばらく1人で頑張る的な話ししてたじゃん。だからなんか頼る様な感じがしてさ。」
「カイトいたほうが面白いし、いいんだよ!」
「そうそう。初心者は上級者に頼ってもいいんだよ。少なくとも知識面では頼りになると思うし、学べることはあるでしょ?カイトだって強いんだからこっちも安心して探索できるし。別々に依頼取って一緒に探せば効率いいでしょ?それに初心者イビリの冒険者もいたりするから心配。」
「あ、ありがとう。なんか照れくさいな。今日のところはありがたく頼らせてもらいます。よろしく。」
 なんか俺の方が年上のはずなのに…。ホントこいつらいい奴らだな。泣きそう。
「じゃあそろそろ2人とも汗拭いて飯くおうぜ!いっそ水浴びて汗流しちゃえ。ついでにルドルフ、カイトに生活魔法の乾燥教えとけよ。俺は便所行ってくる!」
 じゃあと片手を上げてガイツは扉を閉めた。
「お腹減ったあ」
「そうだな。早く汗流してご飯にしよう。」
 互いに見合って頷き合い、井戸へ向かう。上を脱ぎ、バシャバシャと水を被り、タオルで体をこすり、頭皮をマッサージしサッパリすると、それから生活魔法の授業。
 まずは基本的な理論から。
「まずは体の真ん中に集中してみて。少しあったかい感じがわかるかな?」
「おお!なんかあったかい!」
「そしたらそのあったかいのを体の表面と服を覆うことをイメージして。だいたいでいいよ。」
「はい。」
「そしたら体や服から水分が抜けていくのをイメージして『乾燥』って唱えてみて。」
 そう言ってルドルフは自分の体と服を『乾燥』した。
 体の表面と服をあったかいもので覆って、水分が蒸発するのをイメージ。
『乾燥』
 そう呟くと、光の輪が下から体を覆い、体や服が乾燥した。
「おお!1発で成功だね。」
「ねえルドルフ。これって浄化もできたりするかな?」
「うんできるよ?
「できるんかい!」
「さっきと同じように体表と服をあったかい魔力で覆って、服や体表が綺麗になるのをイメージして『浄化』って唱えればいいよ。でも服は綺麗になっても洗濯するのとはなんか違うし、体拭くのともなんか違うんだよね。」
 その後服と体表に『浄化』をかける。また違う形の光の輪が体を覆い少しスッキリした気になった。
 ルドルフ!言いたいことすごくよくわかる!このままでもアリだけど服は洗濯したい!贅沢言うなら風呂入りたい!気持ちの問題なのかもしれないけどすっきり感が全然違う!そういえばトイレもこの洗浄使ってたのかな?
 そう思い数えながら1回1回丁寧に素振りする。
 正眼に構えて、振りかぶり、すり足で1歩進み、地面すれすれまで振り下ろす。体の軸はぶらさない。繰り返し繰り返し、体に覚えさせる様に。
 久々に腕を振る。剣道の道場に通ってた頃が懐かしい。改めて自分の体がどれだけ鈍っていたのかを再確認する。
 263まで数えたところで扉からガイツが顔を出す。
「お、ホントにやってる。おはよう。
「「おはよう」」
「いつからやってるんだ?」
「メルヴィルさんが出る前くらいから?」
「ほぼ日が昇るころからか。2人とも朝から元気だな。俺はまだ頭痛い。」
「メルヴィルさんとガイツが飲みすぎただけだよ。あの後ミランダさんの旦那さんと飲んだんだって?」
「あーそういうこと?だからやけに起きてくるのが遅かったのか。まあアリスは朝の礼拝とかあるし、教会で待ち合わせだから大丈夫だけど他の冒険者達はもうギルドに行ってるよ?もう目ぼしい依頼は取られてると思うけど今日どうするの?」
「どうするかな。薬草採取でも受けるか。それならカイトとも一緒に行動できるし、途中で出た魔物を狩って小遣い稼ぎになるからな。」
「まあまだ余裕はあるし、今日はそれでいいか。カイトもそれでいい?」
「いいけど、というかありがたいんだけど…むしろいいの?」
 何がと言いたげな顔をする2人。
「いや、しばらく1人で頑張る的な話ししてたじゃん。だからなんか頼る様な感じがしてさ。」
「カイトいたほうが面白いし、いいんだよ!」
「そうそう。初心者は上級者に頼ってもいいんだよ。少なくとも知識面では頼りになると思うし、学べることはあるでしょ?カイトだって強いんだからこっちも安心して探索できるし。別々に依頼取って一緒に探せば効率いいでしょ?それに初心者イビリの冒険者もいたりするから心配。」
「あ、ありがとう。なんか照れくさいな。今日のところはありがたく頼らせてもらいます。よろしく。」
 なんか俺の方が年上のはずなのに…。ホントこいつらいい奴らだな。泣きそう。
「じゃあそろそろ2人とも汗拭いて飯くおうぜ!いっそ水浴びて汗流しちゃえ。ついでにルドルフ、カイトに生活魔法の乾燥教えとけよ。俺は便所行ってくる!」
 じゃあと片手を上げてガイツは扉を閉めた。
「お腹減ったあ」
「そうだな。早く汗流してご飯にしよう。」
 互いに見合って頷き合い、井戸へ向かう。上を脱ぎ、バシャバシャと水を被り、タオルで体をこすり、頭皮をマッサージしサッパリすると、それから生活魔法の授業。
 まずは基本的な理論から。
「まずは体の真ん中に集中してみて。少しあったかい感じがわかるかな?」
「おお!なんかあったかい!」
「そしたらそのあったかいのを体の表面と服を覆うことをイメージして。だいたいでいいよ。」
「はい。」
「そしたら体や服から水分が抜けていくのをイメージして『乾燥』って唱えてみて。」
 そう言ってルドルフは自分の体と服を『乾燥』した。
 体の表面と服をあったかいもので覆って、水分が蒸発するのをイメージ。
『乾燥』
 そう呟くと、光の輪が下から体を覆い、体や服が乾燥した。
「おお!1発で成功だね。」
「ねえルドルフ。これって浄化もできたりするかな?」
「うんできるよ?
「できるんかい!」
「さっきと同じように体表と服をあったかい魔力で覆って、服や体表が綺麗になるのをイメージして『浄化』って唱えればいいよ。でも服は綺麗になっても洗濯するのとはなんか違うし、体拭くのともなんか違うんだよね。」
 その後服と体表に『浄化』をかける。また違う形の光の輪が体を覆い少しスッキリした気になった。
 ルドルフ!言いたいことすごくよくわかる!このままでもアリだけど服は洗濯したい!贅沢言うなら風呂入りたい!気持ちの問題なのかもしれないけどすっきり感が全然違う!そういえばトイレもこの洗浄使ってたのかな?
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