憂鬱の雨

Rain

憂鬱への馴れ初め 1

運動会に親が来ないのは周りは心配するが、私にとっては別に来ようがこまいがどうだって良かった。
一人でいるのは都合がいい。今の親は特に一緒に見られるのは嫌だ。  
「帰りたくないな…今からでも死のうかな 」
周りに人は居ないーー フェンス飛び越えたらすぐ死ねる。行くなら今しかない。
「……でも、お母さん…」お腹の痛みとは別にズキンと胸が痛い…   
「やっぱり、私には勇気がないのかな。だから…」結局、思いとどまってしまった。 
もう、この決断も何十回踏みとどまったことか。

中学生になった頃、親が2回目の結婚をした。未亡人になったお母さんは、見た目の割に奥手だからちょっと近づく男性には警戒をしていた。 今の父は見た目とか収入とかは問題なかった。要は私という子がいても尚親として接するかを考えてた。
そこは問題が無かったが、変わった性癖の持ち主だった。
決まって放課後とか、夜お風呂入った後私だけお腹の張りのチェックをしている。 
何故かは知りたくもないが、性的な感じではないため日々お腹のチェックをさせている。
「チェックだけなら良かったな…」流れる雲を見ながらブツブツ言ってたらメールが来た。宛名をみて更にブルーな気持ちになる。
『彩ちゃん、今日夕方雨降るみたいだから僕ん家おいでよ?断ったら、写真、ばらまくよ?‪w』
父の、同僚からだった。

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