絶対必中の一撃必殺!~パーティー追い出されましたが、居合いを極め最強になりました~
二撃目 「奥義!ポーション(中)!」
目を覚ますとそこは、冒険者生活でたまにお世話になる、ギルド医務室のベットだった。
「あれ…?僕どうしてここに?」
そして少ししてすべてを思い出す。
追放されたこと。
親の形見である指輪を奪われたこと。
勇者に思い切り蹴られたこと。
戦士から餞別を貰い、そこから記憶がないこと。
ここまでの出来事を思い出した。
するとベッド回りを囲んでいたカーテンが少し開き、看護師さんであろう優しそうな顔をした人が中に入ってきた。
「あら、目を覚ましたんですね!かなり重症だったんですぐ回復してよかったです。さすが勇者パーティーに入っていただけのことはありますね!」
勇者パーティーという言葉に僕が露骨に嫌な顔をすると、看護師さんが気づいたのかすぐに訂正する。
「すいません。さっきあんなことが起きたのに不適切でしたね。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。むしろ気を使わせてしまって申し訳ありません。」
僕は一旦姿勢を変えようとするが、蹴られた場所がジクリ、と痛む。
「痛っ…」
「無理しないでください!まだ完治したわけではないんですから!」
看護師さんが心配して声をかけてくれる。
僕は蹴られた箇所をみると、かなり大きく紫色に変色して大きなアザとなっていた。
生々しい。
率直な感想だった。
そういえばあれから何時間たったんだろう。
ベッドの中でそんなことを考える。
この医務室には窓がついていないため今のだいたいの時刻もわからない。
あれからどのくらいたったのか気になったので看護師さんに質問してみる。
「今って何時でしょうか?」
「今ですね。今はえーと……」
ベットから少し離れたところにある魔法でできた時計を確認しに行く。
ちなみに時計は高級品だ。
「わかりました!今はだいたい6時で、あなたが気絶してから5時間ほどたっています!」
相当な時間寝込んでいたようだ。
だからちょっと筋肉痛みたいな痛みが身体中するのか。
でもこのままベッドで治るまで寝ていたらかなりの時間ここにいることになってしまう。
うーんどうすれば傷が直せるかな……
僕はここで「あっ!」と思い出す。
僕は冒険者になってから絶対に自分のズボンのポケットにお守りとしてポーション(中)を入れていたということを思い出す。
確かあの時勇者に渡していないからまだある筈だ。
早速ズボンのポケットを一個一個確認して、ポーションが入っていないか確認する。
僕のズボンはちょっと特殊で、一つのポケットにつき一つアイテムが収納できる。
要するにポーションを入れるのに最も適しているズボンなのだ。
しかし欠点として、一度ポケットに収めると異空間の様なところに保管されるので、モノを入れた感覚が一切しないのでわかりにくいのだ。
「どうかしたんですか?」
看護師さんが優しい口調で聞く。
「ちょっと探し物がありまして……………」
まさぐっていると固いものに手が触れる。
「おっ!あった!」
自分のズボンの左ポケットにポーションは入っていた。
「へ~、ポーションを持ち歩いているんですか~」
少し驚いた様子で話す。
この世界では体力は重要なのでその体力を回復できるポーションは貴重品なのだ。
ポーションは水色で、コルクで栓をしたガラスビンのような入れ物に入っている。
「よし、これをあけてっと」
ポンッ、音を出しポーションの蓋が開く。
患部にポーション(中)をかける。
するとみるみるうちに紫色が引いていき、筋肉痛のような痛みもとれた。
「よしっ回復完了!」
勢いよく立ち上がる。
でもずっと寝ていたせいか少しフラッとしてしまう。
「おっとと、」
そんな様子を見て看護師さんがクスッと笑う。
「あんなことがあった後なのに元気ですね。」
「親にいつでも元気でいろと小さい頃から教えられまして。」
でもパーティーを抜けた今どうしようか。
僕はパーティーを追放されて自分の弱さに改めて気づいた。
このままじゃダメだ。
もっと強くならなくては。
でもどうやって強くなる?
師匠なんていないし、特別な力を持っているわけでも……ん?
特別な力なら持ってるじゃないか。
そう。あれが──
僕は看護師さんにお礼をいって医務室を出た。
━━━
今、僕はギルドの資料保管庫にいる。
ギルドの人から許可をもらい、いろんな資料や本を読み漁り、自分の命中率が最大限活かされる戦い方を調べているのだ。
そして『魔物図鑑』や幼い頃に読んだ『アレキサンドル神話』等の本が並ぶ中、僕は吸い寄せられるようにある本に手をかける。
『居合い講座』
これが僕の新たなスタートだった。
まず中を見る。
当たり前だが中には目次が載っている。
そしてひとつの大きな区切りに別れていて、それごとに載っている内容が違うみたいだ。
僕は次のページをめくる。
そこには居合いというものについての説明がのっていた。
『居合いとは剣技の中でも速さに特化したもので、相手の一瞬の隙をつき極僅かな力で相手の急所をつく技である。』
 
なんなんだこれは。
まさしく僕の為にあるといっても過言ではないような技術体系がそこにあった。
━━━
「すいません!この本借りれませんか?」
資料保管庫の管理人さんに話しかける。
その手にはさきほどの『居合い講座』を握りしめて。
「別にそのぐらいいですけど?」
「ありがとうございます!」
「でもちゃんと返してくださいよー」
「はい!わかりました!」
早速練習するために近くの荒野にいこうと考えるが、もう今日は遅いため宿に泊まることにする。  
宿に着く。
お金を払い指定された部屋に向かう。
朝御飯は出るみたいだ。
早く居合いを使ってみたい。
そんな思いを抱きながら宿のベッドで眠りについた。
━━━
外から鳥の鳴き声な聞こえてくる。
それはさも「朝だよ」と告げんばかりの鳴き声だった。
「よし!居合いの練習やってみるか!」  
朝御飯を食べ終えた僕は新しい朝を迎えた町に一歩踏み出し、荒野へと向かった。
ちなみに朝御飯はトーストに目玉焼きとベーコンを挟んだサンドイッチのようなものだった。
お世辞ではなく素直にすごく美味しかった。
「あれ…?僕どうしてここに?」
そして少ししてすべてを思い出す。
追放されたこと。
親の形見である指輪を奪われたこと。
勇者に思い切り蹴られたこと。
戦士から餞別を貰い、そこから記憶がないこと。
ここまでの出来事を思い出した。
するとベッド回りを囲んでいたカーテンが少し開き、看護師さんであろう優しそうな顔をした人が中に入ってきた。
「あら、目を覚ましたんですね!かなり重症だったんですぐ回復してよかったです。さすが勇者パーティーに入っていただけのことはありますね!」
勇者パーティーという言葉に僕が露骨に嫌な顔をすると、看護師さんが気づいたのかすぐに訂正する。
「すいません。さっきあんなことが起きたのに不適切でしたね。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。むしろ気を使わせてしまって申し訳ありません。」
僕は一旦姿勢を変えようとするが、蹴られた場所がジクリ、と痛む。
「痛っ…」
「無理しないでください!まだ完治したわけではないんですから!」
看護師さんが心配して声をかけてくれる。
僕は蹴られた箇所をみると、かなり大きく紫色に変色して大きなアザとなっていた。
生々しい。
率直な感想だった。
そういえばあれから何時間たったんだろう。
ベッドの中でそんなことを考える。
この医務室には窓がついていないため今のだいたいの時刻もわからない。
あれからどのくらいたったのか気になったので看護師さんに質問してみる。
「今って何時でしょうか?」
「今ですね。今はえーと……」
ベットから少し離れたところにある魔法でできた時計を確認しに行く。
ちなみに時計は高級品だ。
「わかりました!今はだいたい6時で、あなたが気絶してから5時間ほどたっています!」
相当な時間寝込んでいたようだ。
だからちょっと筋肉痛みたいな痛みが身体中するのか。
でもこのままベッドで治るまで寝ていたらかなりの時間ここにいることになってしまう。
うーんどうすれば傷が直せるかな……
僕はここで「あっ!」と思い出す。
僕は冒険者になってから絶対に自分のズボンのポケットにお守りとしてポーション(中)を入れていたということを思い出す。
確かあの時勇者に渡していないからまだある筈だ。
早速ズボンのポケットを一個一個確認して、ポーションが入っていないか確認する。
僕のズボンはちょっと特殊で、一つのポケットにつき一つアイテムが収納できる。
要するにポーションを入れるのに最も適しているズボンなのだ。
しかし欠点として、一度ポケットに収めると異空間の様なところに保管されるので、モノを入れた感覚が一切しないのでわかりにくいのだ。
「どうかしたんですか?」
看護師さんが優しい口調で聞く。
「ちょっと探し物がありまして……………」
まさぐっていると固いものに手が触れる。
「おっ!あった!」
自分のズボンの左ポケットにポーションは入っていた。
「へ~、ポーションを持ち歩いているんですか~」
少し驚いた様子で話す。
この世界では体力は重要なのでその体力を回復できるポーションは貴重品なのだ。
ポーションは水色で、コルクで栓をしたガラスビンのような入れ物に入っている。
「よし、これをあけてっと」
ポンッ、音を出しポーションの蓋が開く。
患部にポーション(中)をかける。
するとみるみるうちに紫色が引いていき、筋肉痛のような痛みもとれた。
「よしっ回復完了!」
勢いよく立ち上がる。
でもずっと寝ていたせいか少しフラッとしてしまう。
「おっとと、」
そんな様子を見て看護師さんがクスッと笑う。
「あんなことがあった後なのに元気ですね。」
「親にいつでも元気でいろと小さい頃から教えられまして。」
でもパーティーを抜けた今どうしようか。
僕はパーティーを追放されて自分の弱さに改めて気づいた。
このままじゃダメだ。
もっと強くならなくては。
でもどうやって強くなる?
師匠なんていないし、特別な力を持っているわけでも……ん?
特別な力なら持ってるじゃないか。
そう。あれが──
僕は看護師さんにお礼をいって医務室を出た。
━━━
今、僕はギルドの資料保管庫にいる。
ギルドの人から許可をもらい、いろんな資料や本を読み漁り、自分の命中率が最大限活かされる戦い方を調べているのだ。
そして『魔物図鑑』や幼い頃に読んだ『アレキサンドル神話』等の本が並ぶ中、僕は吸い寄せられるようにある本に手をかける。
『居合い講座』
これが僕の新たなスタートだった。
まず中を見る。
当たり前だが中には目次が載っている。
そしてひとつの大きな区切りに別れていて、それごとに載っている内容が違うみたいだ。
僕は次のページをめくる。
そこには居合いというものについての説明がのっていた。
『居合いとは剣技の中でも速さに特化したもので、相手の一瞬の隙をつき極僅かな力で相手の急所をつく技である。』
 
なんなんだこれは。
まさしく僕の為にあるといっても過言ではないような技術体系がそこにあった。
━━━
「すいません!この本借りれませんか?」
資料保管庫の管理人さんに話しかける。
その手にはさきほどの『居合い講座』を握りしめて。
「別にそのぐらいいですけど?」
「ありがとうございます!」
「でもちゃんと返してくださいよー」
「はい!わかりました!」
早速練習するために近くの荒野にいこうと考えるが、もう今日は遅いため宿に泊まることにする。  
宿に着く。
お金を払い指定された部屋に向かう。
朝御飯は出るみたいだ。
早く居合いを使ってみたい。
そんな思いを抱きながら宿のベッドで眠りについた。
━━━
外から鳥の鳴き声な聞こえてくる。
それはさも「朝だよ」と告げんばかりの鳴き声だった。
「よし!居合いの練習やってみるか!」  
朝御飯を食べ終えた僕は新しい朝を迎えた町に一歩踏み出し、荒野へと向かった。
ちなみに朝御飯はトーストに目玉焼きとベーコンを挟んだサンドイッチのようなものだった。
お世辞ではなく素直にすごく美味しかった。
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