異世界の親が過保護過ぎて最強
──第18話──
えーと、待てよ。
何がどうなって、いきなり三つの加護を貰う事になったんだ?
『……むぅ。……リアムと、ロナは……呼んで、無い。』
『ふふふ。良いじゃ無いですか。私もルディ君とお話したかったのですよ?』
『私もなの!ノアばっかりズルいと思うの!』
よく分からないが、ノアが頬を膨らまし、それに対して少女が自分の意見を述べている。
薄い緑の髪の子と、褐色の子。
なんなんだ一体……。
『初めてまして、ルディ!ボクは水の大精霊、メリル=ニコラスだよ!よろしくねっ!』
言い争ってる三人を余所に、水色の髪の女の子が声をかけてきた。
『よろしく  メリルさま。』
『そうじゃないんだよなー!ボクもノアみたいに気軽に『メリル姉さん』って呼んで欲しいかなっ!』
元気一杯にメリルは言ってきた。
いや、ノアのも俺が呼びたくて呼んだ訳じゃないんだけど!
何でそういう要求をしてくるかな!?
『あ、ズルいの!』
『そうですわよ、メリル。』
『私は土の大精霊!ロナ=オスカーなの!よろしくなの!』
『私は風の大精霊、リアム=ジェフリーと申します。よろしくお願いしますわ。』
先程までわいわいと騒いでた二人がこちらを振り向き自己紹介をしてくれる。
『よろしく  ロナさま、リアムさま。』
『…………。』
『…………。』
二人はお互いの顔を見合せると
『ロナ姉さんなの!』
『リアム姉さんですわ。姉様でも良いですわよ?』
……精霊の人たちは兄弟にでも飢えているのか? 
なぜ、姉呼びを強制する!!
黙っていると、三人からの期待の眼差しに耐えきれず一つため息を溢す。
『……メリルねえさん。……ロナねえさん。……リアムねえさん。』
一人一人の顔を見ながら呼ぶと、そわそわとした雰囲気から一気に笑顔になり手を取って喜んでいる。
何がそんなに嬉しいんだ。
『どうしてこうなった…………。』
考えてる事が口に出てしまい、それに気が付いたサンルークは楽しそうに笑っている。
『ノアがねぇ、君にぃ魔法の使い方を教える為にぃ【念話】でぇメリルに加護を与える様にお願いしていたんだぁ。そしたらぁ、二人が面白そうだって言ってぇ……こうなったみたいだねぇ。』
いや、魔法を教える為に加護って!!
教える為の加護って!?
どゆこと!?
面白そうだって理由で加護を与えるのもどうかと思うんだけど!?
加護を安売りし過ぎだよ!!
バーゲンセールだよ!!
そんなにホイホイ渡しちゃ駄目でしょ!!
もう……疲れる……。
『……メリル、よろしく。』
『はいはーい!まっかせてー!』
水色の髪を靡かせて元気よく手を上げる。
『ここからは、メリル姉さんが教えましょうっ!』
『おねがいします。』
『魔力を纏うって事は難しい事じゃないんだ。イメージし易いのが水じゃないかなって事でボクが選ばれた訳っ!』
胸をとんっと叩きながら続ける。
ちなみに他の人達は思い思いに過ごしてはいるが、こちらを気にしている様子ではあった。
『それで、まずはイメージとしては水に濡れた時、水がどんな感じで肌にあるか確かめてねっ!』
メリルは俺に向かい手をかざすと上から大量の水が落ちてきた。
『ぅ……!』
重い!
首が折れるかと思ったぞ!!
手加減してくれ!!
『どう?何となく分かる?』
言われて、自分の腕を観察する。
水が弾かれているが、肌に乗っている部分もあった。
『その水が乗っている状態が魔力を纏わせてる状態だね!実際に君は全身ずぶ濡れだ!あははは!』
笑うなよ!
やったのメリルじゃん!!
『リアムごめーん、乾かしてー!』
『全く……あなたは後先を考えないのですから……。』
呆れ声のリアムが手をかざすと、薄い緑色の髪がふわっと浮き、俺の周りにも風が巻き起こる。
気が付いたら服も髪も乾いてた。
おお。
これは良くライアが使っている魔法だな。
『水を魔力だと考えて、まずは水を纏わせてみようか!』
メリルはそう言うと、薄い水で全身を纏う。
『これが魔力を纏うって事だよ!水は視認しやすいから練習もやり易いんじゃないかな?ノアやサンルークは闇と光だからちょっとコツがいるからね!最終的には加護を貰った属性は全部出来る様になってもらうけど!!』
えぇ!?
聞いてない!!
加護は俺が頼んだものじゃないけど!?
クーリングオフは出来ないんですか!
出来ないですよね!
知ってた!!
それからしばらくの間、水を纏わせては風で乾かす練習をしていた。
休憩の時に、ふと気になっていた事をサンルークに聞く。
『そういえばサンルークにいさん、おれの  てきせい   まほうは   なんなの?』
『そっかぁ~。言って無かったっけぇ?君はぁ聖属性魔法が適正魔法だねぇ。』
『へ?』
聖属性?
なんか、たくさん加護を貰ってたからどれかダブってるんじゃないかと思ってたんだけど……
『聖属性魔法はぁ、人間族でありぃその中のごく僅な人にしかぁ使えない属性だねぇ。でもぉ、聖属性魔法を持っていたとしてもぉ、【治癒】の魔法はぁ使えないんだぁ。聖属性魔法を持っていてぇ、さらにその中の一部がぁ【治癒】を使えるって事かなぁ?』
……まじですか。
俺の固有スキルに【治癒】があるんだけど。
まじですか。
そんなに珍しいんですか。
『簡単な回復魔法ならぁ誰でも練習すれば使えるんだけどねぇ。重症だったりぃ、病気や状態異常だったりはぁ【治癒】か薬を使うしかないんだよねぇ。……君はぁ、【治癒】が使えるけどぉ使いたい?』
治癒は珍しいみたいだけど、使えるなら使いたい。
だって、そしたら薬要らずの万能治療が出来るんだよ!
大っぴらには出来ないかもしれないけど!!
自分に使う分には問題ないだろ!
『つかいたい!』
『わかったよぉ。なら、それは僕が教えるねぇ。』
そして休憩がてら治癒魔法を習い、また魔力を纏う練習に戻った。
何がどうなって、いきなり三つの加護を貰う事になったんだ?
『……むぅ。……リアムと、ロナは……呼んで、無い。』
『ふふふ。良いじゃ無いですか。私もルディ君とお話したかったのですよ?』
『私もなの!ノアばっかりズルいと思うの!』
よく分からないが、ノアが頬を膨らまし、それに対して少女が自分の意見を述べている。
薄い緑の髪の子と、褐色の子。
なんなんだ一体……。
『初めてまして、ルディ!ボクは水の大精霊、メリル=ニコラスだよ!よろしくねっ!』
言い争ってる三人を余所に、水色の髪の女の子が声をかけてきた。
『よろしく  メリルさま。』
『そうじゃないんだよなー!ボクもノアみたいに気軽に『メリル姉さん』って呼んで欲しいかなっ!』
元気一杯にメリルは言ってきた。
いや、ノアのも俺が呼びたくて呼んだ訳じゃないんだけど!
何でそういう要求をしてくるかな!?
『あ、ズルいの!』
『そうですわよ、メリル。』
『私は土の大精霊!ロナ=オスカーなの!よろしくなの!』
『私は風の大精霊、リアム=ジェフリーと申します。よろしくお願いしますわ。』
先程までわいわいと騒いでた二人がこちらを振り向き自己紹介をしてくれる。
『よろしく  ロナさま、リアムさま。』
『…………。』
『…………。』
二人はお互いの顔を見合せると
『ロナ姉さんなの!』
『リアム姉さんですわ。姉様でも良いですわよ?』
……精霊の人たちは兄弟にでも飢えているのか? 
なぜ、姉呼びを強制する!!
黙っていると、三人からの期待の眼差しに耐えきれず一つため息を溢す。
『……メリルねえさん。……ロナねえさん。……リアムねえさん。』
一人一人の顔を見ながら呼ぶと、そわそわとした雰囲気から一気に笑顔になり手を取って喜んでいる。
何がそんなに嬉しいんだ。
『どうしてこうなった…………。』
考えてる事が口に出てしまい、それに気が付いたサンルークは楽しそうに笑っている。
『ノアがねぇ、君にぃ魔法の使い方を教える為にぃ【念話】でぇメリルに加護を与える様にお願いしていたんだぁ。そしたらぁ、二人が面白そうだって言ってぇ……こうなったみたいだねぇ。』
いや、魔法を教える為に加護って!!
教える為の加護って!?
どゆこと!?
面白そうだって理由で加護を与えるのもどうかと思うんだけど!?
加護を安売りし過ぎだよ!!
バーゲンセールだよ!!
そんなにホイホイ渡しちゃ駄目でしょ!!
もう……疲れる……。
『……メリル、よろしく。』
『はいはーい!まっかせてー!』
水色の髪を靡かせて元気よく手を上げる。
『ここからは、メリル姉さんが教えましょうっ!』
『おねがいします。』
『魔力を纏うって事は難しい事じゃないんだ。イメージし易いのが水じゃないかなって事でボクが選ばれた訳っ!』
胸をとんっと叩きながら続ける。
ちなみに他の人達は思い思いに過ごしてはいるが、こちらを気にしている様子ではあった。
『それで、まずはイメージとしては水に濡れた時、水がどんな感じで肌にあるか確かめてねっ!』
メリルは俺に向かい手をかざすと上から大量の水が落ちてきた。
『ぅ……!』
重い!
首が折れるかと思ったぞ!!
手加減してくれ!!
『どう?何となく分かる?』
言われて、自分の腕を観察する。
水が弾かれているが、肌に乗っている部分もあった。
『その水が乗っている状態が魔力を纏わせてる状態だね!実際に君は全身ずぶ濡れだ!あははは!』
笑うなよ!
やったのメリルじゃん!!
『リアムごめーん、乾かしてー!』
『全く……あなたは後先を考えないのですから……。』
呆れ声のリアムが手をかざすと、薄い緑色の髪がふわっと浮き、俺の周りにも風が巻き起こる。
気が付いたら服も髪も乾いてた。
おお。
これは良くライアが使っている魔法だな。
『水を魔力だと考えて、まずは水を纏わせてみようか!』
メリルはそう言うと、薄い水で全身を纏う。
『これが魔力を纏うって事だよ!水は視認しやすいから練習もやり易いんじゃないかな?ノアやサンルークは闇と光だからちょっとコツがいるからね!最終的には加護を貰った属性は全部出来る様になってもらうけど!!』
えぇ!?
聞いてない!!
加護は俺が頼んだものじゃないけど!?
クーリングオフは出来ないんですか!
出来ないですよね!
知ってた!!
それからしばらくの間、水を纏わせては風で乾かす練習をしていた。
休憩の時に、ふと気になっていた事をサンルークに聞く。
『そういえばサンルークにいさん、おれの  てきせい   まほうは   なんなの?』
『そっかぁ~。言って無かったっけぇ?君はぁ聖属性魔法が適正魔法だねぇ。』
『へ?』
聖属性?
なんか、たくさん加護を貰ってたからどれかダブってるんじゃないかと思ってたんだけど……
『聖属性魔法はぁ、人間族でありぃその中のごく僅な人にしかぁ使えない属性だねぇ。でもぉ、聖属性魔法を持っていたとしてもぉ、【治癒】の魔法はぁ使えないんだぁ。聖属性魔法を持っていてぇ、さらにその中の一部がぁ【治癒】を使えるって事かなぁ?』
……まじですか。
俺の固有スキルに【治癒】があるんだけど。
まじですか。
そんなに珍しいんですか。
『簡単な回復魔法ならぁ誰でも練習すれば使えるんだけどねぇ。重症だったりぃ、病気や状態異常だったりはぁ【治癒】か薬を使うしかないんだよねぇ。……君はぁ、【治癒】が使えるけどぉ使いたい?』
治癒は珍しいみたいだけど、使えるなら使いたい。
だって、そしたら薬要らずの万能治療が出来るんだよ!
大っぴらには出来ないかもしれないけど!!
自分に使う分には問題ないだろ!
『つかいたい!』
『わかったよぉ。なら、それは僕が教えるねぇ。』
そして休憩がてら治癒魔法を習い、また魔力を纏う練習に戻った。
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