天然少女のVRMMO

ム白の羽

3話 ちょっとしたイベント

 目を開けるとそこは真っ暗だった。あれ?もう移動したのかな?でも手を動かせる。手を上に伸ばすと、明るくなった。体を起こすと、周りの様子がわかった。なんかボロい部屋にいる。それから私は、棺の中にいたみたい。これどうすればいいんだろ。と、部屋の扉が開く音がした。

「おお、新たなる王よ、お目覚めになられたようで」

 そこには執事服を着た、おじいちゃんが立っていました。

「えっと、これからどうすればいいか分かりますか?」
「ええ。では、私についてきてください、我が主」

 うん?主?なんでだろ。まぁついて行けばなんか分かるかな。執事のおじいちゃんについて、廊下を歩く。それにしてもボロボロだなぁ。

「こちらです、主」

 そこは結構広めの空間でなんか玉座みたいなのがあった。

「まずは自己紹介を。私はセルディオと申します」
「あ、はい。私はヒナです。」
「ヒナ様、まずは王家継承の儀式をしましょう。この指輪をはめてください。資格があればハメられるはずです」

 よくわからないけど、はめればいいんだよね。えいっ。私が指輪をはめると指輪が赤く光った。

「おお、認められたようですな。これでこの城も活発化するでしょう」
「活発化?」
「ええ。この城は、王がいなければ機能しませんので」
「なるほど」
「王として認められたのでこちらの装備をどうぞ」

[装備・指] 王家の指輪(固)
不死者の王家の証
〈所有者固定〉〈不壊〉〈装備固定〉

[装備・全身] 王家のゴスロリ(固)
王家の正装
所有者とともに成長する
〈所有者固定〉〈不壊〉

[装備・首] 王家の首飾り(固)
王家の首飾り
〈所有者固定〉〈不壊〉〈状態異常耐性〉

[装備・武器] 狂桜(刀)(固)
装備制限Lv30以上
直前についた血の種族に与えるダメージアップ
〈所有者固定〉〈不壊〉

[装備・武器] 常夜の刀(刀)(固)
夜の時間に性能アップ
〈所有者固定〉〈不壊〉

《刀を手に入れたので刀スキルが取得可能になりました》
《刀を手に入れたので刀のレシピが解放されました》

 ・・・・・・なんで王家がゴスロリなんだろう。まあたぶん前の人がゴスロリがすきだったんだろう。

「さて、ヒナ様。ヒナ様は王家として認められましたが、まだまだ未熟です。そこで他の異人とともに、修行をしてください。そこのゲートをくぐれば、始まりの街へ行けます」
「それってもうここには来れないってことですか?」
「今は、一方通行です。ですが、そのうちこの城にたどり着けるでしょう。その頃にはここも、綺麗になりますし」
「そっか。じゃあ、行って来ますね」
「行ってらっしゃいませ。お待ちしております」

 白い光のゲートをくぐると、そこはヨーロッパ風の街並みが広がっていた。


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装備固定・・・外すことが出来ない
所有者固定・・・トレード不可、死亡時ドロップなし
不壊・・・壊れない

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