自宅から追放されたけど、商人をしながら、冒険はSランクでした。

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番外編 2



「おい。これ打てねぇじゃないか。」


 安全ロックが掛かっていることを上げた本人から教えてもらっていなかったため、使えない。


 使えれば、戦局は少し有利な方向へ行っていたが、まあ、今の時点では負け確定のため
あまり変わらない。


「そんなこと知らないっす。本当にこれどうやって使うのでしょうかね」


 弾を打つのです。


「知るか。そんなもの。こんな使えないやついるか。」


「ほかってしまうのですかぁ。」


「もちろんだ。ポイ!!」


 すると、地面に当たり、その反動で宙に上がった、「カチッ」と音が鳴りながら、風に流されながらジンの足元の近くに落ちてきた。そして、拾う。どっちにしろ安全ロックが解除できないと話にならない。


「おぉ。これが、銃というやつですか。なんか、面白い。打ってみようぜ」


「ジン様、人には向けないでくださいね。私はまだ死に時ではないので」


「わかっているさ。あの木に向かって」




 ――――ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ




「出たね。意外と多くの玉が入っていた。木は黒く焦げている部分があるけど貫通までは行かなかった。でも、人なら一撃だな。」


「この覗く部分は、遠い場所へ打つ時に使うやつぽいな。でも、照準を合わせるのは難しいと思うな」


 照準を簡単に合わせることが出来れば、スナイパーのやり手になれる。


 ただ、この世界にはスナイパーライフルがまだ存在しないため、異世界人に持ってきてもらう必要がある。


「すごいです。私は狼なので持っていても仕方ないです。」


「ジン凄いわ。これでどんな敵が来ても仕留めてくれますわね」


「そ…そうだね。」


 なんと、地面に当たった時に安全ロックが解除してしまった。戦局はどうみてもジンのほうが有利だ。
銃なら


「俺たちどうしますか?多分死ぬだけなんで止めましょ」


「うううんんん。俺は盗賊として逃げるというのは使いたくねぇ」


「リーダーも盗賊止めましょ」


「はぁ。まだ離脱するとはいってもねぇのに盗賊を辞めるだと」


「そうですよ。」


 何故か、盗賊たちは会議が始まっている。もう襲うことはやめたのだろう。


 普通、盗賊は処罰の対象となる。まだ盗む行為の度合いにより、大きく異なる。


  有名で二つ名がついている者はより頑丈な牢屋へほかる。


 前に一般的な牢屋にほかっていたら、知らない間に仲間を呼んで逃げ出すということがあったため、対策がある。ただし、例外は存在する。


「リーダー、潔くやめましょう。俺はいつでもいいっすよ。」


「だからな!!次やる仕事がないだろうが。だって盗賊だぜ。ここで死んだ方がましだぜ。」


「ええぇ。おれはまだ死に時じゃないっす。死にたくない」


「んなに言っているんだ。じゃあ、どうするのだ。」


 会議は踊るされど進まず。









 そのころ、ジンたちは盛り上がりを見せていた。森の中の道路で盗賊と出会ったわけだが、いま他の人がみたら何をしているのか全くの意味不明だ。


「ジン、屋敷の人手が足りないわ。だから、あの人達を雇うことにしない?もう、うちらが勝ったのですから」


「そうだな。先ほどから盗賊をやめたいとか聞こえるからな。」


 すると、護衛は口を挟んできた。


「ジン様、あまり反論はしたくありませんが、盗賊の人を貴族が雇うと言うのはおかしな話ではありませんか??」


「そうだよな。他の貴族様や領民から非難を受けるかも。また、屋敷内の物を盗まれるかもしれないからな」


 そのようなことは少なくない。ただ、前職が盗賊だったことは隠した方がいい。蔑むひとや領民からの批判がくることもある。


「何とかなると思うので、まずは試しで雇っていますか。人手が居ないことはたしかだ。」


「分かりました。」


 その場で決まってしまった。ジン達は馬車に乗り、盗賊の方へ向かう。


 貴族は徒歩2分のところでも、馬車を使う必要がある。馬車を使わない貴族はおかしいと思われてしまう。ただ、コストパフォーマンスは悪い。


「おい。なんだ。」


「先ほどから、盗賊をやめたいと聞こえたので私の屋敷で働いていただけないかな?」


「ほ……本当ですか。俺、すぐにでも行きますっ!!!」


「おい。すぐに決めんな。罠かもしれないぞ。牢屋生きだったらどうするのだ!!!!
 屋敷で働けるとか言っておきながら、警隊に渡すかもしれないぞ。」


「リーダーは考えすぎですぅ。俺はカイと言います。」


「ジン・パースと申す。田舎で申し訳ないがお願いできないか?」


「分かった。お前を信じる。だがな嘘だった場合は、俺は自殺する。ぜっていに牢屋には入りたくねぇからな。」


 20分ぐらい、渋った結果リーダーは覚悟を決めたようだ・


「リーダー、流石の強気っす。俺も見習いたいっす」


「では、移動しますか。ここから1時間ぐらいで屋敷に着く。ここまで来ているなら分かると思うが、
 王都までは遠い。」


「そうっすね。」


「そうだな。」


 そして、盗賊を連れて、屋敷へ戻った。


 少し人が増え、余裕がでてきたのかジンは冒険活動をたまに行っている。




 沢山の高難易度の魔物を倒したり、丁度皇太子が狙われている時に援護したり
など、活躍が認められ、伯爵まで上り詰めいったのは次のお話し。

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