コミュ障陰キャは2度笑う

ケッキング祖父

第6話

生徒たちを一列に並べ、祝福の確認は始まった。結構な人数がいるというのに瞳を持つ男は疲弊した様子もなく祝福の確認作業を続けている。

僕は列の後ろの方にいるため、祝福の確認はまだ先だろう。今のうちに現在の自分の状況を整理しておく。

まず、僕がおかれている現状だが、実は他の生徒たちより相当まずい状況にある。なぜかというと召喚直後に皆が瞬間的に理解したという祝福の内容を、僕だけが感じ取れなかったのだ。

もしかしたら他にも僕と同じく祝福の内容を理解できず、それを言い出すことができない生徒がいるかもしれない。

もしそんな生徒がいたとしても自分の状況が好転するわけでもないのに、そんな存在を密かに求めていた。

自分の番が近づいてきた。上田や鹿場はもう祝福の確認は終ったようで前にも後ろにも見当たらない。鼓動が激しくなり、汗が額から一筋たれる。

そして、僕の番がきた。



コメント

  • オナ禁マッスル

    サボるな

    0
  • オナ禁マッスル

    上田の能力なんですか?

    0
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