クラス転移したのに俺だけ勇者じゃないのだが。

ヒイラギ

第7話

図書室に着いた俺は元にあった場所に本を戻す為に、階段を登っていたのだが…

「あれ?俊介君?」

声の聞こえた方を振り向くと佐藤さんが座っていた椅子から降りて俺の方へやってきた。

「佐藤さんも図書室、来てたんだね」

俺は持っている本を隠しつつ言葉を返す。

「うん、俊介君はどうしてここに?」

「え、えっーと…部屋だとなんか
落ち着かなくてさ〜…」

(危ない、何とか誤魔化せたか?)

「ふ〜ん…そうなんだ…」

「どうしたの?そんなにこっちをジロジロ見てきて、俺の顔になんかついてた…?」

「ううん、なんでもなーい
私もう寝るから、おやすみ〜!」

「おやすみー」

そう言って佐藤さんは図書室から出ていった。

(さてと、本を戻さないと…)

「あ、ここだここ」

元にあった場所に本戻すと、俺も自室に戻ることにした。

部屋に戻るとリルがベッドの上に座っていた。

「あ、戻られましたか」

「ただいま、リル」

「おかえりなさいませ篠崎様」 

「そう言えば…ベッド、直してくれたのか?」

「そうですが…問題でもありました?」

「いや、問題なんてないよ、と言うかこちらからお願いしたい位だ。」

「それは良かったです」

(疲れたぁ、今日はもう寝るか…)

「すまん、ベッドで寝たいんだがいいか?」

「あ、分かりました。」

「おやすみなさい」

「おやすみ、リル」




次の日になり、今日も訓練がある。

今日は戦闘の大幅強化に繋がると言う[身体強化]の魔法の習得をするそうだ。
ちなみにこいつは無属性魔法だから誰でも使える超基本魔法なんだとか。

魔法は案外簡単ですぐに習得できた。

「お、流石は勇者だな…おまえら、もう使えるようになったのか」

「結構簡単すね〜笑」

「だな、よゆーよゆー!」

ウェルディマンが褒めると黒崎や川井を中心に皆がドヤ顔をしていた。

まぁ、俺もその中の一人なのだが。

「あ、そうだそうだ……おーい皆!」

「なんでしょうか?ウェルディマンさん」

「お前ら、少し模擬試合をしてはくれないか?
今のうちに皆の実力を見ておきたい。
それに、今、実力を確認しておけば最終的に自分がどれほど成長したかも分かるしな」

(うーん…俺的には多分ボコされるからやりたくないんだよな…)

そんなことを思っていた俺だったのだが…

「お!試合だ試合だー!」

「やる気出てきた〜!」

と言う具合に、周りの奴らは結構乗り気で模擬試合をするとこになった。

試合はウェルディマンとの1vs1で行うそうだ。


「よ〜い…初め!」

山崎の合図と共に川井とウェルディマンの模擬試合が始まった。

「おっ!中々やるな!川井」

「こ、これくらい余裕っすよ…!」

と、言っているが結構川井はキツそうだ。
だが、川井も強く、かなり粘っていた。
 
 
「こ、降参です」

「お、そうか、お疲れ!ナイスファイトだったぞ」

流石の川井も、ものの2,3分程度で降参だった。

そして順番が周り…遂に俺の番になってしまった。

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