全スキル保持者の自由気ままな生活
80話 マジックタッグ終盤戦
 一人目を捕まえた頃、俺は逮捕に戻っていた。
 ふはははっ!俺の前には誰も逃れることなど出来ないのだ!
 「速い!速すぎるっ!?なんという速さだ!!あっという間に逮捕者が続出していく~~!!」
 これで6人目!
 ……全くこの敷地どれだけ広いんだよ……。
 全力じゃないということもあるけど、それでも!広すぎるんじゃないでしょうか?!
 「今でも6人抜き!このままやられてしまうのか!?」
 他クラスならそうかもしれないが、Sと俺のクラスは多分中々しぶとく生き残るだろうな……。
 そして俺は近くに隠れいていた生徒を見つける。
 隠れていようが俺の千里眼でバレバレなんだよ!
 「「これで7人目!」」
 俺の声と理事長の声がまさかのハモる。
 残っている生徒は……後10人ぐらいか……。
 ……ていうかみんなってこの競技に全員出場しているのか?
 今気になっていたんだけど、あんなにいた人数、そして一人は出ないといけないとされていたルールを鑑みて、選手が少なすぎるんだよなぁ……。
 俺はそんなことを考えながらも逮捕に勤しむ。
 どんどん逮捕していき、残ったのはEクラス1と2、Sクラスだけになった。
 やっぱりここまで残れたのは俺が鍛えただけでもある。
 「ふっ!」
 俺は常人とはかけ離れたスピードで手を振る。
 「うっ……!」
 あまりにもの爆風に耐えきれずに吹き飛ばされてしまうのはE2の生徒だった。
 「そこだっ!」
 そして瞬時に詰め寄り、肩を叩く。
 「これで15人目!!まだ五分しか経っていない!!特殊ルールも発動せずに勝負はついてしまうのか!?」
 もうこれは俺の押せ押せムードだな。  
 そして次に俺はE1チームへと狙いを定める。
 お楽しみは最後にとっておかないとな。
 「とうっ!」
 俺は現在の位置から3キロぐらい離れている場所まで飛んだ。
 「なんということでしょう。人が飛んでいます」
 あまりのことに驚きすぎたのか理事長の口調が変わっていた。
 
 ヒューッという効果音とともに俺は空を移動していた。
 やっぱり気持ちいっ!
 「よーいしょ!」
 俺は掛け声とともにタイミングを合わせて着地した。
 「嘘だろっ!」
 逃げている目の前に俺は着地したのだった。
 「見いつけた!」
 俺は狂気をはらんだ笑みで目の前を見つめる。
 「ヒイッ!」
 「はい、タッチ」
 俺は逃げる暇を与えず捕まえる。
 「これで16人抜きだ~~!さぁラストの1人はルーナ王女殿下だ!!」
 後はルーナだけか……。
 クックックッ……。
 どういう風に虐めてやろうかな?
 「トオル選手!悪い笑みをしております!!」
 悪いとは失礼な……。
 まあその通りなんだけども。
 じゃあ早速行きましょうか、ね!
 「また飛んだ~~!!」
 
 ルーナがいるところはここから約5キロ離れた先にある校舎近くに走っているところを確認できた。
 俺はしっかり計算しているのさ。
 ルーナが走る速さや体力。それらを加味して自分がどれだけ飛べばいいのか。
 俺にはそれが可能なのだ!
 
 「ふはははっ!我に死角など無し!!」
 「トオル選手!そう言われると変態みたいなのでやめてください!!」
 「はい……」
 理事長にマイク越しに説教……ていうかディスってきた。
 「おっと!トオル選手の視界の先にはルーナ選手が~~!」
 「捉えたっ!」
 俺はルーナに肩を触れられるように隣に着地し、肩を触ろうとした。
 しかし、
 「お、おっと!?これはどういうことか?!トオル選手がタッチをしようとした瞬間、ルーナ選手の姿が消えてしまいました!?」
 「クソっ……!そういうことか……!」
 俺はここら辺の近くに複数の魔力が存在しているのは分かっていた。
 だけど、それは教員だとばかり思っていた。
 そして俺がタッチした瞬間に消えたのは風魔法で作り出した自身の分身なんだろう。
 つまり、複数の魔力=ルーナ本人と分身の数というわけだ。
 「これはいたるところにルーナ選手が存在するぞ!?」
 やっぱりか……。
 俺相手に時間稼ぎか……。
 いい度胸だな。なら俺もここでさらなる力を解放するぜ!
 「〈千里眼〉トゥルーアイズ」
 
 相手の正体が偽りか本当か。
 その真偽を知るための目だ。
 「見えたっ!」
 ここから西南に約1.5キロ。時計塔の頂上付近だ。
 そこから俺を見ている人物がルーナだ。
 ……やっぱり千里眼って目に関しては本当に万能だよな……。
 「とうっ!」
 本日3度目の跳躍、または飛翔をする。
 今回は距離が近かったから50メートルぐらい上の時計塔に乗り移ることができた。
 「やっと追い詰めたな」
 「流石だね。私の分身がいともたやすく見抜かれるなんて……。何がのスキルでも使ったの?」
 「それはこの勝負を終わらせてから……な!」
 俺はルーナに掴みかかろうとする。
 「甘いよ」
 ルーナの肩に触れようとした俺の手はルーナの体を貫通していった。
 「〈風魔法〉ブロシアル。この魔法がかかっている間は私には触れられないよ」
 「なるほど……。じゃあ魔法を壊せばいいんだな。はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああっ!!」
 俺は今出来る最大限の力を集める。
 大量の力によって、ルーナにかかっている魔法を吹き飛ばす、正確にはぶっ壊すんだ。
 「せいっ!」
 それを俺はルーナの胸前ギリギリで寸止めをする。
 すると、パリンッというガラスが割れた音がして、ルーナの魔法が粉砕された。
 だがその副作用も大きく、ルーナは大きく吹っ飛ばされてしまった。
 「きゃあああああああっ!!」
 「今行くぞ!」
 俺は勢いをつけてまたもや跳躍した。
 そして空中でルーナをお姫様抱っこのようにキャッチする。
 「やっと捕まえたぞ……」
 「ふふっ、捕まっちゃった」
 今回は一番苦労したなぁ……。
 俺一人で17人はちょっと……キツすぎじゃないですかね?
 しかも最後はルーナだし……。
 ていうかルーナの成長具合は聞いていたけど、まさかこれほどまでとは俺も想定していなかった。
 「決着〜〜!ここで勝ったのはやはりというべきか!トオル選手が17人全員を捕まえました!!」
 「流石ですね」
 「ルーナ王女殿下もよくご健闘をしましたね」
 「そうですね。あの子なりに精一杯頑張ってくれたと思っています」
 これでだいぶSクラスとの点差を広げたな。
 4、5競技とも両方0点に抑えたからな。
 俺が50点、Sクラスが変わらず26点となる。
 ……これはほぼ勝ち確ッ!
 理事長と女王様の解説を終え、ようやく点数発表へと移っていった。
 「結果!鬼のトオル選手は10点!!以上!」
 こんな感じでマジックタッグは終わった。
 ふはははっ!俺の前には誰も逃れることなど出来ないのだ!
 「速い!速すぎるっ!?なんという速さだ!!あっという間に逮捕者が続出していく~~!!」
 これで6人目!
 ……全くこの敷地どれだけ広いんだよ……。
 全力じゃないということもあるけど、それでも!広すぎるんじゃないでしょうか?!
 「今でも6人抜き!このままやられてしまうのか!?」
 他クラスならそうかもしれないが、Sと俺のクラスは多分中々しぶとく生き残るだろうな……。
 そして俺は近くに隠れいていた生徒を見つける。
 隠れていようが俺の千里眼でバレバレなんだよ!
 「「これで7人目!」」
 俺の声と理事長の声がまさかのハモる。
 残っている生徒は……後10人ぐらいか……。
 ……ていうかみんなってこの競技に全員出場しているのか?
 今気になっていたんだけど、あんなにいた人数、そして一人は出ないといけないとされていたルールを鑑みて、選手が少なすぎるんだよなぁ……。
 俺はそんなことを考えながらも逮捕に勤しむ。
 どんどん逮捕していき、残ったのはEクラス1と2、Sクラスだけになった。
 やっぱりここまで残れたのは俺が鍛えただけでもある。
 「ふっ!」
 俺は常人とはかけ離れたスピードで手を振る。
 「うっ……!」
 あまりにもの爆風に耐えきれずに吹き飛ばされてしまうのはE2の生徒だった。
 「そこだっ!」
 そして瞬時に詰め寄り、肩を叩く。
 「これで15人目!!まだ五分しか経っていない!!特殊ルールも発動せずに勝負はついてしまうのか!?」
 もうこれは俺の押せ押せムードだな。  
 そして次に俺はE1チームへと狙いを定める。
 お楽しみは最後にとっておかないとな。
 「とうっ!」
 俺は現在の位置から3キロぐらい離れている場所まで飛んだ。
 「なんということでしょう。人が飛んでいます」
 あまりのことに驚きすぎたのか理事長の口調が変わっていた。
 
 ヒューッという効果音とともに俺は空を移動していた。
 やっぱり気持ちいっ!
 「よーいしょ!」
 俺は掛け声とともにタイミングを合わせて着地した。
 「嘘だろっ!」
 逃げている目の前に俺は着地したのだった。
 「見いつけた!」
 俺は狂気をはらんだ笑みで目の前を見つめる。
 「ヒイッ!」
 「はい、タッチ」
 俺は逃げる暇を与えず捕まえる。
 「これで16人抜きだ~~!さぁラストの1人はルーナ王女殿下だ!!」
 後はルーナだけか……。
 クックックッ……。
 どういう風に虐めてやろうかな?
 「トオル選手!悪い笑みをしております!!」
 悪いとは失礼な……。
 まあその通りなんだけども。
 じゃあ早速行きましょうか、ね!
 「また飛んだ~~!!」
 
 ルーナがいるところはここから約5キロ離れた先にある校舎近くに走っているところを確認できた。
 俺はしっかり計算しているのさ。
 ルーナが走る速さや体力。それらを加味して自分がどれだけ飛べばいいのか。
 俺にはそれが可能なのだ!
 
 「ふはははっ!我に死角など無し!!」
 「トオル選手!そう言われると変態みたいなのでやめてください!!」
 「はい……」
 理事長にマイク越しに説教……ていうかディスってきた。
 「おっと!トオル選手の視界の先にはルーナ選手が~~!」
 「捉えたっ!」
 俺はルーナに肩を触れられるように隣に着地し、肩を触ろうとした。
 しかし、
 「お、おっと!?これはどういうことか?!トオル選手がタッチをしようとした瞬間、ルーナ選手の姿が消えてしまいました!?」
 「クソっ……!そういうことか……!」
 俺はここら辺の近くに複数の魔力が存在しているのは分かっていた。
 だけど、それは教員だとばかり思っていた。
 そして俺がタッチした瞬間に消えたのは風魔法で作り出した自身の分身なんだろう。
 つまり、複数の魔力=ルーナ本人と分身の数というわけだ。
 「これはいたるところにルーナ選手が存在するぞ!?」
 やっぱりか……。
 俺相手に時間稼ぎか……。
 いい度胸だな。なら俺もここでさらなる力を解放するぜ!
 「〈千里眼〉トゥルーアイズ」
 
 相手の正体が偽りか本当か。
 その真偽を知るための目だ。
 「見えたっ!」
 ここから西南に約1.5キロ。時計塔の頂上付近だ。
 そこから俺を見ている人物がルーナだ。
 ……やっぱり千里眼って目に関しては本当に万能だよな……。
 「とうっ!」
 本日3度目の跳躍、または飛翔をする。
 今回は距離が近かったから50メートルぐらい上の時計塔に乗り移ることができた。
 「やっと追い詰めたな」
 「流石だね。私の分身がいともたやすく見抜かれるなんて……。何がのスキルでも使ったの?」
 「それはこの勝負を終わらせてから……な!」
 俺はルーナに掴みかかろうとする。
 「甘いよ」
 ルーナの肩に触れようとした俺の手はルーナの体を貫通していった。
 「〈風魔法〉ブロシアル。この魔法がかかっている間は私には触れられないよ」
 「なるほど……。じゃあ魔法を壊せばいいんだな。はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああっ!!」
 俺は今出来る最大限の力を集める。
 大量の力によって、ルーナにかかっている魔法を吹き飛ばす、正確にはぶっ壊すんだ。
 「せいっ!」
 それを俺はルーナの胸前ギリギリで寸止めをする。
 すると、パリンッというガラスが割れた音がして、ルーナの魔法が粉砕された。
 だがその副作用も大きく、ルーナは大きく吹っ飛ばされてしまった。
 「きゃあああああああっ!!」
 「今行くぞ!」
 俺は勢いをつけてまたもや跳躍した。
 そして空中でルーナをお姫様抱っこのようにキャッチする。
 「やっと捕まえたぞ……」
 「ふふっ、捕まっちゃった」
 今回は一番苦労したなぁ……。
 俺一人で17人はちょっと……キツすぎじゃないですかね?
 しかも最後はルーナだし……。
 ていうかルーナの成長具合は聞いていたけど、まさかこれほどまでとは俺も想定していなかった。
 「決着〜〜!ここで勝ったのはやはりというべきか!トオル選手が17人全員を捕まえました!!」
 「流石ですね」
 「ルーナ王女殿下もよくご健闘をしましたね」
 「そうですね。あの子なりに精一杯頑張ってくれたと思っています」
 これでだいぶSクラスとの点差を広げたな。
 4、5競技とも両方0点に抑えたからな。
 俺が50点、Sクラスが変わらず26点となる。
 ……これはほぼ勝ち確ッ!
 理事長と女王様の解説を終え、ようやく点数発表へと移っていった。
 「結果!鬼のトオル選手は10点!!以上!」
 こんな感じでマジックタッグは終わった。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
52
-
-
516
-
-
29
-
-
24251
-
-
34
-
-
3087
-
-
52
-
-
140
-
-
32
コメント